産院での診察や1ヶ月健診の際、医師から「心臓に雑音が聞こえます」と言われると、目の前が真っ暗になるような不安を感じるかもしれません。
しかし、新生児期の心雑音は、健康な赤ちゃんにも頻繁に見られる現象です。
特に問題ない場合も多く、疾患が見つかっても成長とともに自然に状態が改善するケースもあります。
心雑音の原因は、超音波検査などによって医師が判断するため、過度に不安がることなく赤ちゃんの様子を落ち着いて確認しておくようにしましょう。
新生児に心雑音が見つかった時にまず知っておきたいこと
心雑音とは、心臓が動く時の「ドクン」という音以外に聞こえる、「シュー」や「ザー」といった音を指します。
赤ちゃんの心臓は、お腹の中にいた時と生まれた後で、血液の流れが劇的に変化する途中にあり、病気がなくても一時的に音が聞こえやすい時期があるのです。
実際に、健診で心雑音を指摘される赤ちゃんは少なくありませんが、その多くは成長とともに自然に聞こえなくなる「機能性(良性)」のものと言われています。
まずは落ち着いて、新生児の普段の様子を観察することから始めてみましょう。
自宅で新生児の様子を見る際のチェック項目
新生児に心雑音があると告げられた後、次の受診までの間にはミルクの飲み方や顔色など何か変わった様子がないか見ておくようにしましょう。
家庭で気を付けて確認しておきたい新生児のチェック項目をまとめました。
| 確認する項目 | 普段通りの様子 | 受診を検討する目安 |
|---|---|---|
| ミルクの飲み方 | 一気に飲めて満足そうにする | 休み休み飲む、ひどく疲れる |
| 体重の増え方 | 毎日少しずつ増えている | 増えが悪い、または減っている |
| 呼吸や顔色 | 穏やかな呼吸で血色が良い | 呼吸が速い、唇が青白い |
これらの項目は、新生児の心臓への負担を判断する大切な手がかりとなります。
もし新生児の様子が「いつもと違うな」と感じる場合は、遠慮なく小児科を受診してください。
新生児の心雑音は「機能性」と「器質性」の2種類に分けられる
心雑音には、大きく分けて2つの種類があります。
一般的に、新生児~幼児期に指摘される心雑音には、病的な原因によらない「機能性心雑音」が多いとされています。
心臓の構造に問題ない「機能性心雑音」
一つは心臓の構造に問題がない「機能性心雑音(いわゆる無害性心雑音)」で、新生児に限らず、健康な子どもでも指摘されることがあります。
子どもは大人と比べて血流が速く、聴診器と心臓の距離が近いためわずかな雑音も聞こえやすいと考えられています。
だからといって指摘されても「検査しなくても機能性心雑音だろう」と決めつけるのではなく、原因を特定するために検査を受けるようにしましょう。
心臓に何らかの疾患がある「器質性心雑音」
もう一つは心臓に何らかの疾患がある「器質性心雑音」です。
新生児期には、心臓の壁に小さな穴が開いている場合、心臓の弁がうまく働いていない場合など、さまざまな原因が考えられます。
心雑音だけでどこにどのような異常があるのかを正確に聞き分けるのは難しいため、雑音が出るタイミングや血液の流れを検査することが大切です。
医師が「再検査をしましょう」と提案するのは、原因を見極めて新生児にとって必要なケアを判断するためです。
新生児の心雑音で考えられる代表的な病気
精密検査の結果、赤ちゃんに心臓の疾患が見つかる場合もありますが、多くの場合は適切な経過観察や治療で健やかな成長も期待できます。
心臓に穴が開いていると聞くと驚いてしまいますが、小さなものであれば成長とともに穴が自然に塞がっていく経過をたどることもあります。
医師と相談しながら、赤ちゃんの成長をゆっくり見守っていくことが大切です。
心雑音の精密検査を受ける際の流れと検査方法
精密検査と言われると身構えてしまいますが、赤ちゃんの体に負担の少ない方法で行われることが一般的です。
主に循環器を専門とする小児科で行われる検査をご紹介します。
- 心雑音の大きさ、聞こえる場所やタイミングを調べる「聴診」
- 心臓の形や血液の流れをリアルタイムで確認する「心エコー検査」
- 心臓の大きさを見る「レントゲン検査」
- 不整脈の有無などを確認する「心電図検査」
これらの検査を必要に応じて組み合わせて行い、原因を精査していきます。
検査の結果、すぐに治療が必要と判断されるケースばかりではなく、多くは数ヶ月おきの経過観察となります。
「経過観察」と言われたら指示通りに検査を受けて
検査の結果、「経過観察」と言われた場合は、指示された時期にまた検査を受けるようにしましょう。
「あまり問題ないけれど、また半年後に来て」などと言われた場合、赤ちゃんが元気な様子なら「大丈夫だろう」と検査を先延ばしにしたくなることもあるかもしれません。
心臓は体に酸素を運ぶ大切な臓器なので、「もう検査の必要はない」と言われる時まで、医師の指示通りに受診を続けることを推奨します。
逆に何か心配なことがあった場合は、指示された時期が経過していなくても、早めに相談するとよいでしょう。
新生児の心雑音に関するよくある質問
- 心雑音があるのは妊娠中の生活に問題があったからですか?
-
先天的な心疾患は、特定の生活習慣が原因で起こるものではないとされるのが一般的です。
検査の結果疾患が見つかったとしても、ご自身やご家族を責めることのないようにしてください。
- 上の子の時は言われませんでしたが、珍しくないことなのでしょうか?
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心雑音を指摘される赤ちゃんは非常に多く、誰にでも起こりうることです。
心配になってしまうのは当然ですが、まずは落ち着いて赤ちゃんの健康状態を確認しておくようにしましょう。
- オンライン診療で心雑音の相談をしてもいいですか?
-
音を聴くことはできませんが、赤ちゃんの様子から受診の緊急性を相談いただけます。
不安な気持ちを一人で抱え込まず、専門家に話をすることで心が軽くなることもあります。
新生児の心雑音は焦らず医師の診断と経過観察を!不安があれば我慢せずにオンライン診療も活用を
「心雑音」という言葉の響きは重く感じられますが、診断の結果、すぐに治療を行わず経過観察となるケースも多く見られます。
再検査が必要になったとしても、それは赤ちゃんの将来を守るための大切なステップです。
- 心雑音があっても新生児が健やかに成長する可能性は十分にある
- 新生児のミルクの飲み方や体重の増え方を優しく見守る
- 心雑音を指摘されて不安な時は一人で悩まずに小児科の専門医を頼る
もし生まれたばかりの新生児の心雑音で不安が尽きない時は、小児科医に相談してみるとよいでしょう。
夜間などには、スマホ一つで利用できる小児科オンライン診療「あんよ」もぜひ活用してくださいね。

