2歳前後の子どもは、食事の内容が大人に近づき、お腹の調子を崩しやすい時期でもあります。
泥状便が出た場合、消化不良や感染症、アレルギーなどのさまざまな原因が考えられます。
まずは色や臭いなどの便の状態と、嘔吐や発熱などの他の症状がないか、子どもの機嫌が良いかなどを落ち着いて確認しましょう。
便が緩いと脱水状態になりやすいため、こまめに水分を摂らせつつ、必要に応じて医療機関を受診することも検討してください。
便の形状には7つの分類がある
便を形状(硬さ)によって7つに分類するブリストルスケールという、世界共通の尺度があります。
| タイプ | 7つの分類 | 便の形状 |
|---|---|---|
| タイプ1 | コロコロ便 | 硬くてコロコロのウサギのフン状の排便困難な便 |
| タイプ2 | 硬い便 | ソーセージ状であるが硬い便 |
| タイプ3 | やや硬い便 | 表面にひび割れのあるソーセージ状の便 |
| タイプ4 | 普通便 | 表面が滑らかで軟らかいソーセージ状 または蛇のようなとぐろを巻く便 |
| タイプ5 | やや軟らかい便 | はっきりとしたシワのある軟らかい半分固形の便 |
| タイプ6 | 泥状便 | 境界がほぐれてふにゃふにゃの不定形の小片便 泥状の便 |
| タイプ7 | 水様便 | 水様で固形物を含まない液体状の便 |
タイプ1、2が硬便(便秘傾向)、タイプ3~5が正常便と分類されます。
泥状便はタイプ6で、タイプ7と同じ水様便(下痢傾向)という分類です。
普段から便の形状をチェックしておくとよい
タイプ3~5が正常な便の状態とされています。
現在の泥状便が落ち着いたあとにも、普段から便の様子をチェックすることをおすすめします。
一般的に2歳ごろは便秘にもなりやすいとされる年齢なので、硬くなっていないか、排便しにくそうにしていないかにも注意してあげてくださいね。
2歳の子どもに泥状便が出るときに考えられる原因
2歳児の便が緩くなる原因は、毎日の食事や体調の変化など、さまざまな可能性が考えられます。
消化機能が未発達なために起こる消化不良の可能性
2歳ごろの子どもの消化機能はまだ未熟なため、特定の食べ物を多く摂りすぎると消化不良を起こすことがあります。
また、唐辛子やコショウなどの刺激が強い香辛料や食材は、少しの量でも消化器官にとっては負担となり、便が緩くなることも。
さらに、寝冷えによるお腹の冷えや、日中の疲れが原因で腸の動きが活発になることも、泥状便の原因として考えられます。
感染性胃腸炎などの感染症の可能性
冬場や梅雨時期などは、ウイルスや細菌による感染症でお腹を壊し、泥のような便が出るケースもあります。
感染性胃腸炎の場合は吐き気や嘔吐をともなうことも多く、感染源によっては特徴的な便になることも。
中でもロタウイルスは、生後6か月から2歳ごろの子どもでの発症が多いとされているので、周囲での感染状況にも気を付けておくとよいでしょう。
- ロタウイルスの場合、すっぱい臭いの白色~クリーム色をした水様便が出ることがある
- ノロウイルスの場合、激しい嘔吐・水様便(白色便が出ることも)が出ることがある
- 便に血液や粘膜が混ざる場合は、細菌性胃腸炎の疑いもある
泥状便が出ている場合は、便の様子とあわせて、子どもの機嫌や食欲に変わりがないか、優しく観察してあげてください。
食物アレルギーの可能性
特定の食物にアレルギー反応を起こして、便が緩くなることがあります。
食物アレルギーの多くが、食べてから約2時間以内に症状が出る即時型食物アレルギーです。
赤みやじんましんなどが出る皮膚症状や、咳や喉の違和感などの呼吸器症状が出ることが多いとされていますが、消化器症状として、吐き気、腹痛、下痢などが起こる場合もあります。
初めてのものを食べた後に泥状便が出た、特定の食べ物を食べると便が緩くなるという場合は、食物アレルギーの可能性もあると考えられます。
乳糖不耐症の可能性
牛乳を飲んだり、乳製品を食べたりすると泥状便が出る場合は、乳糖不耐症の可能性も考えられます。
消化酵素であるラクターゼが欠乏していたり、うまく働かなかったりすることにより、牛乳に含まれる乳糖をうまく分解できず症状が起こります。
同じ牛乳が原因でも食物アレルギーの一つである牛乳アレルギーの場合は皮膚などにも症状が出ることが多いため、全身の状態をよく確認しておくとよいでしょう。
抗生物質による副作用の可能性
風邪などの時に処方されることの多い抗生物質の服用で、副作用として泥状便や水様便が出ることがあります。
一般に抗生剤関連下痢症と呼ばれ、抗生物質によって腸内細菌のバランスが崩れてしまうことが原因とされています。
水分をこまめに摂りながら、処方された整腸剤がある場合はその指示に従い、経過を観察することもあります。
ただし、症状が続く、強いなどの場合は早めに医療機関に相談することを検討してください。
泥状便のほかに注意したい症状と受診の目安
便が緩いとき、病院へ行くべきか迷った際は、以下の確認ポイントを参考に判断を検討してください。
| 便や体の状態 | 検討するべき行動 |
|---|---|
| 元気で食欲もある | 家庭でケアをしながら様子を見て、不安な場合や回復が見られない場合は受診を検討する |
| 3日以上続いている | かかりつけ医に相談する |
| 嘔吐や高熱がある | 早めに医療機関を受診する |
※表はあくまでも目安です。気になる症状があれば、早めに医療機関に相談するようにしてください
受診の際は、スマートフォンのカメラで便の写真を撮っておくと、医師に状況を正確に伝えやすくなります。
すぐに受診を検討するべき症状
以下のような症状がみられる場合には、速やかに受診することを検討してください。
- ぐったりしている、ぼんやりしている
- 水分を摂れず、おしっこや涙が出ない
- 皮膚や唇が乾燥している
- 便に血が混ざっている
- 激しい腹痛がある
泥状便だけでなく、顔色が優れなかったり、何度も吐いてしまったりする場合は、脱水の恐れも考えられます。
急いで受診するべきか迷う場合は、子ども医療電話相談(#8000)を利用してアドバイスを受けるのも一つの方法です。
泥状便が続くときに家庭でできるケア
2歳ごろの子どものお腹の調子が優れないときは、腸を休ませながら水分をしっかり補給することが基本となります。
水分補給のポイント
吐き気や嘔吐を伴っている場合には、一度にたくさん飲ませると吐いてしまうことがあります。
一般的には、吐き気がおさまってから1時間ほど様子を見たあと、スプーン1杯程度から少しずつ水分を与えるのがよいとされています。
- 冷たい飲み物、糖分の多いジュースは避けるとよい
- 常温の麦茶や湯冷ましなどをこまめに飲ませる
- 脱水が疑われる場合には、早めに医療機関に相談する
水分を摂ることができない、あまりおしっこが出ていないなどの脱水が疑われる場合は、早めに医療機関に相談することも検討してください。
食事の与え方のポイント
食事は、できるだけ油分を控え、火を通した柔らかいものを選ぶことが子どもの体の負担を減らすためには大切です。
おかゆや煮込みうどんなど、消化によいものをメニューに取り入れていくことをおすすめします。
冷たい物や辛い物などの刺激が多いものは、泥状便が出ている間は避けるようにしましょう。
2歳の泥状便についてのよくある質問
- 泥状便でも保育園に預けて大丈夫ですか?
-
子どもの機嫌が良く、食欲もしっかりある場合は、登園可能なケースもあります。
ただし、園の規定や感染症の流行状況にもよるため、事前に園の先生や医師に確認することをおすすめします。
- 特定の食べ物で便が緩くなることはありますか?
-
牛乳や果物、脂っこい食事などは、2歳児の消化機能では処理しきれないことがあり、泥状便の原因になる可能性があります。
新しく食べたものや、食べた量を振り返ってみるのも、原因を探るヒントになるでしょう。
食物アレルギーの症状として泥状便が出ている可能性もあるので、必要に応じて医師に相談することも検討してください。
2歳の泥状便の原因は食事内容や一時的な体調の変化による場合もある!受診を迷ったらオンライン診療も活用を
2歳ごろの子どもは、まだ消化機能が未発達なこともあり、便が緩くなってしまうことがあります。
全身の状態を落ち着いて確認して、水分をこまめに摂らせながら症状に応じて受診することも検討してください。
- 消化不良や体の冷えが原因で便が緩くなる可能性がある
- 吐き気がある、泥状便が長く続くなどの場合は早めの受診を検討するとよい
- 水分補給やお腹に負担の少ない食事を心がけるとよい
子どもが機嫌が良く過ごしているなどで、対面受診するべきか迷っているという場合には、一度小児科オンライン診療「あんよ」に相談してみることも検討してください。
自宅からスマホで利用でき、医師が必要だと判断した場合は薬の処方や対面での受診をおすすめすることもあります。
ご自身に合った方法で専門家に相談しつつ、お子さんのお腹の調子を整えるサポートをしていきたいですね。

