冬の手足の赤みやかゆみは、気温5度前後の寒暖差で血流が悪くなるしもやけかもしれません。
寒さで血管が縮むことで起こる炎症のため、保温を徹底して血行を改善しましょう。
- 手足の指や耳が赤紫色に腫れあがる
- お風呂などで体が温まると強いかゆみを感じる
- 押すと色が消えて離すとまた赤くなる
- 寒暖差による自律神経の乱れや血行不良が原因の場合が多い
この記事では、しもやけの症状や原因、対処法から予防のコツ、受診のタイミングまで、詳しく解説します。
しもやけの症状とは?赤み・腫れ・痛がゆさが特徴
しもやけは医学的に凍瘡(とうそう)と呼ばれ、患部が赤紫色に腫れて熱を持ちます。
ムズムズとした耐えがたいかゆみや、ジンジンする痛みを伴うのが特徴です。
単なる見た目の変化ではなく、我慢できないほどの強い不快感が生じます。
皮膚が突っ張り、悪化すると水ぶくれやただれを招くため、早めのケアで進行を防ぎましょう。
なぜお風呂や布団でかゆみが強くなるのか?
入浴や暖房で急激に血管が広がると、一気に血流が戻り周囲の神経を刺激します。
これが温まるとかゆみや痛みが増すという、しもやけ特有の症状の正体です。
寒暖差による血管の急激な拡張が、耐えがたい不快感を引き起こしています。
子どもと大人で異なる2つのタイプ
しもやけは、年齢や体質によって現れ方が大きく2つのタイプに分かれます。
子どもに多く指全体が腫れる「樽柿型(たるがきがた)」と、大人に多く斑点が出る「多形滲出性紅斑型(たけいしんしゅつせいこうはんがた)」があります。

年齢や見た目の特徴でタイプが分かれますが、どちらもしもやけによる不快な症状です。
| 項目 | 樽柿型 | 多形滲出性紅斑型 |
|---|---|---|
| 主な対象 | 乳幼児や小学生くらいまでの子ども | 大人や学童期以降の子ども |
| 見た目の特徴 | 指全体が熟した柿のように赤紫色に腫れ上がる | 指や耳などに赤い発疹や斑点がポツポツとできる |
| 感覚・症状 | パンパンに腫れて指が動かしにくくなる | 強いかゆみとともにピリピリとした痛みを伴いやすい |
しもやけの原因は寒暖差と水分!冷えと血行不良がカギ
しもやけは、寒さで血管が縮まったり広がったりを繰り返すことで起こる血行障害です。
米国の医学データベース「StatPearls(2023)」でも、寒くて湿度の高い環境下で血管が痙攣(けいれん)のような異常反応を起こすことが原因であると説明されています。
真冬の極寒期よりも、昼と夜の気温差が激しい時期や、秋から冬の変わり目に多く発症するのが特徴です。
- 1日の気温差が10度以上あると発症リスクが高まる
- 気温が5度前後の晩秋から初春にかけての時期に多い
- 冷たい外気と暖かい室内を行き来することで血管がダメージを受ける
汗や水濡れも大敵!気化熱で体温が奪われる
水分が蒸発する際に体温が奪われるため、手洗い後は指の股までしっかり拭き取りましょう。
濡れた靴下はすぐに替え、血行を妨げる窮屈な靴や蒸れやすいブーツも避けてください。
常に手足をドライで温かい状態に保ち、冷えを招かない工夫をすることが大事です。
しもやけになりやすい体質がある?遺伝や汗っかきも関係
遺伝や冷え、汗っかきな体質はしもやけを繰り返しやすく、特に女性や子供に多く見られます。
汗が蒸発する際の汗冷えが原因となるため、こまめな拭き取りが再発防止に有効です。
家族で体質が似ている場合は特に注意し、早めの防寒とケアを心がけましょう。
即効性のあるしもやけを治す方法は?温めると血行促進がカギ
しもやけに即効薬はないため、悪化させないための早めのケアが欠かせません。
自宅ですぐに取り組める温めケアと不快なかゆみ対策をご紹介します。
保温グッズで冷えを防いで早く治す
早期治癒の基本は冷やさないことですが、血行を妨げる締め付けは逆効果です。
外出時は手袋等で守り、靴下は重ね履きせず厚手の一枚で足首まで温めましょう。
窮屈な靴を避けてゆとりあるサイズを選び、末端の血流を保つ工夫をしてください
入浴とマッサージで血流を良くする
38〜40度のぬるま湯に浸かり、体が温まった状態でケアを始めましょう。
入浴後にクリームを塗り、指先から心臓へ向け優しくさすり血行を促します。
強く揉むと皮膚を傷つけるため、撫でるような力加減で行うのがポイントです。
我慢できないかゆみは一時的に冷やし、搔きむしらない
温まるとかゆみが増しますが、掻き壊しを防ぐため爪は常に短く切りましょう。
強いかゆみには保冷剤での冷却が有効で、就寝時は綿の手袋をつけると安心です。
遊びで気を逸らすなど工夫をして、大切な肌を掻き傷から守ってあげてください。
しもやけに効く塗り薬の選び方は?症状に合わせて使い分けよう
しもやけの薬は血行を良くしたいのか、かゆみを止めたいのかで選び方が変わります。
今の症状に最適な成分を選べるよう、ご自身の状態に合わせて正しく使い分けましょう。
血行を良くして治すならビタミンE、かゆみや赤みがあるなら抗炎症成分
症状の初期段階や冷えが気になる時期には、血管を拡張して血流を促すビタミンE配合のクリームが適しています。
お風呂上がりのマッサージに取り入れることで高い予防効果を発揮します。
一方、すでに赤みや強いかゆみが生じている場合は、グリチルレチン酸やアラントインなどの抗炎症成分を含んだ薬剤を選びましょう。
| 項目 | ビタミンE配合クリーム | 抗炎症成分(グリチルレチン酸等) |
|---|---|---|
| 主な作用 | 血管を広げて滞った血流を促進する | 炎症を抑えてつらいかゆみや赤みを鎮める |
| 適した症状 | 軽度の冷え・赤み・日常の予防 | ムズムズするかゆみ・腫れ・掻き跡の修復 |
| 付加価値 | 保湿効果が高く、乾燥対策にも有効 | ノンステロイドで長期間使いやすい |
炎症を鎮めながら傷ついた皮膚の修復を促すことが大切です。
我慢できない強い腫れには即効性のあるステロイド
赤くパンパンに腫れ上がり、かゆくてたまらない場合は、ステロイド外用薬を使って一気に炎症を抑えるのもひとつの手です。
Mayo Clinicのガイドライン(2024)などでも、急激な炎症にはステロイドの使用が有効であると推奨されています。
ただし、漫然と使い続ける薬ではありません。
ステロイドは怖がらず医師の指示通り短期間で適切に使用することが症状改善のポイントです。
自己判断が難しい場合や広範囲に及ぶ場合は、医師の診察を受けて適切な強さの薬を処方してもらいましょう。
しもやけを繰り返さずに治す!今日からできる5つの予防習慣
一度治ったと思っても、またすぐにぶり返してしまうのがしもやけの厄介なところです。
「濡れたままにしない」「血行を妨げない」という基本を守って、再発を防ぎましょう。
濡れた靴下や手袋は直ぐに交換する
濡れたままの状態は急激に体温を奪うため、大人が注意してこまめに交換しましょう。
濡れた靴下や手袋はすぐ替え、外出時も予備を持ち歩いて乾いた状態を保ってください。
靴もしっかり乾かす習慣をつけ、手足の冷えを最小限に抑えることが予防の基本です。
手洗いはぬるま湯で洗い拭き取りを徹底する
冷たい水は血管を収縮させるため、手洗いは人肌程度のぬるま湯を使い、泡で優しく洗いましょう。
濡れたままだと気化熱で急激に冷えてしまうため、タオルで指の間まで水分を完全に拭き取ることが重要です。
洗った後はすぐにハンドクリームを塗り、乾燥と冷えから手を守る習慣をつけましょう。
低刺激な洗浄と保湿で肌バリアを守る
乾燥で肌のバリア機能が低下すると、寒さの刺激を受けやすくなり、しもやけのリスクが高まります。
潤いを逃さないよう低刺激の石鹸を選び、必要な皮脂を守るため入浴は1日1回にとどめましょう。
お風呂上がりにはビタミンE配合のクリームなどで全身を保湿し、肌バリアを整えることが大切です。
血行を妨げないゆとりのある靴を選ぶ
きつい靴や靴下は血行不良の元になるため、指が自由に動く機能性を重視しましょう。
つま先にゆとりがある靴と、ゴムが緩く通気性の良い靴下を選ぶとしもやけを防げます。
成長期の子どもはすぐに足が大きくなるため、靴のサイズを定期的に確認してください。
食事で内側からケア!ビタミンEとC
しもやけの改善には外側からのケアに加え、食事による内側からのアプローチも効果的です。
血行を促進して末端まで温めるビタミンEと、血管を丈夫に保つサポートをするビタミンCを組み合わせて摂取し、寒さに負けない体づくりを心がけましょう。
| 栄養素 | 主な働き | 積極的に摂りたい食材 |
|---|---|---|
| ビタミンE | 血管を広げて血流をスムーズにする | アーモンド、うなぎ、かぼちゃ、アボカド |
| ビタミンC | 血管を丈夫にし、肌の健康を保つ | みかん、いちご、ブロッコリー、じゃがいも |
しもやけと似ている?間違えやすい病気のサイン
「しもやけだと思ってケアしていたけれど、なかなか治らない……」 そんなときは、似たような症状が出る他の病気が隠れているかもしれません。
自己判断は危険な場合もあるため、見分けるポイントを知っておきましょう。
指の色が白くなるレイノー現象に注意
指先が白や青紫色に変色する場合はレイノー現象の可能性があります。
しもやけとは異なり、寒さやストレスで指の色が白・青・赤と変化し、しびれを伴うのが特徴で、季節を問わず起こります。
膠原病などの全身の病気が原因の場合もあるため、気になる症状がある時は内科や膠原病内科を受診しましょう。
こんな症状があったら要注意!受診のサイン
ただのしもやけだと思っていたら、実は別の病気だったというケースも少なくありません。
皮膚の症状以外にも、体調の変化がないかチェックしてみましょう。
- 強いだるさや疲れが取れない状態が続いている
- 微熱などの発熱を伴っている
- 手足の指だけでなく関節にも痛みがある
- 春や夏になっても症状が改善しない
- 全身の皮膚に発疹が広がっている
病院へ行くタイミングは?水ぶくれは早めの受診を
基本は自宅ケアで改善しますが、水ぶくれや激しい痛み、2週間以上続くかゆみがある場合は早めに皮膚科を受診してください。
市販薬を1週間使っても良くならない場合も、細菌感染の恐れがあるため放置せず速やかに医師へ相談しましょう。
病院で何を伝えたらいい?スムーズな診察のコツ
診察をスムーズに進めるためには、症状がいつから始まったか、環境の変化やきっかけがあったかを整理しておきましょう。
また、使用した市販薬の名称や期間、日常生活に支障が出るほどの痛み・かゆみがあるかといった情報を詳しく伝えることで、医師はより適切な治療法を提案しやすくなります。
今日からできる!しもやけを治す3つのケア
しもやけは予防と初期対応が何より大切です。 薬を塗っているのに治らないという方は、ケアを見直してみましょう。
今日からすぐに始められる3つの対策をご紹介します。
保温を徹底して冷えから守る
冷えはしもやけの大敵なので、外出時だけでなく室内でも保温を徹底しましょう。
外出時は手袋や厚手の靴下で末端を守りますが、血行を妨げないよう締め付けの少ないサイズを選ぶのがポイントです。
室内でもレッグウォーマーやルームシューズを活用し、エアコンの風が直接当たらないよう衣服で調整して、冷えから体を守ってください。
保湿を習慣にして皮膚バリアを整える
乾燥によるバリア機能の低下はしもやけのリスクを高めるため、保湿の習慣化が重要です。
手洗い後や入浴後は、肌が乾く前にケアを行いましょう。
手洗い後は水分をしっかり拭き取ってから直ちにハンドクリームを塗り、入浴後にはビタミンE配合のクリームなどで全身を保湿して、皮膚バリアを整えてあげてください。
絶対に掻かない工夫で悪化を防ぐ
掻きむしりは症状を悪化させるため、掻かない環境づくりが重要です。
強いかゆみは保冷剤で冷やして和らげましょう。
無意識の掻き壊しを防ぐため爪は短く切り、就寝時は綿の手袋を着用させます。
もし掻き壊して傷や水ぶくれになってしまった場合は、早めに医療機関を受診してください。
【Q&A】しもやけに関するよくある質問
- 即効性の高いしもやけの治し方はありますか?
-
劇的に一気に治す魔法のような方法はありません。
まずは濡れた状態をなくし、ぬるめのお湯で温めて、保湿と保温を続けることが一番の近道です。
我慢できないかゆみは、短時間冷やすことで一時的に和らげることができます。
- 市販のステロイド薬などは使っても良いですか?
-
配合されている成分(ステロイドなど)が炎症を抑え、赤みや腫れを緩和する場合があります。
ただし、漫然と使い続ける薬ではありません。
医師の指示に従って短期間だけ使用し、自己判断での使用はやめましょう。
- かゆくて眠れないときの対処は?
-
保冷剤をタオルで包んで数分だけ当ててみましょう。
冷やすと一時的にかゆみが引きます。
寝ている間に掻き壊さないように、寝る前にたっぷり保湿をして、綿の手袋をして休むのがおすすめです。
- しもやけと似た病気との見分け方は?
-
指の色が白・青・赤と変わるなら別の病気の可能性があります。
指先の色がコロコロ変わる場合はレイノー現象などの可能性があります。
また、寒くない季節にも症状が続く場合は、単なるしもやけではないため皮膚科で相談しましょう。
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冬の寒暖差で起こるしもやけは手足の腫れやかゆみが特徴で、気温が5度前後になると特に発症しやすくなります。
濡れたままの放置は冷えを招くため、手洗い後は指の間まで拭き取り、ぬるま湯での入浴や保湿を習慣にしてください。
水ぶくれがある場合や1週間以上治らない時は、早めに皮膚科を受診してください。
- しもやけは寒暖差や水分が原因で起こる血行不良、赤みや強いかゆみを伴う症状が特徴
- セルフケアは入浴やマッサージによる血行促進と、ビタミンE配合薬や保湿での肌バリア強化
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