小学生になっても朝のおねしょが続いていると、「うちの子はこのままで大丈夫かな」と心配になりますよね。
「いつになったら治るのかな?」「何か病気が隠れていたらどうしよう」と、不安に感じる親御さんも多いのではないでしょうか。
この記事では、子どもの夜尿症(おねしょ)の原因や年齢別のおおよその割合、家庭でできる対処法から、受診を検討したい目安までをわかりやすくまとめました。
夜尿症は成長とともに改善が期待できるものとされていますので、慌てずにお子さんのペースで向き合っていきましょう。
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夜尿症(おねしょ)とは?子どもの「おねしょ」との違い
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夜尿症とは、5歳を過ぎたお子さんで、月に1回以上の夜間のおもらしが3か月以上続く状態のことをいいます。日本泌尿器科学会や日本小児泌尿器科学会では、このように年齢と頻度、続いている期間で夜尿症を定義しています。
生まれたばかりの赤ちゃんから2歳ごろまでは、排尿のリズムがまだ未熟です。そのため、おむつをしながら毎晩おねしょをするのは自然なことと考えられています。
一方で、5歳を過ぎても夜間のおもらしが続く場合は「夜尿症」と呼び、乳幼児期の「おねしょ」とは区別して考えます。次の表で違いを整理してみましょう。
| 項目 | おねしょ(乳幼児期) | 夜尿症 |
|---|---|---|
| 対象の目安 | おおむね4歳ごろまで | 5歳以上 |
| 位置づけ | 発達の途中でみられる自然な現象 | 医療機関で相談できる状態 |
| 対応 | 基本的に経過をみる | 生活の見直しや治療の対象になることがある |
「一次性」と「二次性」の違い
夜尿症は、経過によって大きく2つのタイプに分けられます。
生まれてから一度も夜のおもらしが止まったことがないものを「一次性夜尿症」と呼びます。反対に、半年以上おねしょがなかったのに再び始まったものは「二次性夜尿症」と呼ばれ、背景に別の要因が隠れていることもあります。
急に夜尿が再開した場合は、一度医療機関で相談してみると安心です。
子どもの夜尿症はどれくらいの割合なの?年齢別の目安
夜尿症は決して珍しいものではなく、多くのお子さんにみられます。年齢が上がるにつれて、その割合は少しずつ下がっていきます。
| 年齢の目安 | 夜尿症のおおよその割合 |
|---|---|
| 5〜6歳ごろ | 約20%(5人に1人程度) |
| 7歳ごろ(小学校低学年) | 約10%(10人に1人程度) |
| 10歳ごろ | 約5%(20人に1人程度) |
| 中学生ごろ | 約1〜3% |
7歳児の夜尿症の割合はおよそ10%とされ、その後は年間およそ15%ずつ自然に治っていくと日本小児泌尿器科学会は説明しています。男女比はおよそ2対1で、男の子にやや多い傾向があるとされています。
大切なのは、夜尿症は親の育て方やしつけ、子どもの性格が原因ではないという点です。「トイレトレーニングが足りなかったのかな」と自分を責める必要はありませんので、安心してくださいね。

子どもの夜尿症の主な原因
夜尿症は、いくつかの体の働きが関係して起こると考えられています。ここでは、代表的な3つの要因をみていきましょう。
まず1つ目は「夜間の尿量が多いこと」です。眠っている間は、尿を濃くして量を減らす抗利尿ホルモンが働きます。このホルモンの分泌がまだ十分に発達していないと、夜につくられる尿の量が多くなることがあります。
2つ目は「眠っている間の膀胱にためられる量が少ないこと」です。夜間に膀胱がしっかり広がらないと、少ない尿量でもいっぱいになってしまいます。
3つ目は「尿意で目が覚めにくいこと(覚醒障害)」です。膀胱がいっぱいになっても、深い眠りの中では尿意で目を覚ましにくく、そのまま夜尿につながると考えられています。
夜尿症は3つのタイプに分けられる
これらのバランスによって、夜尿症は次の3つのタイプに分けられます。日本小児泌尿器科学会でも、この考え方に沿った解説がされています。
| タイプ | 特徴 | 主な対処の方向性 |
|---|---|---|
| 多尿型 | 夜間の尿量が多い | 夕方以降の水分の摂り方の見直しなど |
| 膀胱型 | 眠っている間の膀胱の容量が小さい | 膀胱に尿をためる練習など |
| 混合型 | 上の両方がみられる | タイプに応じた対応を組み合わせる |
遺伝や便秘が関わることもある
夜尿症には、生まれ持った体質も関わります。ご両親のどちらかに夜尿症の経験がある場合、お子さんにみられる割合はおよそ40%と報告されています。
また、便秘も夜尿症と関わることがあります。腸にたまった便が膀胱を圧迫し、尿をためにくくすることがあるためです。便秘が続いている場合は、その対策から始めることで夜尿が落ち着くこともあると考えられています。

家庭でできる子どもの夜尿症の対処法
夜尿症の対応は、まず生活習慣を見直すことから始めるのが基本です。埼玉県立小児医療センターなどの公的な医療機関でも、生活の工夫が第一歩として紹介されています。
家庭で意識したいポイントを、次の表にまとめました。できるところから少しずつ取り入れてみてくださいね。
| 見直すこと | 具体的な工夫 |
|---|---|
| 水分の摂り方 | 日中はしっかりと摂り、夕方から就寝前は控えめにする |
| 塩分・糖分 | 夕食で摂りすぎるとのどが渇きやすいため控えめにする |
| 就寝前の習慣 | 寝る前に必ずトイレへ行く習慣をつける |
| 体の冷え | 寝冷えを防ぎ、体を温めて眠れるようにする |
| 便秘 | 便秘があるときは食物繊維や水分で腸の調子を整える |
やってはいけない2つのこと
生活の工夫と合わせて、避けたい関わり方が2つあります。
- 夜中に無理やり起こしてトイレへ連れて行く
- おねしょをしたことを叱る
夜中に起こして排尿させると、その晩のおねしょは減ったようにみえます。しかし、尿量を抑える抗利尿ホルモンの働きを妨げ、かえって夜尿につながることがあると日本小児心身医学会は説明しています。
また、夜尿は眠っている間の出来事であり、お子さん自身にはどうにもできません。叱っても改善にはつながりにくく、自信を失わせてしまうこともあります。夜尿症の対応では「起こさない・叱らない・焦らない・褒める・比べない」を合言葉に、できた日はしっかり褒めてあげることが大切です。
病院やクリニックでの子どもの夜尿症の治療法
生活習慣を見直しても夜尿がなかなか減らない場合は、医療機関での治療を検討します。子どもの夜尿症の治療は、夜尿症診療ガイドライン2021という専門の指針に沿って進められています。
受診すると、まず問診や検尿、排尿の記録(排尿日誌)などで、夜尿の背景やタイプを確認します。痛みを伴う検査は基本的に行われないため、お子さんも受けやすい内容です。
その上で、生活指導を続けながら、必要に応じて次のような治療を組み合わせていきます。
| 主な治療 | どんな方法か |
|---|---|
| 抗利尿ホルモン薬 | 夜間の尿量を減らすはたらきが期待される飲み薬 |
| アラーム療法 | 尿を感知して音や振動で知らせる装置を使う方法 |
| その他の内服薬 | 膀胱の状態などタイプに応じて医師が検討する |
抗利尿ホルモン薬は、夜間の尿量が多いタイプで使われる飲み薬です。アラーム療法は、装置を使って少しずつ夜間にためられる尿量を増やしていく方法で、3か月ほどで一定の効果がみられたという報告もあります。
どの治療が合うかはお子さんのタイプや年齢によって異なります。効果の現れ方にも個人差があるため、最終的な治療方針は医師とよく相談しながら決めていきましょう。
子どもの夜尿症で受診を検討したい目安

夜尿症は自然に改善することも多いものの、早めに相談することで治療の選択肢が広がると考えられています。次のような場合は、小児科や泌尿器科への受診を検討してみてください。
- 小学校に入っても、たびたび夜尿が続いている
- お子さん自身がおねしょを気にし始めている
- 半年以上おさまっていた夜尿が急に再び始まった
- 昼間のおもらしや便秘など、ほかの症状もみられる
- 宿泊行事などを控えて、本人や家族が不安を感じている
とくに、いったんおさまっていた夜尿が急にぶり返した場合は、背景に別の要因が隠れていることもあるため、早めの相談が勧められています。
夜間や休日、通院の時間がとりにくいときや、「受診するほどか迷う」という段階でも、小児科オンライン診療「あんよ」のような自宅から相談できる方法を活用すると、次の一歩を考えやすくなりますよ。
子どもの夜尿症に関するよくある質問(Q&A)
- 夜中にトイレへ起こしたほうがよいのでしょうか?
-
無理に起こすことは勧められていません。睡眠を妨げることや、尿量を抑えるホルモンの働きを乱すことが、かえって夜尿につながる場合があると考えられているためです。
- 何歳から治療を始められますか?
-
夜尿症の治療は、一般的に5〜6歳ごろから検討されることが多いとされています。お子さんが気にしている場合や、家族が不安なときが相談のひとつのタイミングです。
- おねしょが続くのは、育て方に問題があるからですか?
-
いいえ、夜尿症は親の育て方やしつけ、お子さんの性格が原因ではありません。体の発達の個人差によるものと考えられていますので、ご自身を責めないでくださいね。
- 便秘とは関係がありますか?
-
関係することがあります。腸にたまった便が膀胱を圧迫し、尿をためにくくすることがあるためです。便秘があるときは、その対策から始めることで夜尿が落ち着くこともあります。
- 宿泊行事までに間に合わせたいのですが、どうすればよいですか?
-
まずは早めに医療機関へ相談することをおすすめします。行事までの期間に応じて、生活の工夫や治療などの対応を一緒に考えていくことができます。
【まとめ】子どもの夜尿症は原因に応じた対処で改善が期待できる
お子さんの夜尿症は、体の発達の途中で起こるもので、成長とともに改善が期待できるものとされています。原因や年齢に応じて、家庭での工夫や医療機関での治療を組み合わせていくことが大切です。
- 夜尿症は5歳以上で月1回以上の夜尿が3か月以上続く状態をいう
- 7歳ごろの割合は約10%で、年間およそ15%ずつ自然に治るとされる
- 主な原因は夜間の尿量・膀胱の容量・目覚めにくさのバランスにある
- 夜尿症は親の育て方やお子さんの性格が原因ではない
- 夜中に無理に起こすことと叱ることは避けるのが基本とされている
夜尿症は、焦らず向き合っていくことでお子さんの負担も軽くなっていきます。まずは生活の見直しから始め、気になるときは早めに相談してみましょう。
夜間や休日など病院に行く時間がないときは、小児科オンライン診療「あんよ」を活用して相談するのも選択肢の一つですよ。
最終的な判断は医師に相談してください。

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