しっかり授乳して水分を摂っているのに、おむつがなかなか濡れないときには脱水の可能性も考えられます。
赤ちゃんは大人よりも体の水分割合が高く、環境の変化で尿の量が変わることがよくあるため、水分補給をしつつ原因を探ってみましょう。
脱水が疑われるサインが見られた場合は、早めに医療機関への相談や受診をするようにしてください。
水分補給方法もチェックして、赤ちゃんが脱水状態に陥らないように普段から気を付けていきたいですね。
水分摂ってるのに尿が出ないのはなぜ?赤ちゃんに考えられる理由
ミルクや母乳を飲んでいるのに尿が出ない場合、いくつかの原因が考えられます。
病気ではない生理的な変化による可能性も考えられるため、まずは落ち着いて以下に該当しないか確認してみましょう。
- 暑い場所や泣いた後で汗をたくさんかいている
- 成長して一度に溜められる尿の量が増えた
- 母乳やミルクを十分に飲めていない
赤ちゃんは汗や呼吸によって、無意識のうちに体から水分が失われやすい特性があります。
夏場や暖房の効いた部屋で、飲んだ水分の多くが汗として出てしまい、尿に回る分が少なくなっている可能性も考えられます。
赤ちゃんにとって過ごしやすい室温・湿度
おしっこが出ない場合には、まず赤ちゃんにとって快適な温度・湿度であるかを確認しましょう。
赤ちゃんにとって過ごしやすい室温は、夏場で25〜28℃、冬場で20~25℃が一般的な目安とされています。
湿度は40~60%が目安です。
赤ちゃんが汗をかいていないかチェックして、服の着せすぎや布団の掛けすぎにも注意してくださいね。
母乳の場合は飲んだ量が分かりにくいので体重も確認して
厚生労働省による「平成27年度乳幼児栄養調査」では、授乳時に困ったこととして「母乳の量が足りているか分からない」と答えた人が40%いたと報告されています。
飲んでいる量が適切かを知る手段として、赤ちゃんの体重が順調に増えているかどうかをチェックするとよいでしょう。
参考として、乳児期の一日の体重増加量の目安をご紹介しておきます。
- 生後0~3カ月で1日あたり30g
- 生後3~6カ月で1日あたり15~20g
- 生後6~9カ月で1日あたり9g
- 生後9~12カ月で1日あたり8g
個人差もあるため、毎日の体重増加の数字に捉われ過ぎる必要はありません。
ただし、増えていない、減っているという場合には一度医療機関に相談することをおすすめします。
すぐに受診が必要か判断するためのポイント
尿が出ていない場合は、それ以外に赤ちゃんの顔色や機嫌など、全身の状態をよく観察することが大切です。
以下の項目に当てはまる場合は、夜間や休日であっても早めに医療機関への相談を検討してください。
- 半日以上もおむつが全く濡れていない
- ぐったりして活気がなく目が合わない
- 1日に何度も激しい嘔吐や下痢を繰り返している
これらは脱水が進行している際に見られるサインの可能性があります。
一方で、尿の回数は少なくても1回の量が多くて色が薄く、本人が元気であれば比較的落ち着いて様子を見守れるケースもあります。
もし状態に変化があればすぐに受診を検討してください。
赤ちゃんの脱水のサインを見分ける確認項目
おむつが濡れない以外にも、体には水分不足のサインが現れます。
家庭でチェックできるポイントを表にまとめましたので、参考にしてください。
| 確認する場所 | 比較的緊急度が低いとされる目安 | 早めに相談すべき状態 |
|---|---|---|
| 尿の回数や色 | 回数は少ないが色は薄い | 半日以上出ず色が濃い |
| 口の中や唇 | しっとり濡れている | カサカサに乾いている |
| 泣き方 | 涙を流して元気よく泣く | 泣いても涙が出ない |
唇が乾いていたり、泣いているのに涙が出ていなかったりする場合は、体内の水分がかなり不足していると考えられます。
様子を見る場合でも、水分を摂らせつつ赤ちゃんの状態の変化があれば早めに受診するようにしましょう。
脱水が疑われる時の水分補給の進め方
「とにかく水分補給を!」と慌てて何かを飲ませようとさせるのではなく、赤ちゃんに合ったものを選ぶことが大切です。
大人は平気でも、まだ月齢の低い赤ちゃんの体には負担が大きい飲み物もあります。
脱水が疑われる場合には、まず医療機関に相談したうえで、赤ちゃんの発達に合ったものを適量ずつ飲ませることが重要です。
家庭での水分補給の注意点
一度にたくさんの量を飲ませようとするのは控え、胃腸に負担をかけないよう、以下の点に気をつけて水分を与えてみてください。
- 母乳やミルクを欲しがるだけ何度も飲ませる
- スプーンやスパウトで少量をこまめに与える
- 医師の判断のもとで経口補水液を活用する
特に吐き気がある場合は、1回に飲む量が多いと再び吐いてしまう原因になります。
5分おきにスプーン1杯分から少量ずつ飲ませるなど、少しずつ体内に水分を吸収させていくとよいでしょう。
うまく水分補給できない場合は、早めに受診することを検討してください。
普段の水分補給で覚えておきたいポイント
赤ちゃんが脱水気味になって「尿が出ない」と焦ってしまうことのないように、普段の水分補給方法をチェックしておきましょう。
水分補給に飲ませるとよいもの
離乳食を始める生後5、6カ月頃までは、母乳やミルクを与えましょう。
離乳食を食べ始めると、水分が足りなくなってくるため、徐々に湯冷ましや赤ちゃん用の麦茶での水分補給をスタートしていくとよいでしょう。
おすわりができるようになると、自分で持って飲めるストローマグなども、だんだん使えるようになってくる赤ちゃんが多くなってきます。
食事の時以外にも、こまめに水分補給させてあげるように心がけておくといいですね。
母乳の場合はママの脱水にも注意
海外の研究では「母乳の87%が水分」と報告されています。
赤ちゃんに日々母乳をあげているママは脱水気味になりやすいと考えられます。
ママの体調は母乳の出方に影響することもあるため、赤ちゃんのためにもママ自身もしっかり水分を摂るように心がけましょう。
母乳が不足しているようなら、無理して母乳にこだわりすぎず、必要に応じてミルクを足して体を休めるようにしてくださいね。
赤ちゃんの排尿に関するよくある質問
- 尿にオレンジ色の粉のようなものが付くのは病気ですか?
-
これは尿酸塩という結晶の可能性があり、その多くは生理的なもの(病気ではないもの)とされています。
水分が不足して尿が濃くなった時に見られることがあります。
水分を多めに摂るように意識して、様子を見てよいケースが多いです。
不安な場合は受診やオンライン診療での相談を検討してください。
- 元気なら尿が少なくても明日まで待って大丈夫ですか?
-
機嫌が良くて母乳やミルクを飲めているなら、ただちに命に関わるような脱水症状ではない場合もありますが、引き続き注意深く見守る必要があります。
翌朝まで尿の状態を確認しつつ、急に顔色が悪くなったりぐったりしたりしないか、様子をチェックするようにしましょう。
少しでも不安がある場合は、遠慮せずに医療機関に相談することも検討してください。
- どのくらいの時間尿が出ないと危険ですか?
-
一般的には、半日ほど全く尿が出ない状態を一つの受診の目安と考えます。
ただし、季節や環境にもよりますので、赤ちゃんの全身の状態をよく確認して受診も検討しましょう。
迷う場合はオンライン診療などを利用して専門家に相談するのも一つの方法です。
赤ちゃんが水分摂ってるのに尿が出ない時は脱水のサインを確認して!受診を迷ったらオンライン診療も活用を
「水分を飲ませているのに尿が出ない」という状況は、汗をたくさんかいただけのこともあれば、隠れた脱水が原因のこともあります。
判断に迷ったら、尿の回数だけでなく、赤ちゃんの泣き声や口の中の湿り気を確認してみてください。
- 半日以上尿が出ずぐったりしているなら速やかに受診を検討する
- 機嫌が良く涙も出ていれば、こまめに水分を補給しながら状態の観察を続ける
- 母乳の場合は母親の脱水にも注意する
赤ちゃんの様子がいつもと違うと感じる場合は、我慢せずに医療機関の受診も検討しましょう。
受診を迷う場合や、何か不安な点がある場合は自宅からスマホで利用できる小児科オンライン診療あんよを活用してみてくださいね。

