眠っている赤ちゃんの胸やお腹が、ハッハッと速く上下しているのを見て、思わずドキッとしたことはありませんか。
「これって苦しいのかな?」「何か病気だったらどうしよう」と、不安に感じる親御さんは少なくありません。
この記事では、赤ちゃんの呼吸が早くなる理由や正常な呼吸数の目安、注意したいサインの見分け方、受診の目安までをわかりやすくまとめました。
家庭でできる見守り方も紹介しますので、落ち着いてお子さんの様子を確認してみてくださいね。
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赤ちゃんの呼吸が早いのはなぜ?多くは体のつくりによる自然な特徴

赤ちゃんの呼吸が大人より早いのは、多くの場合は自然なことです。
赤ちゃんは肺や胸のつくりがまだ育つ途中にあり、一度に取り込める空気の量が大人より少なめです。
その分をカバーするために、呼吸の回数を多くして体に必要な酸素を取り込んでいます。
そのため、大人が「速い」と感じるくらいの呼吸が、赤ちゃんにとっては普通のペースであることも多いのです。
赤ちゃんの呼吸が速くなりやすい場面
赤ちゃんの呼吸は、ちょっとしたことでも変化しやすいという特徴があります。
たとえば、泣いたあとや授乳のあと、体を動かしたあとには、一時的に呼吸が速くなりがちです。
部屋の温度が高いときや、厚着で体が温まっているときにも、呼吸のペースが上がることがあります。
こうした場面での一時的な変化は、落ち着くと自然にもとのペースへ戻っていくことがほとんどです。
赤ちゃんの呼吸が一瞬止まって見える「周期性呼吸」
赤ちゃんは、呼吸のリズムそのものも不規則になりやすい時期です。
数秒から十数秒ほど呼吸が続いたあと、5〜10秒ほど呼吸が止まったように見えることがあります。
これは「周期性呼吸」と呼ばれ、赤ちゃんによく見られる生理的なリズムと考えられています。
ただし、20秒以上呼吸が止まる場合や、顔色・唇の色が悪くなる場合は別の状態が考えられるため、後述の受診の目安を確認してください。
赤ちゃんの正常な呼吸数の目安|月齢別の1分間の回数
赤ちゃんの呼吸が早いかどうかを考えるときは、1分間の呼吸数がおおよその手がかりになります。
呼吸数は成長とともに少しずつ落ち着いていくため、月齢や年齢によって目安が変わってきます。
以下は一般的な目安で、個人差もありますので、あくまで参考としてご覧ください。
| 成長の段階 | 1分間の呼吸数の目安 |
|---|---|
| 新生児(生後1か月ごろまで) | およそ40〜50回 |
| 乳児(生後1か月〜1歳ごろ) | およそ30〜40回 |
| 幼児(1〜6歳ごろ) | およそ20〜30回 |
| 大人(参考) | およそ12〜18回 |
このように、赤ちゃんの呼吸は大人の2倍以上あることも珍しくありません。
一つの目安として、新生児で1分間に60回以上の速い呼吸が続く状態は「多呼吸」と呼ばれ、注意して様子を見たいサインとされています。
回数だけで判断が難しいときは、次に紹介する呼吸の「様子」もあわせて確認すると安心です。
家庭でできる赤ちゃんの呼吸数の数え方
呼吸数は、家庭でも落ち着いた状態のときに数えることができます。
正しく数えると、「早い気がする」という不安を具体的な数字で確認しやすくなります。
赤ちゃんが泣いていたり動いていたりすると多めに出るため、眠っているときや安静なときに数えるのがおすすめです。
数えるときは、次のポイントを意識してみてください。
- 服の上や胸・お腹の動きを見て、上下する回数を1分間数える
- 1分間が難しいときは30秒間数えて2倍にする
- 授乳や大泣きの直後は避けて、落ち着いたタイミングで測る
- 気になるときは時間帯や回数をメモに残しておく
数えた回数が目安より少し多くても、赤ちゃんが機嫌よく過ごせていれば、慌てず様子を見守れることが多いものです。
一方で、回数に加えて呼吸の様子がいつもと違うときは、次の項目を確認しましょう。
注意したい赤ちゃんの呼吸のサイン|受診を検討したい様子
呼吸の回数よりも大切なのが、「呼吸のしかたがつらそうかどうか」という様子です。
次のようなサインが見られるときは、呼吸に負担がかかっている可能性が考えられます。
| 気になる呼吸のサイン | どんな様子か |
|---|---|
| 陥没呼吸(かんぼつこきゅう) | 息を吸うたびに、のどの付け根や肋骨の間、みぞおちがペコペコとへこむ |
| 鼻翼呼吸(びよくこきゅう) | 息を吸うときに、小鼻がピクピクと大きく開く |
| 呻吟(しんぎん) | 息を吐くときに「うーん」とうめくような声がもれる |
| 多呼吸 | 落ち着いているのに、速い呼吸がずっと続く |
| チアノーゼ | 唇や爪、顔色が青白い・紫っぽい色になる |
| シーソー呼吸 | 胸とお腹が交互に大きく動き、シーソーのように上下する |
これらは、体が一生懸命に酸素を取り込もうとしているときに見られることがあるサインです。
とくに顔色や唇の色が悪いときは、ためらわずに医療機関へ相談しましょう。
赤ちゃんの咳やゼーゼーが気になるときの見方は、こどもの救急(ONLINE-QQ)でも確認できます。
赤ちゃんの呼吸が早いときの受診の目安|緊急度別の対応
「すぐ受診すべきか」「朝まで待ってよいか」で迷う場面は多いものです。
ここでは、赤ちゃんの様子を緊急度の目安で整理しました。
あくまで判断の手がかりであり、迷ったときや不安が強いときは、早めに相談してくださいね。
| 緊急度の目安 | 赤ちゃんの様子の例 | 対応の目安 |
|---|---|---|
| すぐに相談・受診を検討 | 唇や顔が青紫色、呼びかけても反応が鈍い、ぐったりしている、20秒以上呼吸が止まる | ためらわず救急要請(119)や救急受診を検討 |
| 早めに受診を検討 | 陥没呼吸や鼻翼呼吸が続く、速い呼吸が落ち着かない、母乳やミルクが飲めない、発熱を伴う | 当日〜翌日の早いうちに小児科へ相談 |
| 家庭で様子を見つつ相談も | 機嫌がよく飲めている、泣いたあとだけ速い、鼻づまりが中心 | 様子を見ながら、気になれば電話相談を活用 |
判断に迷うときは、電話で相談できる小児救急電話相談(#8000)が心強い味方になります。
小児科の医師や看護師に相談できる厚生労働省の事業で、全国どこからでも短縮番号でつながります。
夜間・休日で受診をためらうときは、日本小児科医会の小児救急医療情報ツールも参考になるでしょう。
最終的に受診が必要かどうかの判断は、お子さんの様子を直接確認できる医師に相談してくださいね。
赤ちゃんの呼吸が早いときに考えられる主な原因
赤ちゃんの速い呼吸には、生理的なものから受診が必要なものまで、いくつかの背景が考えられます。
代表的なものを整理すると、次のようになります。
| 考えられる背景 | 特徴や様子の例 |
|---|---|
| 生理的な特徴・一時的な変化 | 泣いたあとや授乳後、暑さなどで一時的に速くなり、落ち着くともとに戻る |
| 鼻づまり・発熱 | 鼻がつまってフガフガする、熱があると呼吸も速くなりやすい |
| 気道や肺の感染症 | かぜ症状に続いてゼーゼーする、咳き込みが強いなど |
| 新生児の一時的な呼吸の乱れ | 生まれて間もない時期に見られる一過性の呼吸の速さ |
生まれて間もない赤ちゃんに見られる一時的な多呼吸として、新生児一過性多呼吸が知られています。
これは肺の中に残った水分の吸収が遅れることで起こるとされ、多くは生後数日のうちに自然に落ち着いていきます。
呼吸器や気道の状態が気になるときは、国立成育医療研究センターのような専門の医療機関で相談できます。
原因は様子だけでは見分けにくいことも多いため、気になるときは自己判断で終わらせず、医療機関で確認すると安心です。

赤ちゃんの呼吸が気になるときに家庭でできること

受診を迷う段階でも、家庭でできる見守りの工夫があります。
赤ちゃんが少しでも楽に呼吸できるよう、次のような点を意識してみてください。
- 鼻づまりがあるときは、蒸しタオルや入浴で鼻を通りやすくする
- 部屋の温度と湿度を整え、厚着や布団のかけすぎを避ける
- 授乳後はしばらく縦抱きにして、げっぷを促す
- 呼吸の速さや様子、体温を時間ごとにメモしておく
自己判断で市販薬を使ったり、水分を無理に与えたりするのは避け、心配なときは医療機関に相談しましょう。
呼吸の様子は短時間で変わることもあるため、「いつもと違う」と感じたら、そのときの状態をよく観察しておくと受診時に役立ちます。

赤ちゃんの呼吸が心配で判断に迷うときはオンライン診療も選択肢に
呼吸の様子は、写真や動画では伝わりにくく、その場で相談したいと感じる場面も多いものです。
夜間や休日で近くの小児科が開いていないときや、通院そのものが難しいときもあるでしょう。
そうしたときは、自宅から医師に相談できるオンライン診療を活用する方法もあります。
電話相談(#8000)とあわせて、状況に応じて使い分けることで、迷ったときの相談先を増やしておくと安心です。
なお、オンライン診療では診察の内容によってできる対応が異なり、対面での受診をすすめられる場合もあります。
緊急性が高いと感じるときは、オンラインでの相談を待たずに、救急受診を検討してくださいね。

赤ちゃんの呼吸が早いことに関するよくある質問
- 赤ちゃんの呼吸は何回から「早い」と考えればよいですか?
-
月齢によって目安が異なりますが、新生児では1分間に60回以上の速い呼吸が続く場合、多呼吸として注意したい状態とされています。
回数だけでなく、呼吸がつらそうかどうかもあわせて確認すると判断しやすくなります。
- 寝ているときに呼吸が速いのは大丈夫でしょうか?
-
眠っているときに呼吸が速く見えても、機嫌よく飲めていて顔色がよければ、自然なことも多いです。
一方で、陥没呼吸や唇の色の変化があるときは、早めの相談を検討してください。
- 呼吸が一瞬止まるように見えますが、異常ですか?
-
数秒〜十数秒の呼吸のあとに短く止まる周期性呼吸は、赤ちゃんによく見られる生理的なリズムと考えられています。
ただし、20秒以上止まる、顔色や唇の色が悪くなるといった場合は、受診を検討してください。
- 鼻がフガフガ・ゼーゼーと鳴りますが受診したほうがよいですか?
-
鼻づまりによる音のこともありますが、ゼーゼーが続く、咳き込みや発熱を伴うといった場合は、小児科で相談すると安心です。
- 呼吸が気になるときは何科を受診すればよいですか?
-
基本的には小児科が相談先の目安になります。判断に迷うときは、#8000や地域の相談窓口を利用する方法もあります。
【まとめ】赤ちゃんの呼吸が早いときは呼吸数とサインを落ち着いて確認しよう
赤ちゃんの呼吸が早いのは、体のつくりによる自然な特徴であることが多いものです。
一方で、呼吸のしかたがつらそうなときは、早めの相談が安心につながります。
- 赤ちゃんは大人より呼吸が速く、月齢が上がるにつれて落ち着いていく
- 新生児で1分間に60回以上の速い呼吸が続くときは多呼吸として注意したい
- 陥没呼吸や鼻翼呼吸、唇の色の変化があるときは早めの受診を検討する
- 回数だけでなく「つらそうかどうか」の様子をあわせて確認する
- 迷ったときは#8000やこどもの救急など、公的な相談先を活用する
呼吸の様子は変化しやすく、受診のタイミングに迷うこともあるでしょう。
夜間や休日など病院に行く時間がないときは、小児科オンライン診療「あんよ」を活用して相談するのも選択肢の一つですよ。
最終的な判断は、お子さんの様子を確認できる医師に相談してくださいね。

