子どものアトピー性皮膚炎は、完全に治すことを目指すよりも、症状を落ち着かせて良い状態を維持することが重要です。
子どもの肌は大人よりもバリア機能が未発達なため、外部からの刺激を受けやすい特徴があります。
かゆみや炎症が繰り返し起こる場合もあるため、正しいケア方法を知っておきましょう。
子どものアトピー性皮膚炎とは?症状の特徴と基本的な考え方
子どものアトピー性皮膚炎は、かゆみを伴う湿疹が良くなったり悪くなったりを繰り返す皮膚の状態です。
特に乳幼児期から発症することが多く、年齢によって症状の出方が変わる特徴を持つと考えられています。
原因は一つではなく、体質や皮膚のバリア機能の低下、外部からの刺激などが関係する場合が一般的です。
アトピー性皮膚炎とは?かゆみと湿疹を繰り返す皮膚の状態
厚生労働省によると、アトピー性皮膚炎は良くなったり悪くなったりを繰り返す皮膚疾患というのが定義です。
症状は顔や首、関節の内側などに出やすいとされ、年齢によって現れやすい部位が変わるとも言われています。
アトピー性皮膚炎が子どもに多い理由は?未発達なバリア機能が関係する
子どもの皮膚は大人に比べて薄く、水分を保つ力が弱い状態のため、外部からの刺激を受けやすい状態です。
国立成育医療研究センターでも、子どもの皮膚はバリア機能が未熟であると説明されています。
環境中のほこりや汗、衣類の摩擦なども刺激となることがあり注意が必要です。
様々な要因が重なることで、症状が現れたり悪化したりすることがあります。
アトピー性皮膚炎の治し方は?治すより症状を安定させることが重要
アトピー性皮膚炎は体質や環境の影響を受けるため、短期間で完全に治るとは限りません。
症状をできるだけ軽い状態に保つことが治療の目標とされる場合が多いです。
アトピー性皮膚炎の改善に必要な3つのケアとは?毎日の基本対策を解説
アトピー性皮膚炎のケアは、いくつかの要素を組み合わせて行うことが大切です。
炎症を抑えること、肌を守ること、悪化要因を減らすことの3つが特に大切と言われています。
どれか一つだけでは十分な効果が得られないこともあるため、日常生活の中で継続することが重要です。
バランスよく続けることが、症状管理に役立つと考えられます。
アトピー性皮膚炎の炎症を抑える塗り薬は必ず医師の指示どおりに使用する
赤みやぶつぶつがある場合は、炎症を抑える対応を医師から指導される場合が一般的です。
医師の判断により、ステロイド外用薬や非ステロイド薬が処方されるケースもあります。
ステロイドの使用は保護者が不安に感じる場合もありますが、適切に使用することで症状コントロールの一助となることが一般的です。
自己判断で薬の使用を中止せず、必ず医師の指示に従って使用することが大切とされています。
アトピー性皮膚炎の対策としてスキンケアで肌のバリア機能を守る
アトピー性皮膚炎の肌は乾燥しやすく、水分が失われやすい状態です。
日本皮膚科学会では、スキンケアをきちんと行うことがアトピー性皮膚炎の改善で重要と伝えています。
適切に保湿剤を使って水分と油分を補うことで、肌のバリア機能を支えることができるのです。
入浴後だけでなく、朝や着替えのタイミングでの保湿も効果的と言われています。
やさしく塗ることを意識し、刺激を避けることが重要です。
アトピー性皮膚炎悪化の原因を減らす生活環境の見直しが重要
こども家庭庁では、室内の清掃、寝具を清潔に保つなど、アレルゲンを減らすための室内環境を整備することについてアトピー性皮膚炎の基本的な対応として示しています。
原因を把握し、できる範囲で対策を行うことが大切です。
無理のない範囲で続けることで、症状の安定が期待できます。
- 綿100%の肌着を選ぶ
- 室内をこまめに掃除する
- 汗をかいたら早めに拭くか洗い流す
- 爪を短く保つ
アトピー性皮膚炎の薬の塗り方は?FTUの目安をわかりやすく解説
アトピー性皮膚炎の薬を塗っても症状が改善しにくい場合、薬の量が不足している場合もあります。
適切な薬の量はFTUという基準で示されており、適切な量を知るために知っておくとよいでしょう。
FTUとは?アトピー性皮膚炎の薬を塗る量の目安
人差し指の先から第一関節まで出した量が1FTUとされています。
FTUは、この量で大人の両方の手のひらに塗る量に相当するという塗り方です。
顔や首は1FTU、腕は2FTU、足は4FTUが目安とされています。
不足しないように意識して塗ることが大切ですが、軟膏やクリームによっては塗る量が制限されている薬もあるため、最終的には医師の指示に従ってください。
| 塗る部位 | 目安となる量(FTU) | 相当する範囲 |
|---|---|---|
| 顔・首 | 1 FTU | 大人の手のひら2枚分 |
| 片腕 | 2 FTU | 大人の手のひら4枚分 |
| 片足 | 4 FTU | 大人の手のひら8枚分 |
塗り薬はこすらず優しく広げるように塗る
薬はすり込むのではなく、やさしく広げるように塗ります。
ティッシュが軽く貼り付く程度の厚さが目安です。
強くこすると刺激になることがあるため注意が必要となります。
肌への負担を減らす塗り方を意識しましょう。
アトピー性皮膚炎に食事や生活習慣は関係ある?無理のない対策の考え方
食事が原因ではないかと不安に感じる保護者も多いですが、食べ物だけが原因とも限りません。
過度な制限は成長に影響するケースもあり、医師の判断に基づいて対応することが重要です。
食事制限は自己判断で行わないことが大切
特定の食品を避ける場合は、アレルギー検査を参考に医師が判断します。
自己判断で制限すると栄養不足につながることがあるため、必ず医師と相談しながら進めましょう。
睡眠と生活リズムがアトピー性皮膚炎の状態に影響する場合も
規則正しい生活は肌の回復を支える要素の一つです。
かゆみが強い場合は、患部を冷やすことで一時的に和らぐ場合があります。
無理のない範囲で生活を整えることが大切です。
【Q&A】アトピー性皮膚炎の治し方についてよくある質問
アトピー性皮膚炎の治し方についてよくある質問をまとめました。
- ステロイドで肌が黒くなることはありますか?
-
炎症が続いたことによる色素沈着が原因とされることが多く、ステロイドを使用したことが原因ではない場合が多いです。
気になる場合は医師に相談しましょう。
- 症状が良くなったら薬はやめていいのですか?
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自己判断で急に薬を中止すると症状が再発する可能性もあるため、必ず医師の指導の通りに薬を使用しましょう。
- 入浴時に気をつけることは?
-
かゆみが強まる恐れがあるため、熱いお湯の使用は避けましょう。
ぬるめのお湯を使い、ナイロンタオルなどでこすらず、やさしく洗います。
ボディソープは刺激の少ないものを選びましょう。
【まとめ】子どものアトピー性皮膚炎は毎日のケアの積み重ねが重要
子どものアトピー性皮膚炎は、日々のケアを継続することが重要です。
特別な方法よりも、基本的な対応を続けることが症状の安定につながります。
無理なく続けられる方法を選び、必要に応じて医師と相談することが大切です。
- 保湿を中心としたスキンケアを毎日継続する
- 生活環境を整えて肌への刺激をできるだけ減らす
- 炎症がある場合は医師の指示に従い適切に薬を使用する
通院が難しい場合や、日々のケアに不安があるときは、オンライン診療の活用も一つの方法です。
小児科オンライン診療あんよは自宅にいながら医師に相談できるサービスで、ケアの方法や薬の使い方についてアドバイスを受けられる場合もあります。
