子どもの急な発熱は、親にとって不安なものです。
「何かしてあげたい」と焦ることもあるでしょう。
しかし、良かれと思った対応が、実は逆効果になるケースもあります。
発熱は体が戦っている証拠であり、無理に熱を下げることだけが目的ではありません。
冷やしすぎなどは逆効果になるため、正しい対処法や受診の目安を解説します。
適切なケアを確認して、お子さんのスムーズな回復をサポートしましょう。

小児科専門医六郷 由佳
2012年福島県立医科大学卒業後、小児科専門医として先天性心疾患を専門に診療。現在はオンライン診療と都内小児科クリニックに勤務。
子どもの熱がある時にやってはいけないこと7選
良かれと思ってやりがちですが、実は避けたいことを7つ紹介します。
厚着をさせすぎる・布団をかけすぎる
厚着は熱がこもり脱水を招くため、震えている時や手足が冷たい時、寒気のある時以外は以外は薄着に切り替えましょう。
熱を逃がしやすくして汗をかいたら着替え、室温も適度に調整してください。
お子さんが安静に過ごせるよう、快適な環境をしっかり整えてあげましょう。
氷水や保冷剤で体を冷やしすぎる
体温が上がり切ってから急激に冷やすと逆効果になるため、首筋やわきの下などの太い血管を冷やすのが効果的です。
保冷剤はタオルで包み、肌に直接当てないよう注意しながら優しく当ててあげましょう。
冷やしすぎは震えを招くことがあるため、様子を見ながら適切にケアしてあげてください。
無理に食事を食べさせる
本人が食べたくない場合には、無理に食べさせると消化不良を招くため、水分が摂れていれば数日は食べなくても大丈夫です。
水分補給を優先し、食欲が出てからおかゆなどの消化に良いものを少しずつ与えてください。
お子さんのペースに合わせ、胃腸の負担にならないものからゆっくり進めてあげましょう。
激しい運動や長時間の入浴をさせる
発熱のためにぐったりしている時には入浴を避け、体を拭く程度に留めるのが基本です。
汗が気になる場合は、ぬるめのシャワーで手早く済ませて安静に過ごさせてください。
解熱剤を頻繁に使いすぎる
解熱剤は病気を治す薬ではなく、本人のつらさを和らげるためのものです。
熱があっても元気なら不要ですが、ぐったりして眠れない時や不機嫌が強いなど発熱のために辛そうな時に使用します。
38.5度以上を目安に、つらい時に検討しましょう。
日本国内の基準では、以下の使用量が推奨されています。市販薬を使用する場合は製品ごとの説明書を必ず確認しましょう。
- 1回の量は体重1kgあたり 10~15mg
- 間隔は最低 4~6時間 空ける
- 回数: 1日 3~4回 まで(1日総量 60mg/kg以内)
※体が大きくても、1回500mg・1日1500mgを超えてはいけません。
お子さんの体重に合わせた適正量を守り、使いすぎないように注意しましょう。
市販の風邪薬や咳止めを自己判断で複数併用する
市販の風邪薬や咳止めを、自己判断で併用するのは避けましょう。
成分が重なり、薬の過剰摂取につながる恐れがあるためです。
特にコデイン類など「濫用等のおそれのある医薬品」の重複は、依存や強い副作用のリスクを高めます。
- エフェドリン
- コデイン(鎮咳去痰薬に限る)
- ジヒドロコデイン(鎮咳去痰薬に限る)
- ブロムワレリル尿素
- プソイドエフェドリン
- メチルエフェドリン(鎮咳去痰薬のうち、内用液剤に限る)
薬の飲み合わせを自分で判断するのは難しいため、安易な併用は避けてください。
必ず薬剤師や登録販売者に相談し、安全に服用できるか確認しましょう。
熱が下がった直後に登園・登校させる
朝に熱が下がっても夕方に上がる可能性があるため、すぐの登園は控えましょう。
病み上がりは体力が落ちており、無理をすると体調を崩しやすい時期です。
解熱後24時間は自宅で様子を見て、丸一日平熱であることを確認しましょう。
子どもの熱がある時にすぐに病院を受診すべき危険なサイン
お子様が発熱した際、慌てずに受診の緊急性を判断するための目安をまとめました。
命に関わる重大なサインを見逃さないよう、日頃から確認しておきましょう。
生後3か月未満やぐったりしている時の緊急性
生後3か月未満の発熱や、ぐったりして呼吸が苦しそうな時は至急の対応が必要です。
低月齢児は容体が急変しやすいため、迷わず医師の診察を受けてください。
見逃してはならない「非常に危険なサイン」
長いけいれんや紫色の唇、激しい頭痛や頻回の嘔吐、広がる発疹、反応が乏しく意識が悪い時は非常に危険なサインです。
これらの症状がある場合は重大な疾患の可能性があるため、早急に受診してください。
夜間や休日の受診判断に迷ったら
夜間や休日の受診判断に迷う際は、スマホで相談できる「オンライン診療あんよ」を活用しましょう。
自宅にいながら受診の目安を相談できるため、いざという時の備えとして安心です。
子どもの熱がある時の正しいケア方法
やってはいけないことを避け、正しいケアを行うことが回復への近道です。
これにより体力の消耗を防ぎ、子どもの回復をしっかりと助けることができます。
ここからは、家庭ですぐに実践できる具体的なケアのポイントをご紹介します。
水分補給を最優先にする
発熱時は水分が失われやすいため、こまめな補給を最優先に行いましょう。
一度に飲めない時は、スプーン1杯ずつ経口補水液などを少しずつ与えます。
糖分の多い飲み物やカフェイン入りは、脱水を招く恐れがあるため避けましょう。
| おすすめの飲み物 ⭕ | 避けたい飲み物 ❌ |
|---|---|
| ・経口補水液(OS-1など)・麦茶、白湯・薄めたりんごジュース・イオン飲料 | 炭酸飲料・カフェイン入りの飲み物 |
服装と室温を子どもの様子に合わせて調整する
寒がっている時は服装や布団で温め、室温を22〜24度に保ちましょう。
暑がっている時は薄着に切り替え、室温も20〜22度程度に下げます。
汗をかいたままにすると体が冷えるため、こまめな着替えを心がけてください。
熱がある時には食事は無理強いせず、食べやすいものを少量から
水分さえ摂れていれば無理に食べなくて大丈夫。お子さんのペースを大切にしましょう。
食欲が出てきたらゼリーなどの消化に良いものを少しずつ、焦らず与えてください。
胃腸に負担をかけないよう、無理のない範囲で優しく見守ってあげましょう。
| 項目 | おすすめの食べ物(消化に良いもの) | 避けるべき食べ物(胃腸に負担がかかるもの) |
|---|---|---|
| 主食 | おかゆ、柔らかく煮たうどん | 油っこい料理(揚げ物など) |
| おやつ・果物 | ゼリー、プリン、バナナ、すりおろしりんご、アイスクリーム(少量) | 香辛料や刺激の強い料理 |
熱がある時の解熱剤の正しい使い方
解熱剤は使うタイミングや量に注意が必要です。 お子様の症状に合わせて、正しく安全に使用しましょう。
解熱剤を使用する目的とタイミング
解熱剤は病気を治すものではなく、つらさを和らげるための薬です。
38.5度以上で眠れない時や、水分が摂れない時、不機嫌やぐずぐずで辛そうな時に使用を検討しましょう。
服用時のルールと受診の目安
体重に合わせた量を守り、服用間隔は4〜6時間以上空けて使用してください。
熱が全く下がらない場合は重篤な恐れもあるため、早めに受診しましょう。
子どもを看病する親御さんへのアドバイス!自分の体調管理も忘れずに
子どもの看病は体力を消耗するため、親が倒れないことが何より大切です。
無理をせず意識的に休息をとり、自身の健康も守るようにしましょう。
看病が長引くことも想定して、周りの助けも積極的に借りてください。
- 子どもが寝ているときは一緒に昼寝をする
- パートナーや家族に頼って交代してもらう
完璧にできなくて当然と自分を許すと、少し気持ちが楽になります。
つらい時は病児保育などの外部のサービスも積極的に活用しましょう。
【Q&A】子どもの発熱時に関するよくある質問
- 熱が下がったと思ったらまた上がるのは危険ですか?
-
熱は1日で上下しやすいため、朝は平熱でも夕方に再び上がることがあります。
4~5日以上の高熱や症状が強い場合は、早めに医療機関を受診してください。
- 高熱が続くと脳に障害が残りますか?
-
41度までの熱そのもので、後遺症が残ることは極めて稀だとされています。
重要なのは熱の高さよりも、お子さんの全身状態です。
- 兄弟にうつるのが心配です。どうすればいいですか?
-
手洗いや換気、タオルの共有を避けるなどの工夫は予防に有効です。
できる範囲で対策を行い、過度に神経質にならないことも大切です。
病院への移動負担をゼロに!子供の発熱はオンライン診療で解決
子供の発熱時は過度な冷却や無理な食事を避け、水分補給を行いながら安静に過ごしましょう。
- 3か月未満の発熱やぐったりした様子があれば、迷わず医師に相談してください
- 解熱剤を上手に使い、無理に熱を下げようとせず、水分補給をしながら寄り添ってあげましょう
- 夜や休日の判断に迷う時は、オンライン診療を頼って不安を解消しましょう
お子さんの様子を観察し、判断に迷う場合は小児科オンライン診療あんよをご活用下さい。
外出の負担を減らしつつ迅速に専門家と繋がれるため、二次感染のリスクも防げて安心です。
一人で悩まずオンライン診療を賢く活用し、親子ともに心身の負担を最小限に抑えましょう。


小児科専門医
六郷 由佳
お熱があるお子さんを看病していると親御さんもなかなかゆっくり気が休まらず体調を崩しがちです。本当に大丈夫?と心配になることもあるかと思いますので、あんよオンラインでご相談くださいね。