マイコプラズマ肺炎で学校はいつから行ける?出席停止の考え方と登校再開の目安を解説

マイコプラズマ肺炎で学校はいつから行ける?出席停止の考え方と登校再開の目安を解説

お子さんがマイコプラズマ肺炎と診断されて、学校をいつまで休ませればよいのか迷ったことはありませんか。

「熱は下がったのに咳が止まらない」「学校には何日休むと伝えればいいの」と、担任の先生への連絡で言葉に詰まる親御さんは少なくありません。

この記事では、マイコプラズマ肺炎と学校の関係について、法令上の扱い、時期・段階別の目安、登校を再開するまでの手順を順に解説します。

慌てずに、お子さんの様子と学校からの案内を照らし合わせながら読み進めてみてくださいね。

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目次

マイコプラズマ肺炎は学校の出席停止になるのか

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まず押さえておきたいのは、マイコプラズマ肺炎には「〇日間休む」という一律の決まりがない、という点です。

学校で扱う感染症の種類と出席停止の期間は、学校保健安全法施行規則で定められています。この規則は感染症を第一種から第三種に分けており、マイコプラズマ肺炎は第三種のうち「その他の感染症」として扱われます。

インフルエンザや百日咳のように、日数で期間が示されている感染症とはここが異なります。

判断の基準は日数ではなく病状

第三種の感染症について、施行規則は出席停止の期間の基準を「病状により学校医その他の医師において感染のおそれがないと認めるまで」としています。

つまり、カレンダーで日数を数えるのではなく、お子さんの病状を見て判断する仕組みです。

厚生労働省が学校や自治体へ周知したマイコプラズマ肺炎増加に関する学会からの提言についてでも、マイコプラズマ肺炎には出席停止期間の明確な定めがなく、症状が軽くなれば登校できるという考え方が示されています。

実際に出席停止とするかは学校が決める

出席停止の措置をとるかどうかを決めるのは、学校側です。

そのため、同じ診断名でも学校や園によって案内の内容が違うことがあります。地域で流行が広がっているときには、学校が独自に登校を控えるようお願いする場合もあります。

診断を受けたら、まずは通っている学校へ連絡し、どう対応すればよいかを確認するのが確実です。病気そのものの経過は、マイコプラズマ肺炎の基礎知識をまとめた記事もあわせて参考にしてみてください。

マイコプラズマ肺炎で学校を休む期間を時期・段階別に整理する

日数の決まりがないと言われても、目安がないと予定が立てにくいものです。ここでは感染から登校再開までを段階に分けて整理します。

マイコプラズマ肺炎の潜伏期間は通常2〜3週間とされています(国立健康危機管理研究機構「マイコプラズマ肺炎の発生状況について」)。ほかの多くの感染症より長く、感染した場所を特定しにくいのが特徴です。

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時期お子さんの様子の目安学校・園での扱いの目安
潜伏期(感染から発症まで・2〜3週間程度)目立つ症状がないことが多い通常どおり登校できる
発症初期(発熱・だるさ・頭痛)熱と全身のだるさが数日続く休んで様子をみる
急性期(熱と強い咳が重なる時期)夜も眠れないほど咳き込む学校を休むのが基本
解熱後の回復期熱は下がるが乾いた咳が残る咳の程度をみて学校と主治医に相談
咳が落ち着いてきた頃食欲が戻り顔色や機嫌もよい登校を再開できることが多い

この表は一般的な流れをまとめたもので、すべてのお子さんに当てはまるわけではありません。

熱が下がっても咳が長く残ることがある

マイコプラズマ肺炎では、解熱したあとも乾いた咳がしばらく残ることがあると言われています。どのくらい続くかには幅があるため、日数で区切らず、咳の強さが日ごとに和らいでいるかを見て判断してください。

咳が残っているだけで登校を止め続けると、欠席が非常に長くなってしまいます。そのため、咳が完全になくなるまで待つのではなく、「日常生活に支障がない程度まで落ち着いたか」を目安に考えるのが一般的です。

夜間の咳で眠れていない、咳き込んで食事がとれないといった状態であれば、もう少し自宅で休ませたほうがよいでしょう。熱のない咳が続く場合の見方は、子どもの乾いた咳と熱なしの症状について解説した記事でも触れています。

保育園や幼稚園でも考え方は同じ

保育園や認定こども園でも、マイコプラズマ肺炎に一律の登園停止日数は設けられていません。

こども家庭庁がまとめている保育所における感染症対策ガイドライン(2018年改訂版)でも、感染症ごとの登園再開についての考え方が整理されています。園の看護師や嘱託医の判断が入ることもあるため、園の方針を確認しておくと安心です。

学校を休んでいる間に確認したい受診の目安

登校の可否を考える前に、まずはお子さんの体の状態を確認してください。

マイコプラズマ肺炎の多くは軽い経過で済むとされていますが、一部で症状が強く出ることもあります。次の表を、緊急度の目安として使ってみてください。

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緊急度お子さんの様子とる行動
すぐに119番呼吸が苦しそうで顔色が悪い、呼びかけへの反応が鈍い、けいれんが続いているためらわず119番に電話する
今日のうちに受診熱が続いて水分がとれない、生後3か月未満で発熱がある(熱の高さにかかわらず)、咳で眠れず食事がとれない診療時間内に小児科へ連絡して受診する
翌日以降の受診でよいことが多い熱は下がり機嫌もよいが、乾いた咳だけが残っている次の診療時間に相談する

判断に迷ったときは、こども医療でんわ相談(#8000)に電話すると、看護師や医師から助言を受けられます。お住まいの都道府県につながり、受診したほうがよいかどうかを一緒に整理してもらえます。

子どもの体の変化の見方については、国立成育医療研究センターの成育医療お役立ち情報などの公的機関の情報も参考になります。

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マイコプラズマ肺炎から学校へ戻るまでの手順

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ここからは、診断を受けてから登校を再開するまでの流れを手順として整理します。

  1. 診断を受けたその日に、学校へ電話で連絡します。病名、いまの症状、受診した日を伝えます。
  2. 学校から「登校の再開時に書類が必要かどうか」を確認します。ここで手続きが決まります。
  3. 自宅で療養しながら、熱と咳の経過を毎日メモしておきます。日付と体温、咳の強さを書き残すと相談がスムーズです。
  4. 熱が下がって咳が落ち着いてきたら、主治医に登校を再開してよい時期を相談します。
  5. 登校を再開したあとも、しばらくはマスクの着用や咳エチケットを続けます。

治癒証明書や登校許可証が必要かは学校ごとに違う

マイコプラズマ肺炎で治癒証明書や登校許可証の提出を求めるかどうかは、自治体や学校によって扱いが分かれます。

保護者が記入する報告書だけでよい学校もあれば、医療機関が発行する書類を求める学校もあります。書式が指定されていることも多いため、学校からもらった用紙を使うのが確実です。

こども家庭庁の保育分野の情報ページでも、園と保護者、嘱託医が連携して対応する考え方が示されています。書類が必要かどうかを先に確認しておくと、登校再開の日に慌てずに済みます。

同じ感染症でも書類の扱いは病気ごとに異なります。他の感染症での流れは、プール熱の出席停止について解説した記事インフルエンザの保育園の登園許可についての記事も参考になります。

マイコプラズマ肺炎と学校をめぐるよくある誤解

保護者のあいだで語られている話の中には、いまの情報と食い違うものもあります。

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よくある思い込み実際に確認したいこと
4年ごとに、オリンピックの年に流行するかつてそう言われた時期がありますが、近年の発生状況はこの周期どおりには推移していません。最新の状況は国立健康危機管理研究機構の発生状況の資料で確認してください
予防接種を受ければ学校での流行を防げる国の予防接種制度で対象とされている感染症の中に、マイコプラズマ肺炎は含まれていません
熱が下がった翌日にはもう登校してよい咳が強く残っている間は休養が必要なことがあり、主治医と学校の案内に従って決めます
抗菌薬を飲み始めればその日から登校できる服薬の開始だけで登校の可否は決まらず、病状が落ち着いているかどうかで判断されます

流行の周期については、前掲の国立健康危機管理研究機構の発生状況の資料が参考になります。予防接種の対象となっている感染症は、厚生労働省の予防接種に関するページで確認できます。

抗菌薬についての考え方

マイコプラズマ肺炎の治療では、マクロライド系抗菌薬などが使われることがあります。

ただし、抗菌薬を使うかどうかは、症状の程度や胸部の画像所見などをふまえて医師が判断します。飲み始めても解熱までに時間がかかることがあり、その場合は薬を変更して経過をみることもあります。

処方された薬は、自己判断で中断せず、医師や薬剤師の説明にそって使ってください。なお、オンラインでの診療では、診察の結果、医師の判断によりお薬を処方できない場合があります。

学校でうつさないために家庭でできること

マイコプラズマ肺炎は、咳やくしゃみのしぶきによる飛沫感染と、手指などを介した接触感染で広がると言われています。

家庭でできることは、特別なものではありません。

  • 咳が出ている間は、家族もお子さんもこまめに手を洗います。
  • 咳をするときはティッシュや袖で口と鼻をおさえます。
  • タオルやコップの共用を避けて、家族それぞれのものを使います。
  • 部屋の空気を定期的に入れ替えます。

きょうだいがいる家庭では、潜伏期間が2〜3週間と長いため、少し遅れて症状が出てくることもあります。上のお子さんが治ったあとに下のお子さんが発熱する、という順番になることも珍しくありません。

なお、オンラインでの診療では、聴診や胸部の画像検査、喉からの検体採取といった対面での診察が必要な検査は行えません。診察の結果、医師の判断によりお薬を処方できない場合があります。

初めての高熱や強い咳、呼吸の様子が気になるときは、対面での診察を受けてください。相談の使い分けは、子どものマイコプラズマ肺炎について解説した記事でも触れています。

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マイコプラズマ肺炎と学校に関するよくある質問【FAQ】

マイコプラズマ肺炎は学校を何日休めばよいのでしょうか?

一律の日数は定められていません。学校保健安全法施行規則では、第三種の感染症について「病状により学校医その他の医師において感染のおそれがないと認めるまで」を出席停止の期間の基準としています。

実際の日数は病状によって変わるため、主治医と学校に確認してください。

熱は下がりましたが咳が続いています。学校に行かせてよいですか?

咳だけが残っている状態で登校を再開できることはあります。

ただし、夜眠れないほど咳き込む、咳で食事がとれないといった様子があるときは、もう少し休養したほうがよいと考えられます。学校の案内と主治医の判断を組み合わせて決めてください。

登校許可証や治癒証明書は必ず必要ですか?

必要かどうかは自治体や学校によって異なります。保護者が記入する書類で足りる場合もあるため、まず学校に確認してください。

医療機関で発行してもらう場合は、学校指定の用紙があるかどうかもあわせて聞いておくとよいでしょう。

マイコプラズマ肺炎は欠席扱いになりますか?

学校が出席停止の措置をとった場合、その日は欠席日数に数えられない扱いとなるのが一般的です。

ただし、扱いは学校の判断によります。診断を受けた時点で学校へ伝え、どのような扱いになるかを確認しておくと安心です。

きょうだいや同じクラスの子も休ませたほうがよいですか?

症状が出ていないきょうだいや同級生に、一律で登校を控えてもらう決まりはありません。ただし、潜伏期間が2〜3週間と長いため、発熱や咳が出てきた場合には早めに医療機関へ相談してください。

【まとめ】マイコプラズマ肺炎で学校へ行けるのは病状が落ち着いて医師が認めてからです

最後に、この記事の要点を振り返ります。

この記事のまとめ
  • マイコプラズマ肺炎は学校保健安全法施行規則の第三種「その他の感染症」にあたり、一律の出席停止日数は定められていません。
  • 判断の基準は日数ではなく病状で、医師が感染のおそれがないと認めるまでが期間の目安とされています。
  • 登校再開の目安は、熱が下がって激しい咳が落ち着き、食欲や機嫌が戻っているかどうかです。
  • 治癒証明書や登校許可証の要否は自治体や学校で異なるため、診断を受けた日に学校へ確認するのが確実です。

潜伏期間が2〜3週間と長いぶん、家庭では長期戦になりやすい感染症です。日数で区切ろうとせず、お子さんの様子と学校の案内を照らし合わせながら進めていってくださいね。

夜間や休日など病院に行く時間がないときは、小児科オンライン診療「あんよ」を活用して相談するのも選択肢の一つですよ。

この記事は一般的な情報をまとめたもので、個別の診断・治療方針を示すものではありません。気になる症状があるときは自己判断せず、医師に相談してください。公的機関と学会の情報をもとに、あんよマガジンの編集方針にそって作成しています。

最終的な判断は医師に相談してください。