(「あんよ」はジークス株式会社が提供するオンライン診療のしくみで、診療は提携医療機関の医師が行います)
小児科で「RSウイルスですね。治療は対症療法です」と言われ、そのまま家に帰ってきた。夜になって咳き込む子どもを見ていると、ドキッとしますよね。
薬で治るのか、どうなったら入院なのか。分からないまま検索している方も多いと思います。この記事では、病院で行う対症療法の中身、入院を考えるサイン、夜の受診の判断、重症化を防ぐ方法を解説します。
先に結論です。RSウイルスの治療に特効薬はなく、病院で行うのは熱や鼻づまりのつらさを和らげ、足りない水分や酸素を補う手当てです。見るべきは呼吸と水分の2つなので、慌てずに1つずつ確かめてみてくださいね。
- 特効薬がないため、治療は症状を和らげて回復を支える対症療法が中心です
- 解熱剤・点滴・酸素などが何のためかを、症状ごとの表で確かめられます
- 呼吸が苦しそう、水分がとれないときは、夜でも受診を考える段階です
- 重症化を防ぐ手段として、赤ちゃんに注射する抗体薬と妊娠中のワクチンがあります
0歳から就学前の子どもの親に向けて、公的機関と学会の資料をもとにまとめています。呼吸が苦しそうで今すぐ判断したいときは、目次から「受診・相談の目安」へ進んでください。
本記事の編集方針について
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RSウイルスの治療は対症療法が中心|特効薬がない理由
RSウイルス感染症には、ウイルスそのものをなくす特効薬がありません。厚生労働省は、治療は基本的に対症療法(症状を和らげる治療)で、酸素投与や点滴、呼吸管理などを行うと説明しています[1]。
特効薬がないことは、重くなりやすいという意味ではありません。同じQ&Aでは、初めて感染した乳幼児の約7割が、鼻水などの症状だけで数日のうちに軽快するとされています。
特効薬(抗ウイルス薬)がないのはなぜか
このウイルスに対して、国内外の診療ガイドラインで勧められている抗ウイルス薬はありません。海外で使われたことのある薬も、日本ではこの感染症への使用が承認されていません[2]。
そこで病院では、体がウイルスを追い出すまでの間を支えます。熱や鼻づまりのつらさを和らげ、足りなくなった水分や酸素を補う。これが対症療法の中身です。
「対症療法だけ」と聞くと、何もしてもらえなかったように感じるかもしれません。ただ、医療機関が見ているのは、水分と呼吸を保てているかどうかです。それを支える手当てが、この病気で医療機関が行うことの中心にあたります。
抗生物質が効かない理由と使われる場面
抗生物質(抗菌薬)は細菌に働く薬で、ウイルスには効きません。2歳未満の細気管支炎(肺の手前の細い気管支に炎症が起きた状態)を対象にした研究では、抗菌薬を使っても入院日数や酸素が必要な期間に差はありませんでした。専門機関の資料も、すべての子どもに決まって使うことを勧めていません[2]。
ただし、経過の途中で細菌による中耳炎を合併することがあります[2]。細菌の合併があると判断したときは、医師が抗生物質を使うこともあります。
検査をする場合・しない場合
病院で行う迅速検査(鼻から採った液で、その場でウイルスの成分を調べる検査)は、保険で行える対象が限られた検査です。入院中の子ども、1歳未満の乳児、抗体薬(パリビズマブ)の適応となる子どもの3つです[2]。
つまり、検査を保険で受けられるのは、1歳未満の子ども、入院が必要な子ども、抗体薬(パリビズマブ)の適応となる子どもです。1歳以上で入院の必要がなければ、検査をせずに症状から手当てを決めることもあります。迅速検査の感度(感染している子を陽性と出せる割合)は小児で78〜85%と報告されており、陰性でも感染していることがあります[2]。どちらの場合も、行う手当ては症状に合わせた対症療法が中心です。
病院で行う対症療法の中身|症状ごとの薬と処置の目的
対症療法で使う薬や処置は、どれもウイルスを減らすためのものではありません。つらさを和らげて、飲む・眠る・息をするを支えるためのものです。今もらっている薬が何のためかは、症状と並べると一目で分かるはずです。

| 子どもの症状 | 医療機関で行うこと | 目的 |
|---|---|---|
| 発熱でつらい | 解熱剤(医師が必要と判断したとき) | 熱のつらさを和らげ、飲む・眠るを助ける目的で使われることがある |
| 鼻水・鼻づまり | 鼻水の吸引(医師が必要と判断したとき) | 鼻づまりで飲みにくい、眠れないのを和らげる目的で行われることがある |
| 咳・痰がからむ | 去痰薬など(医師が必要と判断したとき) | 痰を出しやすくする目的で使われることがある |
| 水分がとれない・脱水ぎみ | 点滴(補液) | 足りない水分を血管から補う |
| 呼吸が苦しい | 酸素投与 | 体に取り込む酸素を補う |
| 酸素だけでは足りない | 呼吸を助ける機器 | 呼吸の負担を機械で支える |
下の3段(点滴・酸素投与・呼吸を助ける機器)の出典は、厚生労働省のQ&A[1]と専門機関のファクトシート[2]です。上の3段(解熱剤・鼻水の吸引・去痰薬)は、つらさを和らげる目的で行われることがある手当てで、使うかどうかは医師が子どもの様子を見て決めます。
今もらっている薬が解熱剤や去痰薬なら、表の上の3段のどこかにいます。鼻づまりで飲みにくいときに行う鼻水の吸引も、上の3段に入る手当てです。点滴・酸素投与・呼吸を助ける機器は、医療機関で行う手当てです。半日以上水分がとれないときは、後で紹介する受診の目安の表の「すぐ救急」、鼻づまりで飲みにくいときは「今日のうちに受診」の段にあたります。
咳止めなどの薬の効き目には限りがある
咳やゼーゼーが続くと、薬を足せば早く良くなるのではと考えたくなります。ただ、細気管支炎では、ステロイドの全身投与(飲み薬や注射で体全体に使うこと)は一般的に勧められていません。気管支を広げる吸入薬も、入院期間や入院率を下げる効果は確認されていないとされます[2]。
学会がまとめた診療ガイドラインでも、「ステロイドは有効か」「β2刺激薬は有効か」がクリニカルクエスチョンとして取り上げられています[3]。処方された薬は、症状を和らげる目的で医師が選んだものです。量や回数を自己判断で変えず、効き目が物足りないときは医師に相談しましょう。
家庭で治療を助けるケア
家では、こまめな水分補給と、眠れているか・呼吸がどうかを見ておくことが中心です。飲めた量やおしっこの回数、咳で目が覚めた時刻をメモしておくと、受診のときに医師へ伝える材料になります。
鼻水のケアや部屋での過ごし方は、赤ちゃんや子どものRSウイルス感染症の症状と自宅でのケアで紹介しています。
入院が必要になる目安と入院中の治療
入院を考えるのは、呼吸が苦しくなったときと、水分がとれなくなったときです。厚生労働省のQ&Aでは、初めて感染した乳幼児の約3割で咳が悪化し、ゼーゼー・ヒューヒューという音(喘鳴)や呼吸困難が出るとされています。生後6か月以内では、細気管支炎や肺炎に進むことがあります[1]。
国内では、2歳未満で年間12万〜18万人が感染し、うち3万〜5万人が入院すると推計されています(2010年代の推計)[2]。
2017〜2018年のデータベース研究では、2歳未満で入院した子どもの90%が、重症化しやすいとされる持病を持っていなかったと報告されています[2]。持病がないから大丈夫、とは言い切れません。
入院を考えるサイン
次のような様子があるときは、入院を含めて医師の判断が必要な段階です[1][4]。
- 呼吸が速い、肩で息をする、胸やのどの下がペコペコへこむ
- ゼーゼー・ヒューヒューして苦しそう
- 母乳やミルク、水分がほとんど飲めない。おしっこが明らかに少ない
- 唇や顔の色が悪い
- ぐったりして反応が弱い
- 呼吸が止まる(無呼吸)ことがある
生まれて間もない赤ちゃんでは、鼻水や咳が目立たないまま、無呼吸やチアノーゼ(唇などが紫色になること)だけで始まることもあります[2]。月齢が低いほど、咳の強さより呼吸と飲む量を見てください。
呼吸が止まる、唇が紫色になる、ぐったりして反応が弱いときは、夜中でも119番を考える状態です。家で様子を見る段階ではありません。
入院中に行う治療
入院した医療機関では、子どもの状態に合わせて次のような手当てをします[1][2]。
- 酸素投与:鼻につけた細い管やマスクから酸素を送る
- 点滴(補液):飲めない分の水分を血管から入れる
- 呼吸の補助:勢いのある酸素を鼻から送る機器や、マスク型の呼吸補助、人工呼吸器を使う
どの手当ても、ウイルスを消すものではありません。体が回復するまで、呼吸と水分を支えるためのものです。入院の日数は子どもによって違い、退院の時期は医師が決めます。
受診・相談の目安|すぐ救急・診療時間内・家で様子を見るの3段階
受診を急ぐかどうかは、まず呼吸と水分で分かれます。あわせて顔色と元気も見ると、下の表のどの段にいるかを判断しやすくなります。厚生労働省のQ&Aも、呼吸が苦しそうなときや水分がとれないときは受診を検討するよう案内しています[1]。
| 緊急度 | 子どもの様子 | 動き方 |
|---|---|---|
| すぐ救急 | 呼吸が苦しそうで胸がへこむ/呼吸が止まる/唇が紫色/ぐったり・けいれん/半日以上水分がとれない | 夜中でも119番か救急外来へ。迷ったら#8000(子ども医療電話相談) |
| 今日のうちに受診 | ゼーゼーや咳が増えて眠れない/鼻づまりで飲みにくい/生後4か月未満で熱がある | 診療時間内に対面で受診。夜なら#8000で今夜か朝かを相談 |
| 家で様子を見る | 咳や鼻水はあるが、飲めて眠れて機嫌も保てている | 家で様子を見る。変化や心配があれば相談 |
表の出典は、日本医学会連合「オンライン診療の初診に関する提言」2021年6月1日版 p.10〜11(厚生労働省掲載)と日本小児科学会「こどもの救急」[4]です。どの段にいるかは、夜のあいだにも変わります。

夜に悪化したときの考え方
夜中に咳が強くなると、朝まで待ってよいかの判断は難しいものです。表の「すぐ救急」に1つでも当てはまるなら、朝を待たずに動いてください。当てはまらないけれど迷うときに使えるのが#8000です。
#8000(子ども医療電話相談)は、休日・夜間の子どもの症状への対処や受診の要否を、小児科医師や看護師に電話で相談できる窓口です[5]。全国47都道府県で実施され、受付時間は都道府県ごとに違います[6]。
家で様子を見るときに見ておくこと
家で様子を見る段階でも、寝ているときの呼吸の速さや胸のへこみ、飲んだ量とおしっこの回数を、時刻と一緒に書き留めておくのがおすすめです。変化に気づきやすくなり、受診で説明するときにも、そのまま使えます。
重症化を防ぐ抗体薬と妊娠中のワクチン
感染してからの特効薬はありませんが、かかる前に重症化を防ぐ手段が2つあります。赤ちゃんに注射する抗体薬と、妊娠中に受けるワクチンです。どちらも感染を完全に防ぐものではなく、重くなることを減らす手段にあたります。
重症化しやすい子どもの特徴
厚生労働省のQ&Aは、重症化しやすい子どもとして次を挙げています[1]。
- 生後6か月以内の乳児(赤ちゃん)
- 早産で生まれた子ども
- 生後24か月以下で、心臓や肺に持病がある子ども
- 神経や筋肉の病気、免疫不全などの持病がある子ども
ただし入院例の多くは持病のない子どもです。とくに生後6か月未満の赤ちゃんは、持病がなくても入院することがあります。
赤ちゃんに注射する重症化予防の抗体薬
抗体薬は、ウイルスと戦う抗体(体を守るたんぱく質)を、注射で赤ちゃんに直接入れる薬です。流行する時期に合わせて月1回くり返す薬と、1回ですむ薬があります[2]。国内の流行の時期は年や地域によってさまざまで、近年は冬から夏へ変わった可能性が指摘されています[7]。
保険が使えるのは、早産で生まれた子や持病があって重くなりやすい子どもに限られます。持病のない赤ちゃんに予防として使える薬もありますが、その場合は保険の対象外です[2]。抗体薬は定期接種ではありません[7]。
保険で抗体薬を受けられる子どもの細目
専門機関の資料では、重く感染するリスクがある子どもとして次が挙げられています。
- 在胎28週以下の早産で生まれ、12か月齢以下の子(生まれて最初の流行期)
- 在胎29〜35週の早産で生まれ、6か月齢以下の子(生まれて最初の流行期)
- 過去6か月以内に慢性の肺の病気の治療を受けた、24か月齢以下の子
- 血液の流れに異常がある生まれつきの心臓の病気がある、24か月齢以下の子
- 免疫不全がある、24か月齢以下の子
- ダウン症候群の、24か月齢以下の子
薬によって対象の細目は少しずつ違い、資料によっては肺低形成、気道狭窄、先天性食道閉鎖症、先天代謝異常症、神経筋疾患を伴う24か月齢以下の子どもも挙げられています[2][1]。自分の子どもが当てはまるかは、かかりつけの小児科医に確認してください。
妊娠中に受けるワクチンの対象と時期
妊婦さんがワクチンを受けると、体でできた抗体が胎盤を通って赤ちゃんに移ります。生まれたときから、赤ちゃんを守る仕組みです[7]。
- 2026年4月1日から、予防接種法に基づく定期接種になった
- 対象は、妊娠28週0日から36週6日までの妊婦
- この期間に1回接種する
生まれた赤ちゃんの重症化を、生後90日で約8割、生後180日で約7割防ぐとされています[7]。費用は自治体によって違うため、住んでいる市区町村で確かめてください。
接種から14日以内に生まれた赤ちゃんでは、有効性が確立していません。厚生労働省は、妊娠38週6日までに出産の予定がある場合は医師に相談するよう案内しています[7]。
| 項目 | 赤ちゃんに注射する抗体薬 | 妊娠中に受けるワクチン |
|---|---|---|
| 誰が受ける | 赤ちゃん(保険の対象は重くなりやすい子) | 妊娠28週0日〜36週6日の妊婦 |
| いつ・何回 | 流行期に月1回、または流行期に1回(薬による) | 妊娠中に1回 |
| 何を防ぐ | 気管支や肺の重い感染 | 生まれた赤ちゃんの重症化 |
| 制度・費用 | 医療保険(定期接種ではない) | 定期接種(2026年4月1日から)。費用は自治体で異なる |
表の出典は、厚生労働省「RSウイルスワクチン」[7]と専門機関のファクトシート[2]です。早産や持病がある赤ちゃんの親は、抗体薬の対象になるかをかかりつけの小児科医に確かめてください。妊娠中の方は、ワクチンを受ける時期を妊婦健診の医師に、費用を住んでいる市区町村に確かめてください。持病がなく生後6か月未満の赤ちゃんの親は、入院例の多くが持病のない子どもであることを踏まえ、呼吸と飲む量を毎日見ておくことが現実的な備えになります。
妊娠中にワクチンを受けた場合、赤ちゃんに抗体薬を使うかどうかは子どもの状態で変わります。どちらを使うかは、医師と相談して決めてください。
オンライン診療で相談できる内容
オンライン診療で相談できるのは、「今の様子は対面で受診すべき段階か」の判断や、処方された薬の使い方です。検査や酸素・点滴などの処置はできません。夜に外へ連れ出すか迷ったとき、家にいるまま画面越しに様子を見せて、次の動き方を医師に相談できます。
厚生労働省の指針は、オンライン診療で得られる情報は視覚と聴覚に限られ、触診などができないため対面診療を組み合わせる必要があるとしています[9]。
オンライン診療で相談できること
オンライン診療では、画面越しに子どもの様子を見せながら、次のような相談ができます。
- 呼吸や飲む量の様子を伝えて、対面の受診が必要な段階かを相談する
- 処方された薬の目的や使い方を確かめる
- 夜や休日で、かかりつけが閉まっている時間に次の動き方を相談する
- 医師が必要と判断したときの薬の処方(処方できない場合もある)
同じ指針は、休日夜間などでかかりつけの医師がオンライン診療に対応できない場合を、診療前相談を行ったうえで初診からオンライン診療を行える場面として挙げています[9]。夜の「次にどう動くか」を相談する窓口の1つ、ということです。
「結局あとから対面へ行くなら二度手間ではないか」と感じるかもしれません。ただ、指針が求めているのは、オンラインで足りないと医師が判断したときに対面へつなぐことです。今夜動くのか朝まで待てるのかが決まるだけでも、夜の判断の材料は増えます。
オンライン診療ではできないこと
RSウイルスかどうかの確定(迅速検査など)は、オンライン診療ではできません。聴診器で胸の音を聞くこと、酸素投与、点滴、入院の手当てもできません。呼吸が苦しそうなど急な悪化があるときは、対面の受診や119番を選んでください。
日本医学会連合も、問診と画面越しの映像だけでは診断を確定するのが難しいとしています[10]。検査で確かめる必要があるときは、対面の受診になります。医師がオンラインでは足りないと判断したときは、対面の診療に切り替えることが指針で求められています[9]。
ここまでを踏まえると、オンラインでの相談が向くのは次のような場面です。
- 咳や鼻水はあるが飲めて眠れていて、受診のタイミングだけを確かめたい
- 診断がついたあとで、処方された薬の使い方や家でのケアを確かめたい
- 夜や休日でかかりつけが閉まっていて、朝まで待てるかを相談したい
反対に、次の場面は向きません。対面の受診や救急を選んでください。
- 呼吸が苦しそう、唇が紫色、ぐったりしているなど、目安の表で「すぐ救急」に当てはまる
- 検査で原因のウイルスを確かめたい、胸の音を聞いてほしい
- 酸素や点滴など、その場での処置が必要な段階にある
向く場面と向かない場面の分かれ目も、結局は呼吸と水分です。どちらか一方でも危ういときは、画面越しではなく対面を選んでください。
RSウイルスの治療についてよくある質問【FAQ】
- Q1. 薬を飲めば早く治りますか
-
ウイルスそのものをなくす特効薬はありません。処方される薬は、熱や痰などのつらさを和らげるためのものです。回復までの日数は子どもによって違い、薬で短くなるとは言えません。
- Q2. 抗生物質は出してもらったほうがいいですか
-
抗生物質は細菌に働く薬です。ウイルスには効かず、専門機関の資料もすべての子どもに決まって使うことを勧めていません。中耳炎など細菌の合併があると医師が判断したときに使う薬です。
- Q3. 何日くらいで良くなりますか
-
初めて感染した乳幼児の約7割は、数日のうちに軽快するとされています[1]。咳が残る期間は子どもごとに違い、日数では区切れません。治りかけのサインや悪化との見分け方をまとめた記事が、RSウイルスの治りかけの症状と悪化との見分け方です。
- Q4. 吸入はしたほうがいいですか
-
気管支を広げる吸入薬で、短い時間の症状が和らぐ可能性はあります。ただ、入院期間や入院率を下げる効果は確認されておらず、決まって使うことは勧められていません[2]。行うかどうかは医師が判断します。
- Q5. 夜に咳き込んで眠れないときは、救急に行くべきですか
-
受診・相談の目安の表で「すぐ救急」に当てはまるなら、夜中でも救急へ向かってください。当てはまらず迷うときは、#8000で今夜受診するか朝まで待てるかを相談するのが1つの方法です。
- Q6. 重症化を防ぐ注射は誰でも受けられますか
-
保険で受けられるのは、早産で生まれた子や心臓・肺の病気がある子など、重くなりやすい子どもに限られます。持病のない赤ちゃんに使える薬もありますが、保険の対象外です。対象になるかは医師に確認してください。
- Q7. 妊娠中のワクチンは、今からでも間に合いますか
-
妊娠28週0日から36週6日までの間に、1回接種します。妊娠38週6日までに出産の予定がある場合は、先に医師へ相談してください。費用は自治体によって違うため、市区町村の案内で確かめてください。
※本記事には、当社が運営する小児科オンライン診療「あんよ」のサービス紹介(広告)を含みます。
ここまでの表は、一般的な目安です。目の前の子どもの呼吸が速いのか、飲めている量が足りているのかまでは、記事の文章だけでは決められません。当てはまるか迷う状態こそ、医師に様子を見せる意味がある場面です。
夜になって呼吸や飲む量が気になり始め、「これは対面で受診する段階か」を家にいながら確かめたい。そう感じたときは、小児科オンライン診療サービスあんよへ相談を検討してみてはいかがでしょうか。
相談すると、次の3つが得られます。
- 今の様子が対面で受診する段階かどうかについての、医師の見立て
- 処方された薬の使い方や、家でのケアの確かめ
- 医師が必要と判断したときの薬の処方(処方できない場合もあります)
利用の条件は次のとおりです。
- 診療を行うのは提携医療機関の医師(「あんよ」はジークス株式会社が提供するしくみ)
- 6時から23時まで診療可能。予約・問い合わせの窓口はLINE
- サービスの利用料は無料。診療料は健康保険の対象
- 子ども医療費助成は、対応している都道府県で使えます(対応地域は順次拡大中。利用前に予約の窓口で確認してください)
- 検査・聴診・酸素・点滴はできません
薬の処方や対面受診の要否は、診察した医師の判断です。呼吸が苦しそうなときは、オンライン診療を待たずに119番や救急外来を選んでください。
【まとめ】RSウイルスの治療は対症療法が中心|呼吸と水分で受診を判断
- 特効薬はなく、治療は熱や鼻づまりのつらさを和らげ、水分や酸素を補う対症療法です
- 処方された薬は症状を和らげるためのもので、量や回数を自己判断で変えないようにします
- 呼吸が苦しそう、水分がとれない、顔色が悪い、ぐったりしているときは入院を含めて考える段階です
- 呼吸が止まる、唇が紫色のときは夜中でも119番。迷うときは#8000に相談できます
- 重症化を防ぐ手段として、赤ちゃんの抗体薬と、2026年4月から定期接種になった妊娠中のワクチンがあります
熱が下がったあとの登園の目安は、保育園は何日休むか・登園再開の目安で確かめられます。治療の中心は子ども自身の回復力を支えることで、親が見るべきは呼吸と水分のサインです。
なお、学会の診療ガイドラインは2026年4月17日に2026年版へ改訂されており、ここで参照しているのは公開されている旧版の要約と、厚生労働省・専門機関の資料です。薬や制度の扱いは改訂で変わることがあるため、受診のときは目の前の医師の説明を優先してください。
公開日:2026年9月27日
最終更新:2026年9月27日(各出典の確認日は2026年9月20日)
更新履歴:2026年9月27日 公開
次回見直し予定:2027年4月(予防接種制度の年度ごとの改定に合わせて確認)
参考文献
- 厚生労働省「RSウイルス感染症に関するQ&A」(令和8年4月27日改訂)|https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/rsv_qa.htm ↩
- 国立健康危機管理研究機構・国立感染症研究所「RSウイルス母子免疫ワクチンと抗体製剤 ファクトシート」(令和7年10月22日)|https://id-info.jihs.go.jp/immunization/basics/facts-sheets/RS_20251022.pdf ↩
- Mindsガイドラインライブラリ「(旧版)小児RSウイルス呼吸器感染症診療ガイドライン2021」(2021年6月22日発行・Minds掲載2022年5月17日。2026年4月17日に日本小児呼吸器学会/日本新生児成育医学会編の2026年版へ改訂)|https://minds.jcqhc.or.jp/summary/c00663/ ↩
- 日本小児科学会「こどもの救急(ONLINE-QQ)」咳(確認日2026年9月20日)|http://kodomo-qq.jp/index.php?pname=seki ↩
- 厚生労働省「子どもの症状は#8000」|https://kakarikata.mhlw.go.jp/kakaritsuke/8000.html ↩
- 厚生労働省「子ども医療電話相談事業(#8000)について」(令和8年5月22日現在)|https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/newpage_55223.html ↩
- 厚生労働省「RSウイルスワクチン」(ページに更新日の記載なし・確認日2026年9月20日)|https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/yobou-sesshu/vaccine/rs/index.html ↩
- 医薬品医療機器総合機構「令和8年4月1日以降の『定期接種』変更点の整理」(令和8年3月1日現在)|https://www.pmda.go.jp/files/000279571.pdf ↩
- 厚生労働省「オンライン診療の適切な実施に関する指針」(平成30年3月・令和8年4月改訂)|https://www.mhlw.go.jp/content/001685701.pdf ↩
- 日本医学会連合「オンライン診療の初診に関する提言」(2021年6月1日版・厚生労働省掲載)|https://www.mhlw.go.jp/content/10803000/000840247.pdf ↩

