赤ちゃんの予防接種後に38度の熱が出たら?対処法と受診の目安を解説

赤ちゃんの予防接種後に38度の熱が出たら?対処法と受診の目安を解説

予防接種の日の夜に赤ちゃんの体温が38度を超えると、朝まで家で見ていてよいか迷いますよね。予防接種後の熱は副反応としてよく見られ、動き方を決めるのは体温の数字より赤ちゃんの様子です。

  1. すぐに受診・救急相談|ぐったりして反応が鈍い、呼吸が苦しそう、けいれん
  2. 診療時間になったら受診|せき・鼻水・下痢、耳をよく触る
  3. 家で経過をみて翌日に受診|あやすと笑う、おむつがいつもどおり濡れる

生後3か月未満の扱いと家でできる対処法、夜間の相談先も説明します。

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目次

予防接種後の熱はいつ出る?ワクチンごとの時期と感染症との見分け方

熱が出る時期はワクチンで違い、5種混合は臨床試験で接種6日後までの発熱が報告されています。弱めたウイルスを使う生ワクチンであるMR(麻しん風しん混合)ワクチンの添付文書には「接種5〜14日後に1〜3日間程度あらわれることがある。特に、7〜12日を中心として」とありますが[1]、0歳の赤ちゃんはMRの定期接種の対象になる前です。

ワクチンは、ウイルスや細菌による病気への抵抗力(免疫)をつくるために受けます。接種後の熱は、その過程で起こる体の変化(副反応)として接種時のリーフレットに挙げられています[2]。今夜の熱がこれに当たるかは、体温では決まりません。

予防接種後に赤ちゃんの熱が出る時期の目安。5種混合は接種6日後まで、MRは5〜14日後

5種混合の副反応は、ほとんどが数日後に回復

厚生労働省のQ&Aは、国内臨床試験(皮下注射)で報告された発熱を製造販売元ごとに示しています。阪大微研製では「発熱(37.5℃以上)が57.9%」、KMバイオロジクス製では「接種6日後までに発現した発熱が65.2%」です[3]。

添付文書には、接種6日後までに発現した副反応の「ほとんどが数日後には回復した」とあります[4]。今夜の熱はこの期間に重なりますが、接種日だからと決めると同じ時期の感染症に気づくのが遅れます。母子健康手帳で赤ちゃんが受けたワクチン名と接種日を確かめましょう。

同じ時期にかかった感染症との見分け方

体温だけで両者を見分ける方法は、今回確認した厚生労働省・こども家庭庁の資料には見当たりません。手がかりは体温以外の様子で、0〜1歳では「耳をよくさわる様子がみられる時は、中耳炎の可能性もある」とされています[5]。せき・鼻水・下痢が加わったら、予防接種の影響と決めつけず、診療時間に小児科を受診してください。

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38度台で受診する目安は?すぐ受診・診療時間内・家で経過をみるの分かれ目

数字だけでは急ぐかどうかは決まりません。あやすと笑うか、母乳やミルクを飲めているかを合わせて、赤ちゃんの今の様子を次の3段階に当てはめてください。

段階赤ちゃんの様子動き方
すぐに受診・救急相談ぐったりして反応が鈍い/呼吸が苦しそう、くちびるが紫色/けいれん/水分がとれず、おしっこが少ない119番か夜間・休日の救急外来へ(総務省消防庁の119番の目安)。迷うときは#8000
診療時間になったら受診熱に加えて、せき・鼻水・下痢がある/耳をよく触るかかりつけの小児科を受診
家で経過をみるあやすと笑う、抱っこで落ち着く/母乳やミルクを飲めている様子と体温を記録し、翌日の診療時間に受診

何時間・何日続いたら受診という数値は、今回確認した資料には見当たりません。

厚生労働省の「上手な医療のかかり方」資料は、時間外でも早めに受診する目安として「生後3か月未満(予防接種後以外)」「脱水かな?」「ぐったり」「初めてひきつけた」「体温41℃以上」の5つを挙げています[6]。当てはまらなければ様子で段を決め、翌日は下がっていても受診して経過を医師に伝えてください。

すぐに受診・救急相談を検討したい様子

5種混合ワクチンの添付文書は、重大な副反応としてショックやアナフィラキシー(急に起こる強いアレルギー反応)を挙げ、症状は「蕁麻疹、呼吸困難、血管性浮腫等があらわれることがある」としています[4]。これらが赤ちゃんに出たら、接種からの時間にかかわらず119番です。

熱性けいれんは生後6か月から5歳までに起き、5分以上続くときは救急車などで病院に運ぶ必要があります。初めてなら救急外来などを受診しましょう[7]。手順はけいれんの対応の記事にまとめました。

ロタウイルスワクチンの接種から約1〜2週間は、「突然はげしく泣く」「機嫌が良かったり不機嫌になったりを繰り返す」「嘔吐する」「血便がでる」「ぐったりして顔色が悪い」などが一つでもみられたら、速やかに受診するよう厚生労働省が呼びかけています[8]。

生後3か月未満の赤ちゃんは、まず#8000へ相談を

注意|生後3か月未満で38度以上のときは、自分で決めずに#8000へ電話してください。ぐったりして反応が鈍い、呼吸が苦しそう、けいれんがあるときは、月齢にかかわらず119番です。

この月齢は、公的な2つの資料で書き方が分かれています。厚生労働省の「上手な医療のかかり方」資料は、早めに受診する目安を「生後3か月未満(予防接種後以外)」とし、「3か月未満の予防接種後以外の発熱は別。急ぎます。(但し、予防接種後の発熱については急ぎません)」とも書いています[6]。

一方、こども家庭庁のガイドラインは、予防接種後かどうかを分けずに「3か月未満児で 38℃以上の発熱があるとき」を至急受診が必要としています[5]。どちらに当たるかは体温では決められないため、#8000で相談して決めてください。

生後3か月以上のときは、月齢そのものより、接種後の副反応と決めつけないことが手がかりになります。せき・鼻水・下痢や耳をよく触る様子が加わっていないかを確かめ、上の3段階のどこに当てはまるかで今夜の動き方を決めてください。

夜間に迷ったときの相談先|#8000と119番

#8000(子ども医療電話相談)は、受診するか迷ったときの番号です。実施時間は都道府県で異なるため厚生労働省の一覧で確かめてください[9]。電話では母子健康手帳を見ながら、接種した日時とワクチン名、今の体温、赤ちゃんの機嫌とおむつの濡れ方の順に伝えます。

赤ちゃんの予防接種後の熱に家でできる対処法

家での対処法は、安静・水分・着せ方・お薬の4つです。避けたい冷やし方や着せ方は熱のときにやってはいけないことの記事にまとめました。

静かに休ませ、母乳やミルクをこまめに

厚生労働省「上手な医療のかかり方」資料 2026年9月15日閲覧は、発熱のホームケアの最初に「安静」を挙げ、着せ方を「手足が冷たい時は暖かく、上がりきったら薄着で涼しく」としています。

吐き気がなければ「本人が飲みたいだけ与えてよい」とされるので、赤ちゃんには母乳やミルクを少しずつ回数を増やして飲ませてください。冷やす場所は首のつけ根・わきの下・足の付け根で、「子どもが嫌がる場合には行わないこと」とされています[5]。

残っている解熱剤は、使ってよいか確かめてから

厚生労働省「上手な医療のかかり方」資料 2026年9月15日閲覧は、解熱剤(アセトアミノフェン)を「体を楽にするために使い、病気を治すわけではない」と説明しています。以前べつの症状で処方された残りの薬は、同じ成分でも、今回使ってよいかを医師か薬剤師に確かめてから使ってください。

生後3か月未満は自己判断で使わず、医師に相談しましょう。アセトアミノフェンの電子添文(2024年1月改訂 第1版)に「低出生体重児、新生児及び3ヵ月未満の乳児を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない」と書かれているためです。

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予防接種後の熱についてよくある質問

インフルエンザの予防接種でも同じですか。

インフルエンザワクチンに特有の副反応は、インフルエンザ予防接種の副反応の記事で扱いました。

今夜のうちに、小児科医に確かめておきたいときは

朝まで家で見ていてよいか、家にある薬をどうするかを確かめたい夜もあります。小児科オンライン診療「あんよ」はLINEで日時を選んで予約し、その時間に小児科医と話せます。赤ちゃんの今の様子をそのまま伝えられ、伝える順番は電話相談と同じです。診療時間が6時から23時であること、利用料が無料で、診療料が健康保険と子ども医療費助成制度の対象になることは、公式サイトに記載があります[10]。

向くのは、次のような夜です。

  • 「家で経過をみる」に当てはまるが、朝まで迷いが残る
  • 家に残っている解熱剤を使ってよいか確かめたい
  • 明日どこを受診すればよいか決めきれない

反対に「すぐに受診・救急相談」に当てはまるとき、生後3か月未満のとき、すでに受診へ向かっているときは、予約を取らずに前章の動き方を先に進めてください。

条件|利用料は無料で、診察を受けたときの診療料は別にかかります(健康保険と子ども医療費助成の対象。自己負担の額は自治体で異なります)。処方の要否は診察した医師が判断し、処方できない場合もあります。今夜の時間帯に予約できるかは予約画面で確かめてください。オンラインでの相談は、対面の受診や救急要請の代わりになるものではありません。

「家で経過をみる」に当てはまり、それでも今夜の赤ちゃんの様子を小児科医に確かめたいときは、小児科オンライン診療サービスあんよへ相談を検討してみてはいかがでしょうか。

【まとめ】予防接種後の熱は、体温の数字より赤ちゃんの様子で動き方を決める

この記事のまとめ
  • 予防接種後の熱は副反応としてよく見られ、5種混合ではほとんどが数日後に回復したと報告されています
  • ぐったり、呼吸が苦しそう、けいれん、水分がとれないときは救急を検討し、生後3か月未満で38度以上なら#8000へ相談します
  • 家では赤ちゃんを静かに休ませて母乳やミルクをこまめに与え、残っている薬は確かめてから使います

今夜は3段階のどこに当てはまるかを決め、体温と様子を時刻とともに書き留めてください。翌日は熱が下がっていても診療時間に赤ちゃんを受診させ、母子健康手帳と一緒に見せると経過が伝わります。

出典一覧

  1. 麻しん風しん混合ワクチンの添付文書 2026年1月改訂 第3版|https://www.kegg.jp/medicus-bin/japic_med?japic_code=00051249 ↩
  2. 厚生労働省・予防接種リサーチセンターの接種リーフレット「MRワクチンのはなし」2026年9月15日閲覧|https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/05MR.pdf ↩
  3. 厚生労働省Q&A 2024年9月30日版|https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/yobou-sesshu/vaccine/dpt-ipv-hib/index.html ↩
  4. 5種混合ワクチンの添付文書 2026年5月改訂 第3版|https://www.kegg.jp/medicus-bin/japic_med?japic_code=00071077 ↩
  5. こども家庭庁「保育所における感染症対策ガイドライン」2018年改訂版・2023年5月一部改訂|https://www.cfa.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/e4b817c9-5282-4ccc-b0d5-ce15d7b5018c/c60bb9fc/20230720_policies_hoiku_25.pdf ↩
  6. 厚生労働省「上手な医療のかかり方」資料 2026年9月15日閲覧|https://kakarikata.mhlw.go.jp/assets/pdf/slide.pdf ↩
  7. 日本小児神経学会 Q20 2019年5月改変|https://www.childneuro.jp/general/6487/ ↩
  8. 厚生労働省「ロタウイルスワクチンに関するQ&A」問22・更新日の記載なし・2026年9月15日閲覧|https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/index_00001.html ↩
  9. 厚生労働省「子ども医療電話相談事業(#8000)について」2026年9月15日閲覧|https://kakarikata.mhlw.go.jp/kakaritsuke/8000.html ↩
  10. 小児科オンライン診療「あんよ」公式サイト 2026年9月15日閲覧|https://www.annyo.jp/ ↩

最終調査日:2026年9月15日