中耳炎で保育園は休む?登園の目安を熱・耳の痛み・元気で解説

中耳炎で保育園を休む日数は決まっておらず、日めくりをめくっても登園は決まらないことを表した保育園の門と連絡帳のイラスト

中耳炎と言われて、明日の保育園をどうするか迷っていますよね。熱は下がったのに、飲み薬はまだ残っている。調べても「熱が下がって元気なら大丈夫」としか出てこず、園がどう見るのかが分からない。決め手は、日数ではありません。

結論|中耳炎には、「何日休めば登園できる」と決められた日数がありません。判断の材料は、熱・耳の痛み・元気の3つと耳だれの有無、そして通っている保育園の決まりです。以下で、登園の目安、園に聞いておくこと、薬と耳だれの扱いを順に整理します。今夜のうちに、明日の動きを決めるところまで進められます。

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目次

中耳炎には「何日休む」と決められた日数がありません

中耳炎は保育園を休む日数が決められた病気に含まれないことを示す区分図

インフルエンザの「出席停止」とは扱いが違います

インフルエンザや水痘(水ぼうそう)などは、治るまで学校を休む期間(出席停止)の基準が、学校保健安全法施行規則で病名ごとに決められています[1]。中耳炎はこの一覧になく、保育園で使われるこども家庭庁「保育所における感染症対策ガイドライン」が休みや書類が必要な感染症として挙げる一覧にも入っていません。ただし、それは「いつから保育園に行ってもよい」という意味ではなく、子どもの状態と園の判断で決まる、ということです。

保育園にいつから行っていいかは、熱・耳の痛み・元気の3つで見ます

家庭で見るのは、熱・耳の痛み・元気(食事と睡眠がふだんどおりか)の3つです。いつから登園できるかは、この3つがそろった朝かどうかで考えます。耳だれは、3つとは別に園へ伝える材料になります。

中耳炎で保育園にいつから登園できるかを熱・耳の痛み・元気の3つで判断する流れ図

3つの目安と、登園を控えたい状態

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登園を考えられる状態登園を控えたい状態
熱: ふだんの平熱に戻っている熱: 高熱が続く、またはぶり返した
耳の痛み: 痛がるそぶりがない耳の痛み: 痛みで泣く、夜に何度も起きる
元気: 食事と睡眠がふだんどおり元気: 食事や水分がとれない

表の右側に当てはまらなくても、耳だれが出ている、耳の後ろが腫れているときは、登園より受診を先にします。飲み薬が残っていると気が引けますが、中耳炎は休む日数が決められた病気ではないため、薬が残っていることだけで登園できないと決まるわけではありません。3つがそろっていれば登園を考えられます。お昼の薬をどうするかは、園に聞いておきます。

登園の目安にする体温を決めている園もあります。37度台で迷う朝は、測った体温をそのまま園に伝えて相談してください。これは家庭で見られる点の整理で、園と主治医(診てもらっている医師)の判断に代わるものではありません。

治るまでの日数は、重症度で変わります

日本耳科学会・日本小児耳鼻咽喉科学会などが編集した「小児急性中耳炎診療ガイドライン2024年版」(2024年版)は、年齢・耳の痛み・体温・機嫌・鼓膜の所見で重症度を分け、治療を選ぶ枠組みです。熱が何日続くか、回復まで何日かかるかも重症度で変わるため、一律には言えません。

だから登園は、日数ではなく「その日の朝に3つがそろっているか」で考えます。薬を飲みきったあとの再診で、経過を確認してもらいます。

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中耳炎はほかの子にうつりますか

うつす親だと思われたくない。昼寝の時間に呼び出されたらどうしよう。そう考えるのは自然なことです。まず、中耳炎がどこから起こるのかを押さえておくと、園への説明がしやすくなります。

耳と鼻は「耳管」でつながっています

日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会の解説では、急性中耳炎は「鼻の細菌やウイルスが、鼻の奥から中耳につながる耳管(じかん)を通って中耳に入り、炎症を引き起こします」と説明されています[2]。つまり、きっかけは鼻やのどに入った細菌やウイルスです。

急性中耳炎と滲出性中耳炎の違い

同じ中耳炎でも、2つの種類があります。

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急性中耳炎滲出性中耳炎
耳の痛みや発熱を伴うことがあり、耳だれが出ることもある感染が起きなければ通常は痛みを伴わない。聞こえにくさ(軽い難聴)に気づきにくい

違いは、痛みの有無と気づきやすさです[3]。どちらと言われたか分からなければ、再診のときに聞いておくと、園にも伝えやすくなります。

園には「中耳炎」と「きっかけの風邪」を分けて伝えます

中耳炎そのものが人から人へうつるか、大人にうつるかを直接述べた公的資料は、確認できていません。出席停止の対象にも含まれていません。

一方、きっかけになる鼻水や咳は別です。こども家庭庁「保育所における感染症対策ガイドライン」は、園では午睡や食事で子ども同士が濃厚に接触するため「飛沫感染や接触感染が生じやすい」としています[4]。

だから園には、「中耳炎と診断されました。鼻水が少し残っています」と、耳と鼻の状態を分けて伝えます。鼻水や咳の原因がRSウイルスやヒトメタニューモウイルスと分かっているときは、RSウイルスで保育園は何日休む?やヒトメタニューモウイルスで保育園は何日休む?も参考になります。

とはいえ、「園に確認して」と言われても、何を聞けばよいか分かりませんよね。

保育園に確認しておきたいことと、耳だれのケア

聞いておきたいことは次の6つです。今夜のうちに、連絡帳でそのまま聞けます。

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園に確認しておきたいことそのまま使える聞き方の例
お昼の薬を飲ませてもらえるか「昨日の朝から耳を痛がり、耳鼻科で中耳炎と言われました。飲み薬が1日3回出ています。お昼の分をお願いできますか」
頼む場合に書類が要るか「薬をお願いする場合、依頼書など事前に用意する書類はありますか」
耳だれが出たときの扱い「耳だれが出ることがあると言われています。園で出たときはどうしていただけますか」
聞こえの様子「呼びかけへの反応が鈍いことがあれば、教えていただけますか」
園で痛がり出したときの連絡「園で耳を痛がるようでしたら、連絡をいただけますか。すぐ迎えに行けない時間帯もあるので、様子だけでも教えていただけると助かります」
水遊びの日の扱い「治療中なので、水遊びの日はどう過ごすことになりますか」

伝える順序は、いつから・どんな症状か・受診したか・薬はどうなっているか、の4つで足ります。

お風呂と、水遊び・プールは、登園とは別に考えます。お風呂は受診のときに言われた内容に従い、水遊びやプールは主治医に確認してから園に伝えます。詳しくは中耳炎でプールに入っていいかで扱っています。

耳だれのケアと、園で出たときの扱い

耳だれ(耳漏)は、こども家庭庁「保育所における感染症対策ガイドライン」で、園が毎日おこなう健康観察の項目「【耳】・痛がる・耳だれがある・耳をさわる」に挙がっています。園で出たときの対応は園ごとに違うため、上の表の聞き方で確認しておきます。

家では、耳の入り口に出てきた分をガーゼでそっと拭き取ります。耳のまわりの皮膚が赤くなっている、耳だれが続くといった様子は、受診のときに伝えてください。連絡帳には「昨夜から耳だれが出ています。汚れたらガーゼで拭いていただけると助かります。今日受診します」と書けます。

園で薬を飲ませてもらいたいとき

中耳炎では、抗菌薬(抗生剤)が処方されることがあります。高知市や北本市の資料では、園で薬を飲ませることは原則として行わない、または本来望ましくないとされています。頼む場合は、依頼書や、薬局でもらう薬の説明の紙(薬剤情報提供書)を添えるといった条件がつきます[5][6]。

様式は自治体・園で違うので、前日のうちに聞いておくほうが確実です。園で飲ませてもらえないときは、処方した医師や薬局に、飲む時間をどうすればよいか相談できます。処方された薬は、自己判断でやめずに指示どおり飲みきってください。

受診目安の3段階と、小児科・耳鼻科の選び分け

受診するほどなのか迷うときは、緊急度を3つに分けると動きやすくなります。

1. すぐに119番、または救急相談を考える

くちびるの色が紫色、顔色が明らかに悪い、呼吸が弱いといった様子があれば、ためらわず119番へ。呼ぶか迷うときは、医師や看護師などに電話で相談できる救急相談窓口(#7119)も案内されています。実施していない地域もあります[7]。

2. 診療時間内に受診する

痛みが薬を飲んでも引かない、熱がぶり返した、耳だれが続く、耳の後ろが腫れている。こうした悪化のサインがあれば、診療時間内の受診を考えます。耳を痛がるサインの見分け方は、赤ちゃんの中耳炎はどう気づく?で詳しく扱っています。

3. 家で様子を見ながら、再診を待つ

熱が下がって痛がらず、食事も睡眠も戻っているなら、薬を続けながら再診を待ちます。夜に痛がり出して1に当たらないときは、こども医療でんわ相談(#8000)で小児科医師・看護師に相談できます。受付時間は都道府県ごとに違い、厚生労働省「上手な医療のかかり方」で確認できます。

小児科と耳鼻科(耳鼻咽喉科)、どちらにかかる?

どちらにかかるべきかについて、学会や公的機関が明確な基準を示した資料は確認できていません。耳の痛みや耳だれが中心なら耳鼻科、熱や食事など体調全体の心配が強いなら小児科、という程度の目安にとどめてください。

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中耳炎と保育園についてよくある質問

登園許可証や治癒証明書は必要ですか。

中耳炎は、こども家庭庁のガイドラインが示す、医師の意見書・保護者の登園届が望ましい感染症の一覧に含まれていません。ただし様式や運用は自治体・園で異なるため、通っている園に確認してください。

何度も繰り返すのは保育園が原因ですか。

「小児急性中耳炎診療ガイドライン2024年版」は、集団保育を受けている子どもは原因菌が薬剤耐性菌である可能性が高いと述べています。ただし園だけが原因とは言えません。繰り返すときや長引くときは、耳鼻科で経過を相談してください。

プールや水遊び、お風呂はどうすればよいですか。

登園の可否とは別の判断になります。お風呂は受診のときに言われた内容に従い、水遊びやプールは主治医に確認してください。

登園させた日に、園で痛がり出したらどうなりますか。

園での対応は園ごとに違うため、登園前に「痛がったら連絡をいただけますか」と伝えておきます。迎えに行ったあと痛みが薬で引かないようであれば、診療時間内の受診を考えます。

ここまでは、家庭で見られる一般的な目安です。実際の朝は、痛みの強さ、耳だれの有無、飲んでいる薬、園の決まりが重なるため、一般論だけでは決めきれない場面があります。

夜に痛がり出したときや、朝の登園前に判断がつかないときは、小児科オンライン診療サービスあんよへ相談を検討してみてはいかがでしょうか。自宅から、今の様子(熱・耳の痛み・元気、耳だれの有無)と薬の状況を医師に伝えて、受診のタイミングや家での過ごし方を相談できます。

診療時間は6時から23時まで、LINEから友だち追加して予約します。相談内容に特段のルールはないため、「受診するほどか分からない」という段階の相談でも構いません。サービスの利用料は無料で、診察の費用(診療料)は健康保険と子ども医療費助成制度の対象です。お住まいの地域で助成制度を使えるかは、公式サイトの案内で確認できます。

向いているのは、熱が下がったあとの過ごし方、薬の飲ませ方、園への伝え方といった、記事の目安に自分の子どもを当てはめきれないときです。一方、オンライン診療では耳の中を直接診ることはできません。鼓膜の状態の確認や耳だれの処置が必要なときは、耳鼻科などで診てもらうことになります。医師の判断により処方できない場合もあります。呼吸が苦しそうなど急を要する様子のときは、119番を優先してください。

【まとめ】中耳炎で保育園を休ませるか決めるまでの手順

この記事のまとめ
  1. 中耳炎には「何日休む」と決められた日数がなく、出席停止の対象でもない。ただし「いつ登園してもよい」という意味ではない
  2. 家庭で見るのは、熱・耳の痛み・元気の3つ。耳だれや耳の後ろの腫れがあれば受診を先にし、迷う朝は測った体温と様子を園に伝えて相談する
  3. 保育園には、いつから・どんな症状か・受診したか・薬の状況、の4つを伝える。お昼の薬の書類は前日に聞き、受診は「すぐ119番や救急相談/診療時間内/家で様子を見る」の3段階で考える(夜は#8000も使える)

今夜できるのは、子どもの様子を3つの目安に当てはめることと、園への質問を連絡帳に書いておくことの2つです。この2つが済んでいれば、朝は測った体温と様子を見て決めるだけになります。


最終調査日:2026年9月15日

参考資料

この記事の出典一覧です。本文中の[番号]から、対応する資料に移動できます。

  1. e-Gov法令検索「学校保健安全法施行規則」|https://laws.e-gov.go.jp/law/333M50000080018 ↩
  2. 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会「耳の病気」|https://www.jibika.or.jp/modules/disease/index.php?content_id=20 ↩
  3. 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会「滲出性中耳炎」|https://www.jibika.or.jp/modules/disease_kids/index.php?content_id=4 ↩
  4. こども家庭庁「保育所における感染症対策ガイドライン」(2018年改訂版・2023年5月一部改訂)|https://www.cfa.go.jp/policies/hoiku/kansensho-guideline ↩
  5. 高知市「教育・保育施設におけるお薬マニュアル」(2015年版・令和4年2月一部改訂)|https://www.city.kochi.kochi.jp/uploaded/attachment/113782.pdf ↩
  6. 北本市「保育所での与薬について」|https://www.city.kitamoto.lg.jp/material/files/group/24/yoyakuyousiki2.pdf ↩
  7. 総務省消防庁「救急車利用マニュアル」(令和7年10月)|https://www.fdma.go.jp/publication/portal/items/portal002_japanese.pdf ↩
  8. 日本耳科学会ほか編「小児急性中耳炎診療ガイドライン2024年版」|https://www.otology.gr.jp/common/pdf/guideline_otitis2024.pdf
  9. 厚生労働省「上手な医療のかかり方」子ども医療電話相談事業(#8000)|https://kakarikata.mhlw.go.jp/kakaritsuke/8000.html