離乳食を始めたばかりの頃や、少しずつ量が増えてきた時期に赤ちゃんが吐いてしまうと、不安を感じるものです。
離乳食で吐くこと自体は、赤ちゃんの体の仕組み上、珍しいことではありません。
ただし、中には早急な対応が必要な場合もあります。
吐いてしまった時は落ち着いて様子を観察し、必要に応じて医療機関を受診するようにしてください。
離乳食を吐いた時にすぐ受診すべきか判断する基準
赤ちゃんが吐いた時は、まず「今すぐ病院に行くべきか」を判断することが最も大切です。
赤ちゃんの様子を落ち着いて観察し、以下の表を参考に受診の必要性を確認してください。
| 赤ちゃんの様子 | 受診の対応 |
|---|---|
| 顔色が悪い・ぐったりしている | すぐに医療機関を受診してください |
| 激しく泣いたり泣き止んだりを繰り返す | 救急外来への相談も検討してください |
| 吐いた後も機嫌が良く元気がある | 自宅で注意深く様子を見て、症状に変化があれば受診も検討してください |
表はあくまでも目安なので、緊急度が低そうでも心配な点があれば医療機関への相談も検討するとよいでしょう。
すぐに病院へ行く必要があるサイン
吐いた後の様子がいつもと違う場合は、早急な対応が必要な可能性があります。
以下の項目に当てはまる場合は、夜間や休日であっても受診を検討してください。
- 緑色や赤色のものを吐いた場合
- おしっこが半日以上出ていない場合
- 呼びかけへの反応が鈍く視線が合わない場合
- 短時間に何度も噴水のように激しく吐く場合
緊急で受診するべきか判断が難しい場合は、子ども医療電話相談(#8000)を利用してアドバイスを受けるのもよいでしょう。
診療時間内に受診を検討したい症状
緊急ですぐに走るほどではなくても、一度医師に相談しておくとよいケースもあります。
以下のような様子が見られる場合は、診療時間内の小児科への受診を検討しましょう。
- 吐いた後に下痢や発熱の症状が出てきた
- 1日1回から2回程度の吐き戻しが数日続いている
- 体重の増えが以前より悪くなっている
離乳食を吐く原因は何らかの病気が関連している可能性もあるので、これらの症状の他にも気になる点があれば早めの受診を心がけるとよいでしょう。
離乳食を食べて吐く原因として考えられること
なぜ離乳食を食べて吐いてしまうのか、その原因は感染性胃腸炎や風邪などの疾患以外にも考えられます。
赤ちゃんの成長過程特有の理由も多いため、まずは以下の可能性も知っておきましょう。
胃の形が未発達なために起こりやすい吐き戻し
赤ちゃんの胃は大人と違い、入り口の筋肉がまだ十分に閉まりきらない構造をしています。
そのため、少しの刺激や姿勢の変化で、食べたものが逆流しやすい特徴があります。
げっぷと一緒に出てしまうような少量の吐き戻しは、この生理的な要因が多いと考えられます。
離乳食の固さや大きさが合っていない
離乳食の形態が赤ちゃんの発達に合っていない場合、喉を刺激して吐いてしまうことがあります。
急に粒を大きくしたり、水分を減らしたりしたタイミングで起こりやすい現象です。
「オエッ」という仕草(催吐反射・嘔吐反射)が見られる場合は、まだ飲み込む準備ができていない可能性があると考えてみましょう。
食べすぎや空気の飲み込み
食べる意欲が強い赤ちゃんの場合、自分の胃の許容量を超えて食べてしまうことがあります。
急いで食べることで空気も一緒に飲み込み、お腹が張って吐き出すことも珍しくありません。
食後にドバッと吐く場合は、一度に食べる量やペースを見直してみてもよいでしょう。
特定の食材による即時型食物アレルギー
特定の新しい食材を食べた後に必ず吐く場合は、アレルギー反応の可能性があります。
即時型食物アレルギーでは、一般的には食後30分から2時間以内に症状が出ることが多いとされています。
嘔吐だけでなく、皮膚の赤みやじんましんを伴う場合は、その食材を控えて医師に相談してください。
食物タンパク誘発胃腸症(消化管アレルギー)
原因となる食物をとってから1~6時間ほど経過してから何度も吐く場合、食物タンパク誘発胃腸症である可能性も考えられます。
卵黄、牛乳などが原因となることが多いと言われているアレルギーです。
一般的な即時型食物アレルギーと違って、皮膚や呼吸器に症状が出ないことが特徴とされています。
他の疾患が原因でないか十分に確認してから、さまざまな検査によって原因となる食物を特定していくことになります。
離乳食を吐いた直後の適切な対応とケア
赤ちゃんが吐いてしまった時は、正しい手順でケアを行いましょう。
吐いた直後は、まず以下の手順で対応することをおすすめします。
- お腹を圧迫しない程度に上体を起こす
- 吐いたものが詰まらないよう顔を横に向ける
- 口の中を濡れたガーゼなどで優しく拭く
- 一般的な目安として30分~1時間程度は何も与えず様子を見る
- スプーン1杯程度の水分から少しずつ与える
また吐いてしまう可能性もあるので、注意深く様子を見てあげましょう。
水分補給を開始するタイミング
吐いた直後にすぐ飲み物を与えると、胃への刺激となって再び吐いてしまう恐れがあります。
まずは30分~1時間ほど安静にし、落ち着いてから湯冷ましや麦茶などを少量ずつ試してみてください。
一度にたくさん飲ませるのではなく、5分おきにスプーンで与えるなど、焦らずゆっくりと進めることが推奨されます。
吐くのを防ぐために試したい離乳食の進め方や工夫
明日からの離乳食で、再び吐いてしまうのを防ぐための具体的な工夫をご紹介します。
調理方法や食べさせ方を変えることで、症状が落ち着く場合もあります。
- 食材をしっかり裏ごししてポタージュ状にする
- スプーンを奥まで入れすぎないように注意する
- パサつく食材には片栗粉などでとろみをつける
- 食後30分は座った姿勢や抱っこを維持する
離乳食の段階を一つ戻してみる選択肢も
もし、ステップアップした直後から吐くようになったのであれば、一段階前の固さに戻してみるという手段もあります。
赤ちゃんの食べる機能の発達には個人差があるため、焦る必要はありません。
「しっかり噛めるようになるまで少しお休みする」という気持ちで、ゆっくり進めていきましょう。
離乳食で吐くことに関するよくある質問
- 吐いた後の次の食事はどうすればいいですか?
-
次の食事は、いつもの半分程度の量にするか、一段階柔らかいメニューにすることをおすすめします。
胃腸への負担を考え、一度お休みするか、ごく少量から再開することを検討してください。
赤ちゃんの食欲があり、水分もしっかり摂れているようであれば、徐々に元の内容に戻していきましょう。
- 毎日少しずつ吐くのですが病気でしょうか?
-
毎日吐いていても、体重が順調に増えていて機嫌が良いのであれば、生理的な吐き戻しの範囲内であることも少なくありません。
ただし、念のため健診や小児科で体重の増え方などを含めて確認してもらうとよいでしょう。
噴水のように勢いよく吐くことが続く場合は、何か疾患が隠れていることもあるので、注意して観察してください。
- 吐いた後にミルクや母乳はあげてもいいですか?
-
水分補給を試してみて、吐き気が治まっているようであれば、一般的にはミルクや母乳を与えてもよいと考えられます。
ただし、お腹がいっぱいになると再び吐きやすくなるため、一度の量は控えめにしましょう。
数回に分けて少しずつ飲ませることで、胃への負担を減らすことができます。
離乳食を吐く時は赤ちゃんの様子を見て受診が必要か判断を!迷ったらオンライン診療への相談も
離乳食を吐く理由は、胃の未発達など成長に伴うものから、感染症やアレルギーまでさまざまです。
まずは吐いた後の赤ちゃんの顔色や機嫌を確認し、落ち着いて対応しましょう。
- 吐いた後の機嫌や顔色を確認し、必要に応じて受診を検討する
- 水分補給は少しずつ時間をかけて行う
- 離乳食の進め方を見直すとよい場合もある
もし「いつもと様子が違う」「判断に迷う」という場合は、無理に自宅で解決しようとせず専門家に相談してください。
まずは、すぐに受診すべきサインがないか確認し、対面受診が必要か分からない場合は、自宅から利用できる小児科オンライン診療「あんよ」を活用することも検討してください。
不安な気持ちを一人で抱えず、専門的なサポートを活用しながら、お子さんのペースで離乳食を進めていきましょう。

