発達障害チェックリスト|子どもの年齢別の確認ポイントと家庭での使い方・相談先

発達障害チェックリスト|子どもの年齢別の確認ポイントと家庭での使い方・相談先

名前を呼んでも振り向かない。園の先生に「順番を待つのが苦手みたい」と言われた。夜にふと思い出すと、ドキッとしますよね。

発達障害は、症状がふつう低年齢で現れる脳機能の障害として、法律で定められています[1]。

発達障害のチェックリストは、診断ではなく、子どもの様子を記録して相談につなげるための道具です。当てはまった場面をメモしておくと、健診や小児科で普段の姿を伝えやすくなります。慌てずに、お子さんの年齢の項目から見てみてくださいね。

結論

当てはまる項目があっても、それだけで発達障害と決まるわけではありません。数日から数週間、家と園など複数の場面で様子を見て記録します。生活や園で困りごとが出ているときや、保護者の不安が強いときは、健診を待たずに相談して構いません。

分かることは次の3点です。

  1. 1歳半・2〜3歳・4〜5歳・小学校低学年の年齢別チェックリスト
  2. 家庭での使い方と、相談のときに見せる記録の作り方
  3. 当てはまったときの動き方の目安と、相談先の選び方
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あんよマガジンは、編集方針に基づき、公的機関の発表資料や学会ガイドライン等の一次情報を確認したうえで記事を制作しています。

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本記事は、疾患や症状に関する一般的な医学情報の提供を目的としたものであり、個別の診断・治療方針を示すものではありません。また、特定の医薬品・医療機器・治療法の効果を保証・推奨するものでもありません。気になる症状やご不安がある場合は、自己判断せず、医療機関にご相談ください。

なお、本記事の内容は公開時点の情報に基づいており、最新の医学的知見や制度改正により変わる場合があります。

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目次

子どもの発達障害チェックリストを使う前に|診断ではなく相談の準備です

チェックリストで分かるのは「今、気になる様子があるか」までです。発達障害かどうかの診断は医療機関の医師が行い、生い立ちの聞き取りや行動の観察、検査を組み合わせて判断します[2]。

健診で使われる専用の質問票でさえ、それだけで特性のある子どもを見つけ出す道具ではないとされています[3]。家庭のチェックも、当てはまった数を数えて白黒をつける使い方には向きません。

注意

ここで紹介するチェックリストは、国の健診マニュアルや母子健康手帳の質問、公的機関と学会の一般向けの解説を参考に、家庭で見やすい場面に置き換えたものです。点数で判定するものではなく、当てはまる項目があっても発達障害とは限りません。

1回で結論を出さず、記録を重ねていくことで、チェックは相談の材料に変わります。

【年齢別】子どもの発達障害チェックリスト|1歳半から小学校低学年まで

項目のもとになっているのは、乳幼児健診で確かめる言葉やコミュニケーション、行動の観点と、学会が挙げる小学校入学後の気づきのポイントです。子どもの年齢に合う項目だけ見れば足ります。

子どもに当てはまる項目があったら、チェックを入れます。スマホのメモに項目名を書き写す、この画面を印刷して印をつけるなど、やりやすい方法で構いません。そのときの場面も一言添えておきましょう。

1歳半ごろ|呼びかけへの反応・指差し・言葉

1歳6か月児健診では、言葉の理解と話す言葉の数、子どもが視線や指差しで相手を意識しているかを見ます[4]。母子健康手帳の保護者の記録にも、後ろから名前を呼ぶと振り向くかを尋ねる欄があります。

  • 呼びかけ|後ろから名前を呼んでも、振り向かないことが多い
  • 視線|あやしたり話しかけたりしても、目が合いにくい
  • 応える指差し|「わんわんはどれ?」と聞いても、絵本の絵を指で差さない
  • 見せる指差し|見つけた物を指差して、親の顔を見ることがほとんどない
  • 言葉|「ママ」「ブーブー」など意味のある言葉が、2語以下
  • 言葉の理解|身振りのない「ちょうだい」のような頼みに、応じにくい
  • まね|バイバイなど、大人の身振りをまねすることが少ない

同じマニュアルは、話す言葉が少なくても言葉の理解ややりとりが育っていれば、2歳ごろにもう一度確かめる考え方を示しています。言葉だけで決めず、ほかの項目とあわせて見るのがこの時期のポイントです。

2〜3歳ごろ|二語文・ごっこ遊び・会話のやりとり

3歳児健診では、名前や年齢を尋ねて答えられるか、会話中に視線が合いやりとりが成り立つかを確かめます[4]。2歳ごろの二語文、3歳ごろのごっこ遊びも、母子健康手帳で尋ねられている観点です[5]。

  • 二語文|「ワンワン きた」のような二語文が、まだ出ない
  • 名前|3歳ごろになっても、自分の名前を言えない
  • 質問への答え|「誰と来たの?」のような簡単な質問に、答えられないことが多い
  • 視線|話しているときに目が合わない、合ってもごく短い
  • ごっこ遊び|ままごとやヒーローごっこなど、見立てて遊ぶ様子が少ない
  • 指示への反応|「座ってね」のような簡単な指示が、通りにくい
  • こだわり|物の並べ方や順番へのこだわりが強く、変わると激しく嫌がる
  • 落ち着き|落ち着きがないと感じる場面が、家でも外でも多い

こだわりや落ち着きのなさは、3歳児健診の問診でも聞き取られる観点です[6]。一方で発音は5歳前後で完成するとされ、「サカナ」が「チャカナ」になるような発音の幼さは異常ではないとされています[4]。発音より、やりとりが成り立っているかに目を向けてみてください。

4〜5歳ごろ|順番・ルール・集団での過ごし方

5歳ごろは言葉の理解や社会性が高まり、発達障害が認知される時期とされています[7]。国は市町村が行う5歳児健診の費用を補助する事業を設けており[8]、実施の有無はお住まいの市区町村で確認できます。

  • 会話|その日にあったことを、家族に話すことが少ない
  • 遊びの理解|ジャンケンの勝ち負けが、まだ分からない
  • 気持ちの言葉|要求や気持ちを、言葉で伝えることが難しい
  • かんしゃく|カッとなったり、かんしゃくを起こしたりすることがよくある
  • 順番|遊びや列で、順番を待つことが苦手
  • 注意|すぐに気が散って、一つの遊びに集中しにくい
  • ルール|ルールのある遊びで、ルールに従うのが難しい
  • こだわり|特定の物や動作への、こだわりが強いと感じる

5歳児健診のマニュアルは、一人遊びが多い子を「一人でいるのが好き」と決めつけず、複数の場面について尋ねるよう求めています[7]。子どもが家では平気でも園では困っている、という差こそ記録に残したい情報です。

小学校低学年|読み書き・計算・授業中の様子

読み書きや計算の苦手は、幼児期に判断するのは慎重にすべきで、小学校入学後の早い段階で気づくことが大切とされています[9]。

小学校低学年のチェック項目(7項目)
  • 読み|ひらがなを一文字ずつ拾って読み、音読がとても遅い
  • 数|「5は2と3」のような数の分け方・合わせ方が、なかなか身につかない
  • 授業中|授業中に、席に着いていることが難しい
  • 衝動|思いついたことを、待たずにすぐ行動に移すことが多い
  • 集中|集中が長続きせず、課題の途中で別のことを始める
  • 集団|集団での行動を取ることが難しい
  • こだわり|予定の変更や、いつもと違う手順を強く嫌がる

学校での様子は、担任の先生のほうがよく見えていることもあります。連絡帳や面談で、授業中と休み時間の様子を具体的に聞いておきましょう。

家庭でのチェックリストの使い方|3つのステップで見ます

チェックリストは、1回つけて終わりにせず、日や場面を変えて何度か見てこそ役に立つ道具です。

家庭でのチェックリストの使い方を、日や場面を変えてチェックし、当てはまった場面を記録し、記録を見せて相談する流れで示した図

STEP1 数日から数週間、場面を変えてチェックします

子どもの様子は、眠い日や初めての場所で大きく変わります。健診のマニュアルも1回の評価は不正確なことがあるとして、続けて様子を見ることを前提にしています[4]。1日で判断せず、しばらく同じ項目を気にかけてみましょう。

日本小児神経学会は、落ち着きのなさなどの特性を家庭と保育園など複数の場所で確かめ、同じ年ごろの子どもと比べて強いかを見ることを目安に挙げています[9]。保育園の先生に言われたことがきっかけなら、家と園の様子を並べて書くと、環境による違いが見えてきます。

STEP2 当てはまった項目と場面を記録します

当てはまった項目は、子どもがいつ・どこで・何をしていたときかと一緒に残すのが基本です。本人が何に困っていそうか、できるようになったことも一言添えると、成長の流れまで相談先に伝わります。

STEP3 記録を見せて相談します

記録がたまったら、健診や園の面談、かかりつけの小児科で見せましょう。どこに相談するかは、当てはまった様子と困りごとの大きさで決めます。

チェック結果の記録の仕方|相談のときに見せるメモの作り方

記録は、最低限、日付・場面・具体的な様子の3つを書きます。余裕があれば、表の残り3項目(当てはまった項目・頻度・園の先生や家族の見立て)も足してください。国立障害者リハビリテーションセンターは、医療機関や相談機関へ行くときに母子手帳や様子を記録した動画を持参し、困っていることをメモに整理しておくよう勧めています[10]。

記録する項目書き方のコツ記入例
日付と時間帯(最低限)曜日や時間帯も書く9月18日(木)夕方
場面(最低限)家・園・外出先を分ける公園の滑り台
当てはまった項目チェックリストの言葉のまま順番を待つことが苦手
具体的な様子(最低限)見たままを一言で列に並べず、前の子を押した
頻度毎日・週に数回・たまに から選ぶ週に数回
園の先生や家族の見立て誰が何と言ったか担任「集団遊びで待つのが苦手」

スマホのメモアプリに書いておくと、相談のときに画面を見せながら説明できます。言葉で説明しにくい場面は、短い動画で残すのも一つの方法です。

母子健康手帳の保護者の記録のページには「医療機関、こども家庭センター等で参考にするので、丁寧に記入しましょう」と書かれています[5]。チェックの記録も、手帳と一緒に持っていきましょう。

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チェックで当てはまる項目があったら|様子を見るか相談するかの目安

次の動き方は、当てはまった数より、子どもの生活や園で困りごとが出ているかどうかで決めます。

目安こんなとき次にすること
記録を続ける当てはまる項目が少なく、生活や園での困りごとは目立たない記録を続け、次の健診や園の面談で伝える
次の機会に相談するいくつか当てはまり、同じ様子がしばらく続いている乳幼児健診・園の面談・かかりつけ小児科で記録を見せる
早めに相談する生活や園で困りごとが出ている、やりとりが成り立ちにくい状態が続いている、保護者の不安が強い健診を待たずに、保健センターや小児科、発達障害者支援センターに相談する

健診のマニュアルは、言葉の遅れややりとりの成り立ちにくさが続く場合や、落ち着きのなさが日常生活に支障をきたしている場合に、専門の相談や医療機関へつなぐ対応を示しています[4][7]。迷ったときは、表の下の段、つまり早めに相談するほうの目安で動いて構いません。

補足

チェック項目の目安には個人差が大きく、同じ年齢でもできるようになる時期には幅があります。1歳半で言葉が少なくても2歳ごろにもう一度確かめる考え方や、発音が5歳前後まで育つことは、その一例です。健診や相談窓口の名称・担当課は自治体ごとに異なり、5歳児健診も実施の有無が市区町村によって違います。「グレーゾーン」も、国の資料に決まった定義がない言葉です。

専門の医療機関は、受診まで数か月かかることもあります

発達を専門に診る医療機関は限られ、初診の申し込みから受診まで数か月待つことが少なくないとされています[7]。総務省が2017年に公表した調査でも、調べた27の医療機関のうち14機関で、初診まで3か月以上かかっていました[11]。

待っている間も記録を続け、保健センターやかかりつけ小児科など、先に話を聞いてもらえる窓口を使いましょう。

療育などの支援は、診断の前から使えるものもあります

5歳児健診のマニュアルは、診断を受けてから支援を始めるのではなく、診断前から使える地域の支援を整理しておくよう自治体に求めています。未就学の子どもの発達支援では、市区町村などが設置する児童発達支援センターが地域の中核とされています[7]。

子どもの特性を理解し、合ったサポートを早めに探すことは、生活上の困難を減らす手がかりの一つです。療育の利用手続きは、療育の受給者証の申請の流れと必要書類をまとめた記事が参考になります。

相談先の選び方|健診・保健センター・小児科・発達障害者支援センター

最初の相談先は、子どもの年齢と、今いちばん困っている場面で選ぶのが迷わないコツです。

チェックリストで気になる項目があったとき、診断がなくても家族からの相談を無料で受け付けている発達障害者支援センターを示した図
相談先こんなときに相談できること
乳幼児健診(1歳6か月児健診・3歳児健診)・保健センター(市区町村)健診が近い、まず身近な窓口で話したい発達や子育ての相談。必要に応じて専門の窓口を案内してもらえる
かかりつけの小児科ふだんの体調とあわせて聞きたい日常の様子への助言。必要に応じて専門の医療機関への紹介
発達障害者支援センター(都道府県・政令指定都市)診断はないが相談したい、家族だけで話したい診断がなくても受けられる相談。必要に応じて医療機関などの紹介
児童発達支援センター(市区町村など)未就学で、療育を考え始めた通所での発達支援や、保育所などへの訪問支援
教育委員会の相談窓口・学校小学生で、授業や学校生活に困りごとがある学齢期の子どもの学びや生活の相談

どの窓口から入っても、必要があれば次の相談先を案内してもらえます。

1歳6か月児健診と3歳児健診は、母子保健法にもとづき市町村に実施が義務づけられています[12]。かかりつけ医は日常の診療の中で子どもの情緒や社会性の課題に気づき、助言や専門の医療機関への紹介をすることがあります[7]。

窓口の名前や担当課は、自治体ごとにさまざまです。障害福祉の担当課や教育委員会の相談窓口も含め、発達障害ナビポータルが相談先の種類を案内しています[13]。

補足

発達障害者支援センターは、診断がなくても相談でき、家族など周囲の人からの相談も受け付けています。相談の費用は無料です[14]。全国のセンターの所在地は、国立障害者リハビリテーションセンター「発達障害者支援センター・一覧」[15]で確認できます。

チェック項目の背景にある発達障害の種類|ASD・ADHD・LDの違い

年齢別の項目に並んだ様子は、いくつかの発達障害で見られやすいものです。ただ、どの種類に当てはまるかを家庭で見分ける必要はありません。

発達障害者支援法は、発達障害を、症状がふつう低年齢で現れる脳機能の障害と定めています。自閉スペクトラム症(法律では広汎性発達障害)、注意欠如多動症(同じく注意欠陥多動性障害)、学習障害などが含まれます[1]。

種類日常で見えやすい様子気づかれやすい時期
ASD / 自閉スペクトラム症人とのやりとりの苦手さ、強いこだわり。目を合わせる・指差し・まねが少ないことも幼児期。言葉の遅れがないと、園の集団生活で気づかれることも
ADHD / 注意欠如多動症不注意、落ち着きのなさ、思いつくとすぐ動く衝動性幼児期から学童期。幼いうちは活発さとの区別がつきにくい
LD / 学習障害読む・書く・計算するなど、特定の学び方に強い苦手が出る小学校に入ってから

表は、公的なポータルサイトと学会の説明をもとにまとめています[16][9]。どれに当たるかの見分けは、医療機関の評価に任せて構いません。

種類ごとの特徴を詳しく知りたいときは、子どもの発達障害の特徴を年齢別にまとめた記事や、子どもの発達障害と年齢別の発達のサインを解説した記事が参考になります。

オンライン診療で相談できる内容

チェックリストの記録を手元に、まず小児科医に話を聞いてもらう入口として、オンライン診療を使う方法もあります。健診や保健センター、かかりつけの小児科と並ぶ相談先の一つで、自宅から子どもの今の様子を医師に聞けるのが特徴です。

相談の例は次のとおりです。

  • 記録した子どもの様子が、年齢相応かどうか気になる
  • 子どもの健診で「様子を見ましょう」と言われ、次にどうすればよいか迷っている
  • 園の先生に指摘されたが、どこに相談すればよいか分からない
  • 夜や休日に気づき、次の平日まで待つか迷っている

画面越しで伝わるか心配なときは、日付・場面・様子を書いた記録を見ながら話すと、短い時間でも普段の姿を説明しやすくなります。

オンラインの相談で、発達障害の診断や発達検査を受けるわけではありません。医師が対面での受診や専門の医療機関への相談をすすめることもあります。向いているのは、記録を見せて今の様子を整理し、次の相談先を決めたいときです。診断や発達検査を受けたいとき、療育の利用手続きを進めたいときは、専門の医療機関や市区町村の窓口が相談先になります。

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発達障害チェックリストについてよくある質問【FAQ】

チェックリストで当てはまる項目が多いと、発達障害ですか。

当てはまる数だけで、発達障害とは決まりません。医療機関では、生い立ちや園・学校からの情報、発達検査や知能検査などを組み合わせて評価し、それが複数回にわたることもあります[2]。

健診で使われる診断テストのようなものはありますか。

健診では、発達の気がかりに早く気づくための質問票が使われることがあります。日本小児神経学会は、厚生労働省が1歳6か月児健診と3歳児健診でこうした質問票の使用を勧めていると紹介しています[9]。質問票も気づきのための道具で、診断を下すものではありません。

発達障害の原因は、育て方ですか。

育て方が原因ではありません。発達障害ナビポータルは、自閉スペクトラム症の原因を遺伝と環境の相互作用とし、子育ての結果によるものではないと説明しています[16]。群馬県の発達障害者支援センターも、親の育て方や家庭環境が原因ではないとしています[17]。

子どもが「グレーゾーン」と言われました。相談してもよいですか。

相談して構いません。グレーゾーンは診断名ではなく、国の資料に決まった定義はありません。5歳児健診のマニュアルは、診断前から使える地域の支援を整理しておくよう自治体に求めています[7]。発達障害者支援センターも、診断がなくても相談を受け付けています。

保育園の先生に、子どものことで「気になる」と言われました。何を聞けばよいですか。

どの場面で、子どもがどんな様子だったかを具体的に聞いておきましょう。5歳児健診のマニュアルも、家庭や保育の場面でどのような振る舞いが見られるか、具体的な内容を確かめるよう求めています[7]。聞いた内容は、記録の「園の先生や家族の見立て」の欄に書き足してください。

チェックの結果だけで、小児科に相談してもよいですか。

相談して構いません。母子健康手帳の保護者の記録にも「気になることがあれば、医師や保健師などに相談しましょう」と書かれています[5]。気にしすぎかもしれないと迷う段階でも、記録を見せて今の様子を聞いてもらうと、次の動き方が決めやすくなります。

記録した様子が年齢相応かどうかは、これまでの発達の経過や、ほかの項目とあわせて見る必要があり、家庭のチェックだけでは決めきれません。記録を手元に、夜や仕事終わりに今の様子を小児科医へ聞いておきたいときは、小児科オンライン診療サービスあんよへ相談を検討してみてはいかがでしょうか。

公式サイトに記載されている利用の条件は、次のとおりです(2026年9月21日時点)[18]。

  • 診療時間|6時から23時まで
  • 予約|LINEで友達追加して予約する
  • 相談内容|特段の決まりはなく、日常的な悩みから急ぎの悩みまで対応している
  • 費用|利用料は無料。診療料は保険適用と子ども医療費助成制度の対象
  • 準備するもの|保険証、子ども医療証、保護者の身分証明書

診療するのは提携医療機関の医師です[19]。子ども医療費助成の適用は、自治体によって異なります。

相談のときは、チェックの記録と母子健康手帳もあると、普段の様子を伝えやすくなります。オンラインの相談は、診断や発達検査を受ける場ではありません。医師の判断で、対面の受診や専門の医療機関をすすめられることもあります。記録の中から、いちばん気になっている場面を1つ聞いてみるところから始めても構いません。

【まとめ】発達障害チェックリストは、記録して相談につなげるための道具です

チェックリストで分かるのは、今、子どもに気になる様子があるかどうかまでです。

この記事のまとめ
  1. 子どもの年齢に合う項目だけを、数日から数週間かけて見る
  2. 家と園など複数の場面で比べ、日付・場面・様子をメモする
  3. 当てはまった数より、生活や園での困りごとの有無で動き方を決める
  4. 迷ったら健診を待たずに、保健センターや小児科、発達障害者支援センターに相談する

家での場面を一行ずつ書き残すことが、健診でも相談でも、子どもの普段の姿を伝える大切な材料になります。

最終更新:2026年9月29日

データ基準日:2026年9月21日(出典の取得・確認日)

次回見直しの目安:2027年3月(母子健康手帳の様式、5歳児健診マニュアル、相談窓口の案内に改訂がないかを確かめます)

更新履歴

  • 2026年9月29日:初版を公開

参考文献

この記事の出典一覧です。本文中の[番号]から、対応する資料に移動できます。

  1. 文部科学省「発達障害の法令上の定義」|https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/tokubetu/main/002/001.htm ↩
  2. 発達障害ナビポータル「医療受診の意義と診断までの流れについて」(2024年4月4日)|https://hattatsu.go.jp/supporter/healthcare_health/significance_of_medicalconsultation/ ↩
  3. 発達障害ナビポータル 質問票の解説(2024年8月16日)|https://hattatsu.go.jp/topics/m-chat/ ↩
  4. 国立成育医療研究センター「改訂版 乳幼児健康診査 身体診察マニュアル」(2021年3月)|https://www.ncchd.go.jp/center/activity/kokoro_jigyo/shinsatsu_manual.pdf ↩
  5. こども家庭庁「母子健康手帳」(令和8年4月1日施行の様式)|https://www.cfa.go.jp/policies/boshihoken/techou ↩
  6. 国立障害者リハビリテーションセンター「乳幼児健診での気づき」|https://www.rehab.go.jp/ddis/aware/baby/check/ ↩
  7. こども家庭庁掲載「5歳児健康診査マニュアル〈改訂版〉」(令和6〜8年度こども家庭科学研究)|https://www.cfa.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/d0eb1a48-cf1d-4f57-ac60-e55f28a5ab22/14e1ac4e/20251125_policies_boshihoken_nyuyojikenshin_23.pdf ↩
  8. こども家庭庁「1か月児及び5歳児健康診査支援事業」(令和5年度補正予算)|https://www.cfa.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/ff38becb-bbd1-41f3-a95e-3a22ddac09d8/6a0d17f1/20231129_policies_boshihoken_136.pdf ↩
  9. 日本小児神経学会「発達障害児の早期発見のポイントはありますか?」(2022年12月)|https://www.childneuro.jp/general/6529/ ↩
  10. 国立障害者リハビリテーションセンター「医療・相談機関へ行くときには」|https://www.rehab.go.jp/ddis/howto/consult/visit_hospital/ ↩
  11. 総務省「発達障害者支援に関する行政評価・監視 結果に基づく勧告」(2017年1月)|https://www.soumu.go.jp/main_content/000458761.pdf ↩
  12. こども家庭庁「乳幼児健診に関する取組み」|https://www.cfa.go.jp/policies/boshihoken/nyuyojikenshin ↩
  13. 発達障害ナビポータル「相談」(2021年7月29日)|https://hattatsu.go.jp/supporter/welfare/consult-2/welfare-consultation/ ↩
  14. 発達障害ナビポータル「相談できる窓口を教えて欲しい」(2021年7月29日)|https://hattatsu.go.jp/supporter/welfare/faq/welfare-faq01/ ↩
  15. 国立障害者リハビリテーションセンター「発達障害者支援センター・一覧」|https://www.rehab.go.jp/ddis/action/center/ ↩
  16. 発達障害ナビポータル「自閉スペクトラム症」(2024年5月2日)|https://hattatsu.go.jp/supporter/healthcare_health/about-asd-2/ ↩
  17. 群馬県「発達障害とは」|https://www.pref.gunma.jp/page/19790.html ↩
  18. あんよ公式サイト|https://www.annyo.jp/ ↩
  19. ジークス株式会社「事業」|https://www.gecs.tech/business ↩