子どもの熱が上がったり下がったりする5つの原因|受診の目安と家庭での対処法を解説

子どもの熱が上がったり下がったりする5つの原因|受診の目安と家庭での対処法を解説

朝は熱が下がっていたのに、夕方になるとまた38度を超えてしまう。

そんな子どもの体温の上がり下がりに、「重い病気なのでは」「いつ病院に行けばいいのだろう」と不安になる親御さんは少なくありません。

実は、子どもの熱が一日のうちで上下するのは医学的に説明できる仕組みがあり、多くは経過の途中で見られる自然な変化です。

この記事では、子どもの熱が上がったり下がったりする5つの原因、家庭での対処法、受診の目安を、お子さんの年齢別の注意点とあわせて分かりやすく解説します。

読み終えた頃には、慌てずにお子さんの様子を見守るための判断軸が整う内容になっています。

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目次

子どもの熱が上がったり下がったりするのはなぜ?基本の仕組み

子どもの体温が一日のうちで変動するのは、体温調節の仕組みと感染症の経過がかみ合って起こる、ごく自然な現象です。

ここでは、なぜ熱が上下しやすいのか、3つの視点から整理します。

子どもの体温が大人より変動しやすい理由

子どもは大人に比べると、体温を一定に保つ機能がまだ十分に発達していません。

MSDマニュアル家庭版でも、乳幼児は環境の影響を受けやすく、室温や衣類で体温が上がりやすいと説明されています。

そのため、厚着のままで寝かせていたり暖房の効いた部屋で過ごしていたりするだけでも、体温が上がって見えることがあるでしょう。

逆に、薄着で過ごしたり外気にあたったりすると、熱が下がったように測定されることもあるのです。

つまり、子どもの熱の変動には、病気そのものに加えて環境の影響も大きく関わっていると考えられます。

体温の日内変動|朝低く、夕方高くなる

体温には「日内変動」と呼ばれるリズムがあり、健康なときでも一日のうちで0.5〜1度ほど上下するものです。

一般的には朝の体温がもっとも低く、夕方から夜にかけて高くなる傾向があると言われています。

これは、炎症を抑える働きを持つ副腎皮質ホルモン(コルチゾール)の分泌量が朝に多く、夕方にかけて減っていくためと考えられています。

病気で発熱しているときも同じリズムが働くため、「朝は下がっていたのに夜にまた上がる」というパターンが起こりやすくなるのです。

解熱剤で一時的に下がっても、また熱が戻る理由

解熱剤を使うと一度は熱が下がっても、数時間後にまた上がってしまうことがあります。

これは、感染が続いている間は脳の体温調節中枢の「設定温度(セットポイント)」が高いままになっているためです。

解熱剤は一時的にセットポイントを下げて熱を抑えますが、薬の効果が切れると元の高い設定温度に戻ろうとするため、再び体温が上がってきます。

熱が繰り返すこと自体は、必ずしも病気が悪化しているサインではないでしょう。

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子どもの熱が上がったり下がったりする5つの原因

子どもの熱の上下は、多くの場合いくつかの典型的な原因に分けられます。

ここでは代表的な5つの原因を順に解説します。

①ウイルス感染症の自然な経過

子どもの発熱でもっとも多いのが、風邪やインフルエンザ・新型コロナウイルスといったウイルス感染症です。

ウイルス感染では、免疫が働く時間帯に熱が上がりやすく、落ち着く時間帯に下がるパターンが見られます。

そのため、発熱から3〜5日ほどの間に上下を繰り返すことは珍しくありません。

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感染症発熱期間の目安熱の変動の特徴
風邪(一般的なウイルス)2〜4日程度夕方〜夜に上がりやすい
インフルエンザ通常1〜3日、長くて5日程度解熱後に再上昇する二峰性の経過もある
新型コロナウイルス2〜5日程度個人差が大きく波がある
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②細菌感染症で熱が長引くケース

中耳炎・溶連菌感染症・尿路感染症・肺炎などの細菌感染症でも、熱が上がったり下がったりすることがあります。

細菌感染症は適切な治療が行われるまで熱が長引きやすく、解熱剤の効果が切れると再上昇しやすいのが特徴です。

ウイルス性とは違い、抗菌薬による治療が必要になることが多いため、4日以上熱が続く場合は医療機関の受診を検討してください。

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③二峰性発熱(インフルエンザ・突発性発疹)

「いったん熱が下がったのに、1〜2日経ってまた高熱が出た」というパターンを二峰性発熱と呼びます。

子どものインフルエンザでは、熱が下がって安心したあとに再び上がる経過がしばしば見られると報告されています。

突発性発疹も、高熱が3日ほど続いたあとに解熱し、熱が下がるタイミングで発疹が出てくる病気です。

二峰性発熱の多くは病気が悪化しているのではなく、治癒に向かう経過の一部と考えられているのです。

ただし、再発熱時にぐったりしている、機嫌が極端に悪いといった場合は受診を検討しましょう。

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④川崎病など全身に関わる病気

5日以上熱が続き、上がったり下がったりを繰り返す場合は、川崎病などの全身に関わる病気の可能性も視野に入れます。

川崎病で見られやすい症状目安
5日以上続く発熱治療で5日未満に解熱した場合も含まれる
両目の充血白目の部分が赤くなる
唇や舌の変化唇が赤くなる・いちご舌
発疹不定形の発疹が出る
手足の変化手足の腫れ、回復期の指先の皮むけ
首のリンパ節の腫れ片側が腫れることが多い

「熱が上下していても、これらの症状が並んで出ている」と感じたら、早めに小児科を受診してください。

⑤周期性発熱症候群(PFAPAなど)

風邪などの感染症が見当たらないのに、定期的な発熱が繰り返される場合、PFAPA症候群などの周期性発熱症候群の可能性が指摘されることがあります。

PFAPA症候群はおおむね月1回の頻度で3〜6日の発熱を繰り返す病気で、5歳以下の発症が多いと報告されています。

口内炎・のどの痛み・首のリンパ節の腫れがあわせて見られることが特徴です。

頻度は低い病気ですが、「毎月のように熱が出る」「同じパターンで発熱を繰り返す」場合は、小児科で相談する選択肢を持っておくと安心です。

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熱の上がり下がりのパターン別チェック

熱の上下と一口に言っても、パターンによって考えられる原因と対応が変わります。

ご家庭で観察するときの目安として、次の表を参考にしてみてください。

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熱の出方のパターン考えられる主な原因家庭での対応の目安
夕方から夜に上がるウイルス感染症の通常経過・日内変動室温と水分に注意し様子を見る
解熱剤が切れると上がる感染症の途中経過解熱剤の使用間隔を守って様子を見る
いったん下がって翌日また上がる二峰性発熱・突発性発疹機嫌や食欲を確認しつつ経過観察
5日以上、上下を繰り返す細菌感染症・川崎病など早めに小児科を受診
月1回ほど周期的に発熱するPFAPA症候群などの可能性経過を記録して小児科に相談

「いつから、何度くらいで、どんなパターンで熱が動いているか」をメモしておくと、受診時に医師へ情報を伝えやすくなります。

子どもの熱が上がったり下がったりするときの家庭での対処法

熱の上がり始めと、熱が高くなったあとでは、家庭でのケアの仕方が変わります。

子どもの熱が上がったり下がったりするときの家庭での対処法

お子さんの様子を見ながら、適切なケアを選んでください。

熱が上がり始めているとき(寒気・震えがあるとき)

熱が上がり始めるタイミングでは、寒気や震えが見られることがあります。

このときは体が熱を作っている最中なので、無理に冷やさず、温かい服装や毛布で体を温めてあげましょう。

具体的には、一枚多めに服を着せたり毛布をかけたりして、手足が冷たい場合は靴下や手袋で温めると安心です。

冷却シートやアイス枕は、寒気が落ち着いて顔が赤くなるまで控えるのが目安となります。

熱が高くなってつらそうなとき

熱が上がりきってお子さんの顔が赤くなり、暑そうにしているときは、衣類や寝具を減らして放熱を助けます。

冷却シートやタオルでくるんだ保冷剤を、わきの下や首の付け根に当てるのも一つの方法です。

ただし、冷却シート自体に解熱効果はなく、不快感をやわらげるためのものという位置づけです。

お子さんが嫌がるなら無理に使う必要はありません。

水分と食事のとり方

発熱中は汗や呼吸から水分が失われやすく、脱水になりやすい状態です。

経口補水液・麦茶・薄めたりんごジュースなど、お子さんが飲みやすいものを少量ずつこまめに与えてください。

食事は無理に食べさせず、消化のよいおかゆ・うどん・ゼリーなどを、本人が食べたいタイミングで出すと負担になりません。

解熱剤の使い方

公益社団法人 日本小児科学会が示すように、小児で用いられる解熱鎮痛薬の第一選択はアセトアミノフェンです。

使用の目安は一般に38.5度以上でぐったりしている・眠れないときとされていますが、これは絶対の基準ではなく、お子さんのつらさを基準に判断します。

解熱剤を使うときの注意点
  • 体重に合わせて適切な量を確認する
  • 前回の使用から原則6時間以上空ける
  • 解熱剤が切れて熱が戻るのは自然なことなので、焦って間隔を縮めない
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受診の目安|緊急度3段階で判断する

熱が上がったり下がったりするとき、もっとも気になるのが「いつ病院に行くべきか」だと思います。

ここでは緊急度を3段階に分けて、判断の目安を整理しました。

緊急度お子さんの様子対応の目安
すぐに受診(救急)生後3か月未満で38度以上/5分以上続くけいれん/呼びかけに反応が鈍い/呼吸が苦しそう/顔色や唇の色が悪い夜間・休日問わずすぐに受診を検討
当日〜翌日に受診38.5度以上の発熱が3日以上続く/水分がほとんど取れない/おしっこの回数が減っている/耳を痛がる/いったん解熱後に再び高熱翌日までに小児科を受診
様子を見てよい機嫌や食欲が普段に近い/水分が取れている/解熱時は元気/発熱から2日以内家庭で経過観察+メモを取る

すぐに受診すべきサイン(救急)

特に生後3か月未満の発熱は、重い感染症が隠れていることがあるため、急いで受診すべき状況とされています。

判断に迷うときは、救急安心センター事業(#7119)小児救急電話相談(#8000)で電話相談ができます。

当日中〜翌日に受診したい症状

厚生労働省「上手な医療のかかり方」でも、ぐったりした様子や水分が取れない様子は、受診を考えるサインとして紹介されています。

熱の上下が4日以上続いていたり、再発熱と同時に発疹や強いのどの痛みが出てきたりした場合は、原因を確認するためにも医療機関で診てもらうと安心です。

様子を見てよいケース

熱以外の症状が軽く、機嫌や水分摂取が保たれているなら、家庭で経過を観察できることが多いとされています。

ただし「いつもと違う」と感じる親御さんの直感はとても大切です。

判断に迷うときは無理せず、医療機関やオンライン診療への相談を選択肢にしてくださいね。

年齢別に気をつけたいポイント

同じ「熱が上がったり下がったり」でも、お子さんの年齢によって注意すべきポイントは異なります。

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年齢の目安特に気をつけたい点受診のしやすさの目安
生後3か月未満38度以上で重い感染症のリスクがある38度以上なら時間問わず受診
生後3か月〜1歳突発性発疹・初めての発熱が多い時期機嫌・水分の様子を重視
1〜3歳保育園・園での感染症が増える高熱が3日続く場合は受診
4〜6歳インフル・溶連菌・川崎病に注意5日以上の発熱は早めに相談
小学校低学年学校の流行病・周期性発熱に注意同じパターンの発熱が続けば相談

年齢が小さいお子さんほど、熱の変動だけでは判断が難しい場面が多くなります。

少しでも気になる様子があれば、自己判断せず医療機関に相談することが大切です。

夜間・休日の不安は小児科オンライン診療「あんよ」で相談を

「夜中に熱がまた上がってきたけれど、救急に行くべきか分からない」

「明日まで待っていいのか不安で眠れない」

こうした場面で活用できるのが、小児科オンライン診療「あんよ」です。

スマートフォンから医師に相談できるため、夜間・休日や通院が難しいときの選択肢としてご活用いただけるでしょう。

熱の上下が続いていて受診すべきか迷っているとき、解熱剤の使い方や次の使用タイミングを確認したいとき、平日に通院する時間が取れず判断軸が欲しいときに役立つはずです。

呼吸が苦しい・けいれんが続く・意識がぼんやりしているといった重い症状があるときは、対面診療や救急の利用が先決です。

医師の判断により、対面受診をおすすめする場合や処方ができない場合もあります。

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子どもの熱が上がったり下がったりに関するよくある質問

熱が上がったり下がったりするのは、なぜ夜のほうが高くなりやすいですか?

体温には日内変動があり、健康なときでも夕方から夜にかけて高くなる傾向があります。

副腎皮質ホルモンの分泌量が朝に多く、夕方にかけて減っていくことが関係していると考えられています。

解熱剤を使ったあと、また熱が上がってきたら追加で使ってもよいですか?

解熱剤は前回の使用から原則6時間以上空けて使うのが一般的です。

体重に合わせた量を守り、用法用量から外れる使い方はせず、判断に迷うときは医師や薬剤師に相談してください。

熱が3日続いていますが、元気そうなので受診しなくても大丈夫ですか?

機嫌・水分摂取・睡眠が保たれていれば、すぐに受診しなければ危険というわけではありません。

ただし高熱が3日以上続く場合や、上がり下がりを繰り返している場合は、原因を確認するために小児科の受診を検討するとよいでしょう。

熱が下がったらすぐに保育園・幼稚園に行ってもよいですか?

登園の目安は園や自治体のルールに沿うのが基本です。

一般的には、解熱してから24時間以上経過し、食欲や機嫌が戻っていることが目安とされます。

感染症の種類によっては、別途登園基準が定められている場合があるため、診断名に応じて確認してください。

熱性けいれんが起きたら、どうすればよいですか?

お子さんを横向きに寝かせて、口に物を入れたり押さえつけたりせず、けいれんの様子(時間・体の動き・左右差)を観察してください。

5分以上続く場合や、けいれん後の意識がはっきりしない場合は、すぐに救急受診が必要です。

熱が出るたびに、毎回同じパターンで上がったり下がったりするのですが、これは普通ですか?

ウイルス感染症の経過として典型的なパターンが繰り返されることはあります。

ただし「毎月のように同じパターンで発熱する」「同じ症状を伴って熱が出る」場合は、PFAPA症候群などの周期性の病気を疑う必要があるため、小児科で相談しましょう。

【まとめ】子どもの熱が上がったり下がったりするのは多くが自然な経過

子どもの熱が上がったり下がったりするのは、体温調節の仕組みや感染症の経過と関係している、よくある現象です。

慌てて受診を急がなくてもよいケースもあれば、急いで医療機関にかかった方がよいケースもあります。

この記事のまとめ
  • 子どもは体温調節が未熟で、体温には朝低く夕方高い日内変動がある
  • 熱の上下は感染症の経過や解熱剤の効果切れによって起こりやすい
  • 5日以上の高熱や生後3か月未満の発熱は早めに受診する
  • 機嫌・水分・呼吸の3点をチェックして受診の目安を判断する
  • 判断に迷うときは#8000やオンライン診療で相談できる

夜間や休日など病院に行く時間がないときは、小児科オンライン診療「あんよ」を活用して相談するのも選択肢の一つですよ。

最終的な判断は医師に相談してください。

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