熱が下がってほっとしたのもつかの間、今度は体に赤いブツブツが出てきて、思わずドキッとしてしまいますよね。
「これは何の病気なの?」「人にうつるのかな」「すぐ病院に行くべき?」と、不安に感じる親御さんも多いのではないでしょうか。
この記事では、子どもの発熱後に発疹が出る代表的な原因と、症状別の見分け方をわかりやすく解説します。家庭でのケアや受診の目安、保育園・幼稚園に行ける目安まで、公的機関の情報をもとにまとめました。
「すぐ受診すべきかどうか」の判断のポイントもまとめましたので、慌てずにお子さんの様子を確認してみてくださいね。
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子どもの発熱後の発疹で受診を考えたいサイン

原因を見分ける前に、まずはお子さんの様子から「どのくらい急いで受診するか」を確認しておくと安心です。
発熱後の発疹の多くは、自然に回復していくものです。ただし、なかには早めの対応が必要なものもあります。次の目安を参考に、お子さんの様子と照らし合わせてみてください。
| 緊急度 | こんなときは | 受診の考え方 |
|---|---|---|
| すぐに受診・救急も検討 | ・ぐったりして反応が鈍い ・水分がとれずおしっこが半日以上出ない ・くり返し吐く ・呼吸が苦しそう ・唇や顔色が悪い ・押しても消えない紫色の発疹(点状の出血) ・けいれんが5分以上続く・くり返す | 夜間・休日でも救急外来や電話相談を利用し、早めに相談する |
| 早めに(当日〜翌日)受診 | ・発疹が広がる・水ぶくれになる ・かゆみや痛みが強い ・発熱が続く ・のどの痛みで食事や水分がとりにくい ・機嫌が悪く元気がない | 診療時間内に小児科を受診する |
| 家庭で様子を見ながら経過観察 | ・熱が下がって機嫌や食欲が戻り、発疹以外に気になる症状がない ・かゆみが軽い | 水分と休養をとりながら、変化があれば受診する |
なお、熱が長く続いたうえに目の充血や唇の赤み、手足の腫れなどがそろってくる場合は、注意が必要な病気の可能性もあります。くわしくは後半の「緊急度別に見る受診の目安」でお伝えします。
子どもの発熱後に発疹が出るのはなぜ?代表は熱が下がってから出る突発性発疹
「熱が下がったら発疹が出てきた」というとき、まず思い浮かぶ代表的な病気が突発性発疹です。
突発性発疹は、ヒトヘルペスウイルス6型または7型(HHV-6・HHV-7)の初めての感染で起こります。国立健康危機管理研究機構の情報によると、報告される症例は0歳と1歳で99%を占め、生後6か月から2歳ごろの赤ちゃんに多い病気です。
典型的な経過では、38度以上の熱が3〜4日ほど続いたあと、解熱とともに鮮やかな赤い発疹が、おなかや背中など体の中心から顔や手足へ広がります。かゆみはほとんどなく、発疹が出るころには快方に向かっていることが多いのが特徴です。
このように「熱が先、発疹があと」という順番は突発性発疹に多いのですが、発熱後の発疹はほかの感染症でも起こります。発熱と発疹の順番や発疹の形、ほかの症状を合わせて見ることで、原因を見分けやすくなります。
子どもの発熱後の発疹で考えられる主な原因
ここでは、発熱の前後に発疹が出る代表的な病気を紹介します。どれも子どもによく見られるものですが、対応が異なるため、特徴を知っておくと安心です。
突発性発疹
先ほど紹介したとおり、生後6か月から2歳ごろに多い病気です。高い熱が3〜4日続き、熱が下がる前後に赤い発疹が出ます。熱のわりに機嫌は比較的よいこともあります。
多くは自然に回復し、特別な治療をせずに様子を見ることが一般的です。ただし、熱の出はじめに熱性けいれんを起こすこともあるため、けいれんが見られたときは落ち着いて様子を確認しましょう。
溶連菌感染症
溶連菌感染症は、A群溶血性レンサ球菌という細菌による感染症です。発熱やのどの痛みとともに、体や手足に赤くて細かい、ざらざらとした発疹が広がります。
舌がイチゴのように赤くつぶつぶになる「いちご舌」が見られたり、回復期に指先の皮がむけたりするのも特徴です。抗菌薬による治療が必要になる病気なので、疑わしいときは検査を受けることがすすめられます。

手足口病・ヘルパンギーナ
夏に流行しやすい、コクサッキーウイルスやエンテロウイルスによる感染症です。手足口病では、手のひらや足の裏、口の中などに数ミリの水ぶくれが出ます。ヘルパンギーナはのどの奥に水疱ができ、高い熱を伴うことが多い病気です。
発熱は軽いことも、ないこともあります。口の中が痛むと食欲が落ちやすいため、水分がとれているかを気にかけてあげてください。

りんご病(伝染性紅斑)
りんご病は、ヒトパルボウイルスB19による感染症です。かぜのような症状のあと、数日して両方のほおが赤くなり、続いて腕や太ももに網目状・レース状の赤い発疹が出ます。
伝染性紅斑(りんご病)は、2025年に現在の集計方法が始まった1999年以降で最も高い水準の流行が報告されました。ほおが赤くなる発疹が出たころには、人にうつす力はほぼなくなっているとされています。一方で、妊娠中の方が感染すると赤ちゃんに影響することがあるため、周囲に妊婦さんがいる場合は注意が必要です。

麻疹(はしか)・風疹
どちらもワクチンで防げる病気です。麻疹(はしか)は感染力が非常に強く、発熱・せき・鼻水が数日続いたあと、いったん熱が下がり、再び高い熱が出るのと同時に赤い発疹が広がる「二峰性」の経過をとります。発疹が出る前に、ほおの内側に白い斑点(コプリック斑)が見られるのも特徴です。
風疹は、発熱とほぼ同時に顔から全身へ小さな発疹が出て、首の後ろや耳の後ろのリンパ節が腫れます。麻疹や風疹が疑われるときは、待合室でうつす心配があるため、受診の前に医療機関へ電話で相談すると安心です。

水痘(水ぼうそう)
水痘は、発熱と前後して赤い発疹が出て、水ぶくれからかさぶたへと変化していきます。体だけでなく頭皮にもでき、強いかゆみを伴うことが多い病気です。新しい発疹と古い発疹が混じって見えるのが特徴で、こちらもワクチンで防げます。
そのほか(じんましん・薬疹・ウイルス性の発疹)
かぜなどのウイルス感染の回復期に、一時的に発疹が出ることもあります。また、解熱剤などの薬を飲んだあとに、薬疹という発疹が出る場合もあるでしょう。じんましんは、短時間で出たり消えたりして場所が変わり、強いかゆみを伴うのが特徴です。
顔やまぶたの腫れ、息苦しさを伴うときは、早めに受診してください。
症状別の見分け方|発熱と発疹の順番と特徴で見分ける
発熱後の発疹は、「熱と発疹のどちらが先か」「発疹がどんな形か」「ほかにどんな症状があるか」を合わせて見ると、原因を推測しやすくなります。
代表的な病気の特徴を一覧にまとめました。あくまで見分けの目安であり、最終的な診断は医師が行います。気になるときは自己判断せず、医療機関に相談してくださいね。
| 考えられる病気 | 発熱と発疹の順番・発疹の特徴 | 見分けのポイント |
|---|---|---|
| 突発性発疹 | 高い熱が3〜4日続き、下がる前後に赤い小さな発疹が体の中心から顔・手足へ。かゆみはほぼない | 生後6か月〜2歳ごろに多い。発疹が出ると回復に向かうことが多い |
| 溶連菌感染症 | 発熱・のどの痛みとともに、赤くて細かいざらざらした発疹が全身へ | いちご舌や、回復期の指先の皮むけ。抗菌薬による治療が必要 |
| 手足口病・ヘルパンギーナ | 発熱と前後して、手のひら・足の裏・口の中に水ぶくれ。ヘルパンギーナはのど奥に水疱と高熱 | 夏に流行。1〜5歳に多い。口の痛みで食欲が落ちやすい |
| りんご病(伝染性紅斑) | かぜ症状のあと数日して、両ほおが赤くなり、手足に網目状の発疹 | 発疹が出たころには感染力はほぼない。妊婦への感染に注意 |
| 麻疹(はしか) | 発熱がいったん下がり、再び高熱とともに発疹が耳の後ろから全身へ | 感染力が非常に強い。発疹前にほおの内側へ白い斑点。受診前に電話相談を |
| 風疹 | 発熱とほぼ同時に、小さな発疹が顔から全身へ | 首や耳の後ろのリンパ節が腫れる。発疹は3日ほどで消えることが多い |
| 水痘(水ぼうそう) | 発熱と前後して、赤い発疹→水ぶくれ→かさぶたへ変化。強いかゆみ | 新しい発疹と古い発疹が混在。すべてかさぶたになるまで登園は控える |
家庭でのケアとやりがちなこと
原因によって対応は変わりますが、発熱後の発疹があるときに家庭で共通して気をつけたいことがあります。
まずは水分をこまめにとり、ゆっくり休める環境を整えてあげましょう。発疹にかゆみがあるときは、清潔な冷たいタオルでやさしく冷やすと和らぐことがあります。爪を短く切っておくと、かき壊しの予防にもつながります。
お風呂は、熱が下がって元気があれば、ぬるめのシャワーでさっと汗を流す程度にとどめると安心です。水ぶくれがあるときは、入浴の可否を主治医に確認しておきましょう。
次のような対応は、かえって回復の妨げになることがあるため気をつけてください。
| やりがちなこと | どうするとよいか |
|---|---|
| 発疹を早く消そうと熱いお湯で温めたり、ゴシゴシ洗ったりする | ぬるめのお湯でやさしく洗い、こすらないようにする |
| 市販の塗り薬やかゆみ止めを自己判断で重ねて使う | 使う前に医師や薬剤師に相談する |
| うつるかどうかを自分で判断して登園を続ける | 診断がつくまでは登園を控え、医師に相談する |
| 発疹を薬のせいと決めつけ、飲んでいる薬を自己判断でやめる | 飲んでいる薬を医師に伝え、続けるかどうかを相談する |
緊急度別に見る受診の目安|見逃したくない症状

くり返しになりますが、発熱後の発疹の多くは自然に回復します。そのうえで、次のような症状があるときは、早めの受診を検討してください。
ぐったりして反応が鈍い、水分がとれずおしっこが半日以上出ない、くり返し吐く、呼吸が苦しそう、といったときは、夜間や休日でも早めに相談することがすすめられます。また、押しても消えない紫色の点状の発疹が出たときや、けいれんが5分以上続く・くり返すときも、急いで受診が必要なサインと考えられています。
とくに知っておきたいのが川崎病です。川崎病は、全身の血管に炎症が起こる原因不明の病気で、4歳以下の乳幼児に多く見られます。国立成育医療研究センターの情報では、高熱に加えて、両目の充血、真っ赤な唇といちご舌、体の発疹、手足の腫れ、首のリンパ節の腫れといった症状が現れます。
以前は「5日以上続く発熱」が目安の一つとされていました。しかし日本川崎病学会の診断の手引き(改訂6版)では、発熱の日数は問わないとされ、早い段階での診断と治療が重視されています。心臓の血管への影響を防ぐためにも、熱が続いてこうした症状が重なるときは、早めに小児科を受診してください。
熱性けいれんを起こしたときは、多くは数分でおさまりますが、けいれんが5分以上続くときや、くり返すとき、意識が戻らないときは、ためらわずに救急を利用しましょう。
判断に迷うときは、お住まいの地域で使える子ども医療電話相談(#8000)に電話すると、看護師や医師から助言を受けられることがあります。
保育園・幼稚園はいつから?病気別に見る登園の目安
登園を再開できる目安は、病気ごとに異なります。麻疹・風疹・水痘のように学校保健安全法施行規則で出席停止の期間が定められているものと、溶連菌や手足口病のように全身の様子を見て判断するものがあります。
こども家庭庁の保育所における感染症対策ガイドラインなどをもとに、主な病気の目安をまとめました。実際に登園できるかどうかは、かかりつけの医師に確認してくださいね。
| 病気 | 登園・登校の目安 | 分類・根拠 |
|---|---|---|
| 突発性発疹 | 熱が下がって機嫌や食欲が戻れば登園できることが多い | 明確な出席停止の定めはなく、医師の判断による |
| 溶連菌感染症 | 抗菌薬を飲み始めて24〜48時間ほど経ち、熱が下がって元気になれば | 学校保健安全法の第三種(その他の感染症) |
| 手足口病・ヘルパンギーナ | 熱が下がり、口の中の痛みが治まって普段の食事がとれれば | 発疹が残っていても登園できることが多い(第三種) |
| りんご病(伝染性紅斑) | 発疹のみで元気なら登園できる(発疹時は感染力がほぼない) | 第三種 |
| 麻疹(はしか) | 解熱した後3日を過ぎるまで | 第二種(出席停止の対象) |
| 風疹 | 発疹が消えるまで | 第二種(出席停止の対象) |
| 水痘(水ぼうそう) | すべての発疹がかさぶたになるまで | 第二種(出席停止の対象) |
登園の再開には、園によって医師の意見書や保護者の登園届が必要になることがあります。事前に園に確認しておくと、復帰の準備がスムーズです。
発熱後の発疹の予防と、受診に迷ったときの相談先
発熱後の発疹を起こす感染症のなかには、予防接種で防げるものもあります。日ごろから次のような対策を心がけておくと安心です。
- 麻疹・風疹・水痘は、定期予防接種のスケジュールに沿ってワクチンを受ける
- 帰宅後や食事の前後には、石けんでていねいに手を洗う
- タオルや食器の共用を避け、家庭内での感染を広げないようにする
- 体調がすぐれないときは無理をさせず、休養と水分を十分にとる
それでも、子どもの発疹は突然出てくることが多く、夜間や休日に「これは受診すべき?」と迷う場面は少なくありません。
そんなときは、小児科オンライン診療「あんよ」のように、自宅から医師に相談できる方法を知っておくと、通院や待ち時間の負担を減らしながら判断の助けにできます。
発熱後の発疹に関するよくある質問(Q&A)
- 熱が下がってから発疹が出ました。もう保育園に行っても大丈夫ですか?
-
突発性発疹であれば、熱が下がって機嫌や食欲が戻っていれば登園できることが多いです。ただし、病気によって目安は異なります。登園の可否は、かかりつけの医師に確認すると安心です。
- 発疹が出たのに、また熱が上がってきました。受診したほうがよいですか?
-
麻疹のように、いったん熱が下がってから再び発熱と発疹が出る病気もあります。発疹が広がる、高い熱が続く、元気がないといったときは、早めに小児科を受診してください。
- 発疹をかゆがっています。市販のかゆみ止めを使ってもよいですか?
-
まずは冷たいタオルで冷やす、爪を短くしておく、といった対応がすすめられます。塗り薬を使う場合は、自己判断で重ねず、医師や薬剤師に相談してから使ってくださいね。
- 押しても消えない紫色の発疹が気になります。
-
押しても色が消えない紫色の点状の発疹は、早めの受診が必要なサインのことがあります。ほかの症状がなくても、気づいたときは早めに医療機関に相談してください。
- きょうだいや大人にもうつりますか?
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病気によって異なります。突発性発疹や手足口病などはうつることもありますが、多くは軽く経過するといわれています。ご家庭では、手洗いやタオルを分けるといった対策が、広がりを抑えるのに役立つでしょう。
- 夜間や休日に発疹が出て不安なときは、どこに相談すればよいですか?
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子ども医療電話相談(#8000)で看護師などに相談できます。オンライン診療を利用して自宅から相談する方法もあります。ぐったりしている、けいれんが続くなど緊急のときは、救急外来や救急相談(#7119)を利用してください。
【まとめ】子どもの発熱後の発疹は、順番と全身の様子から落ち着いて見極めを
子どもの発熱後の発疹は、突発性発疹をはじめ、さまざまな感染症で起こります。多くは自然に回復しますが、発熱と発疹の順番や発疹の特徴、ほかの症状を合わせて見ることで、落ち着いて見極めやすくなります。
- 熱が下がる前後に赤い発疹が出る代表は突発性発疹で、多くは自然に回復する
- 発熱と発疹の順番や発疹の形、ほかの症状を合わせると原因を見分けやすい
- ぐったり・水分がとれない・紫色の発疹・長引くけいれんがあるときはすぐに受診する
- 熱が続いて目の充血や唇の赤み・手足の腫れを伴うときは川崎病の可能性も考える
- 登園の目安は病気ごとに異なり、最終的な判断は医師に相談する
夜間や休日など病院に行く時間がないときは、小児科オンライン診療「あんよ」を活用して相談するのも選択肢の一つですよ。
最終的な判断は医師に相談してください。

