赤ちゃんの便秘どうする?月齢別の見分け方と家庭でできる対処法・受診目安をわかりやすく解説

赤ちゃんの便秘どうする?月齢別の見分け方と家庭でできる対処法・受診目安をわかりやすく解説

「もう3日もうんちが出ていない」「うんちのたびに苦しそうにいきんで泣いてしまう」と、赤ちゃんの様子を見てドキッとしたことはありませんか。

「便秘で苦しんでいるのかな?」「病院に行くべきタイミングはいつだろう?」と、不安に感じる親御さんも多いのではないでしょうか。

この記事では、赤ちゃんが便秘かどうかを見分ける4つのサイン、月齢別の正常な排便回数の目安、家庭でできる対処法と受診の目安までを分かりやすく解説します。

「すぐに小児科を受診すべきかどうか」の判断ポイントもまとめましたので、慌てずにお子さんの様子を確認してみてくださいね。

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本記事は一般的な医学情報の解説を目的としており、個別の診断・治療を指示するものではありません。最終的な判断は医師にご相談ください。

目次

赤ちゃんの便秘を見分ける4つのサイン

「何日出ていないか」だけでは便秘かどうかは判断できません。

赤ちゃんの便秘は、排便回数・うんちの状態・いきみ方・全身の様子の4つを総合的にチェックすることが大切です。

赤ちゃんの便秘を見分ける4つのサインの要約図

国際的に使われている「Rome IV基準」では、4歳未満の便秘は「1週間に2回以下の排便」「痛みを伴う、あるいは硬い便」「直腸に大きな便塊」などの項目のうち2つ以上が1か月以上続く状態と定義されています。

①排便回数が減っている

普段の排便ペースより明らかに回数が減り、3日以上出ていない状態が続く場合は便秘の可能性があります。

ただし、回数だけでは判断できないことも多く、赤ちゃんが機嫌よく過ごせていれば心配ないケースもあります。

②うんちが硬い・コロコロしている

毎日排便があっても、出すのがつらそうな硬いうんちは便秘のサインと考えられます。

うさぎのフンのようなコロコロした便、表面がひび割れたソーセージ状の便、また便の表面にうっすら血が付くような場合は注意が必要です。

③いきんでつらそうにする・排便時に痛がる

顔を真っ赤にして長く強くいきむのに便が出ない、いきむ途中であきらめて泣き出す、といった様子は便秘を疑うサインです。

排便のたびに激しく泣き叫ぶ、お尻を拭いたときにティッシュに少量の血が付くような場合は、硬い便で肛門の皮膚が切れる「切れ痔(裂肛)」が起きていることも考えられます。

④機嫌が悪い・哺乳量が減る・お腹が張る

便秘が続くと、お腹にうんちやガスが溜まり、機嫌・食欲・お腹の張りに影響が出ます。

次のような変化が見られたら便秘のサインと考えられます。

便秘のサイン
  • 普段より機嫌が悪く、ぐずる時間が長い
  • ミルクや母乳を飲む量が減ってきた
  • お腹がパンパンに張っている
  • 寝つきが悪い、夜中に泣いて起きる
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月齢別の正常な排便回数の目安|赤ちゃんの便秘判断に役立つ

赤ちゃんの排便回数は月齢で大きく変化し、個人差も大きいことが知られています。

小児慢性機能性便秘症診療ガイドラインMSDマニュアル家庭版「小児の便秘」で示されている、健常児の排便回数の目安を以下にまとめました。

スクロールできます
月齢・年齢1日あたりの平均回数1週間あたりの目安
0〜3か月(母乳栄養)約2.9回5〜40回
0〜3か月(人工乳栄養)約2.0回5〜28回
6〜12か月約1.8回5〜28回
1〜3歳約1.4回4〜21回
3歳以上約1.0回3〜14回

正常分娩で生まれた新生児の約90%は、出生後24時間以内に最初の便(胎便)を排泄するとされています。

また、生後1〜2か月を過ぎた母乳栄養の赤ちゃんでは、母乳の吸収がよく便のもとが少なくなるため、7〜10日に1回程度の排便となることもあります。

これは「母乳性便秘」と呼ばれることがあり、機嫌が良く体重も順調に増えていれば、生理的な現象として心配いらないケースがほとんどです。

赤ちゃんが便秘になりやすい時期と主な原因

赤ちゃんが特に便秘になりやすいのは、体や食事内容が大きく変化するタイミングです。

赤ちゃんが便秘になりやすい時期と主な原因の解説図

小児慢性機能性便秘症診療ガイドラインでは、乳児期に便秘を発症しやすい時期として「母乳から人工乳への移行期」と「離乳食の開始期」が挙げられています。

①ミルクへの切り替え期

完全母乳から混合栄養や人工乳に切り替えると、便の成分や水分量が変わるため、便秘になることがあります。

母乳に比べて人工乳は消化に時間がかかる傾向があり、便がやや硬めになりやすいと考えられています。

②離乳食の開始期(生後5〜6か月頃)

赤ちゃんが特に便秘になりやすい時期です。

離乳食を始めると、母乳やミルクの摂取量が減って水分が不足しやすくなります。

また、大腸の発達によって便から水分が吸収されやすくなり、便が固まりやすくなる傾向があります。

③水分や食物繊維の不足

離乳食が進むと、食事から水分と食物繊維をバランスよく摂ることが大切になります。

水分が足りないと便が硬くなり、食物繊維が少ないと便のかさが減って排便のリズムが乱れやすくなります。

④腹圧と肛門のゆるめが未熟(乳児排便困難症)

排便には「お腹に力を入れる」「肛門の筋肉をゆるめる」という連携した動きが必要ですが、生後9か月頃までの赤ちゃんではこの協調運動が未熟なことがあります。

便がやわらかいのにいきんでも出せない状態は「乳児排便困難症」と呼ばれ、厳密には便秘とは区別されます。

多くの場合、成長とともに自然に改善するため、治療は必要ないとされています。

⑤生活リズムやストレスの変化

旅行や帰省、引っ越し、保育園の入園など、環境の変化が便秘のきっかけになることがあります。

腸の動きは自律神経の影響を受けるため、生活リズムの乱れも排便に影響すると考えられています。

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赤ちゃんの便秘に家庭でできる対処法5つ

機嫌や食欲に大きな変化がなく、便秘が疑われる場合は、まず家庭でのケアから始めてみましょう。

赤ちゃんの便秘に家庭でできる対処法5つの解説図

①お腹に「の」の字マッサージをする

部屋を暖かくし、手を温めてから赤ちゃんを仰向けに寝かせます。

おへそを中心に、ひらがなの「の」を書くように時計回りにやさしくさすります。

お腹が軽くへこむ程度のやさしい力加減で、1回数回、1日数回までを目安にしてください。

食後すぐや授乳直後は避けて行いましょう。

②足の自転車こぎ運動をする

両足首を持ち、自転車を漕ぐようにゆっくり交互に動かします。

足の動きでお腹に適度な刺激が入り、腸の動きを助けることが期待できます。

無理に強く動かさず、赤ちゃんの様子を見ながら数十秒〜1分程度で行いましょう。

③白湯やオリゴ糖入りの飲み物で水分を補う

離乳食が始まっている赤ちゃんでは、母乳やミルク以外に白湯や麦茶で水分を補うことが大切です。

授乳・離乳の支援ガイドでも、離乳食の進み具合に応じて水分摂取を意識することが推奨されています。

オリゴ糖を主成分とする乳児用のシロップタイプの整腸補助食品もありますが、使い方や量については、購入前に小児科医や薬剤師に相談すると安心です。

④離乳食の食材を工夫する

離乳食を開始している赤ちゃんでは、食物繊維を多く含む食材をバランスよく取り入れます。

家庭で取り入れやすい食材の例を、以下の表にまとめました。

食材の種類取り入れ方の例
食物繊維が多い野菜さつまいも・かぼちゃ・にんじんのペースト
水分の多い果物りんご・洋ナシ・プルーンのすりおろし
発酵食品無糖プレーンヨーグルト(生後7〜8か月頃から少量ずつ)

新しい食材を始めるときは、アレルギーの有無を確認するため、1種類ずつ少量から試すようにしましょう。

⑤綿棒浣腸を正しく行う

便がしばらく出ず、赤ちゃんが苦しそうな様子のときは、綿棒で肛門を刺激して排便を促す「綿棒浣腸」が選択肢になります。

やり方の目安
  • 大人用の綿棒を用意し、先端にベビーオイルかワセリンをたっぷり塗る
  • 赤ちゃんを仰向けに寝かせ、おむつ替えと同じ姿勢にする
  • 綿棒の先端を1〜2cmほど肛門にゆっくり挿入する
  • そのまま10秒ほど、肛門の内側をやさしく刺激する
  • 終わったらゆっくり引き抜き、おむつを当てて様子を見る

綿棒は2cm以上奥に入れないように注意してください。

赤ちゃんの直腸の粘膜はとてもデリケートで、深く挿入すると傷つけてしまうおそれがあります。

毎日のように行うと、自力で排便する習慣が育ちにくくなる可能性があるため、応急的な対応として活用しましょう。

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やってはいけないNG行動

良かれと思ったケアが、かえって赤ちゃんの負担になることもあります。

NG行動なぜ避けるべきか
強く長くお腹を押す赤ちゃんの内臓に負担がかかり、嘔吐や腹痛を招くことがあります
綿棒を奥まで入れる直腸の粘膜を傷つけ、出血の原因になります
自己判断で大人用の便秘薬や浣腸を使う月齢や体重に合わない成分・量で副作用が出るおそれがあります
生後1か月未満にマルツエキスを使う新生児は服用前に医師に相談するよう添付文書で示されています
砂糖水・はちみつ水を飲ませる1歳未満のはちみつは乳児ボツリヌス症のリスクがあり、厚生労働省も与えないよう注意喚起しています

赤ちゃんの便秘ですぐに小児科を受診すべき危険なサイン

ほとんどの便秘は家庭でのケアで改善が見込めますが、なかには重い病気が隠れているサインもあります。

小児の便秘診療で「red flags(基礎疾患を示唆する徴候)」とされる症状を含めて、緊急度別に整理しました。

緊急度こんな症状があれば
すぐ受診緑色や黄色の嘔吐を繰り返す/ぐったりして反応が弱い/血便が出る/お腹が極端に張って苦しそう
早めに受診38℃以上の発熱を伴う/体重が増えない・減っている/便秘と下痢を繰り返す/生後24〜48時間以内に胎便が出なかった
次の診察で相談機嫌は悪くないが2週間以上便が出にくい状態が続く/繰り返し切れ痔を起こす/離乳食の進み具合に不安がある

生まれつきの病気が隠れていることも

ごくまれですが、生まれつき腸の動きに関わる神経の分布に問題があるヒルシュスプルング病や、肛門の形に異常がある直腸肛門形成異常(鎖肛)などが、便秘の背景に隠れていることがあります。

難病情報センターによると、ヒルシュスプルング病は新生児期に診断されることが多い疾患ですが、症状が軽いと幼児期以降に見つかることもあります。

気になることがあれば、自己判断せずに小児科医に相談してください。

病院での治療と便秘薬について

家庭でのケアで改善が乏しいとき、または受診を勧められる症状があるときは、小児科で診察を受けることをおすすめします。

受診で確認される内容

医師は問診で、排便の回数・うんちの硬さ・血の付着の有無、哺乳量や離乳食の進み具合、体重の増え方や機嫌・睡眠の様子、家族の便秘の有無などを確認します。

お腹の触診や肛門の観察に加え、必要に応じて腹部のレントゲン検査などが行われることがあります。

よく使われる薬と整腸剤

赤ちゃんの便秘に医師から処方される薬には、便をやわらかくする酸化マグネシウムや、腸内環境を整える整腸剤、また状況に応じてグリセリン浣腸などがあります。

これらは小児にも使われることのある薬ですが、月齢や体重に応じて適切な量が医師から指示されます。

市販薬を使う前に小児科医に相談

ドラッグストアでは「マルツエキス」のような乳児にも使える便秘の補助薬が販売されています。

マルツエキスの添付文書では、生後1か月未満の新生児や、激しい腹痛・嘔吐を伴う乳幼児は、服用前に医師・薬剤師に相談するよう示されています。

自己判断で使う前に、まずは小児科で相談することが安心につながります。

医師の判断により処方できない場合もあるため、最終的な判断は医師に相談してください。

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夜間や休日の便秘相談には小児科オンライン診療「あんよ」

平日の通院が難しいときや、夜間・休日に不安が大きくなったときは、自宅から相談できる小児科オンライン診療も選択肢になります。

オンライン診療で相談できる便秘症状の目安

数日うんちが出ずいつ受診すべきか判断したいとき、綿棒浣腸の正しいやり方を確認したいとき、離乳食の内容を便秘改善の視点で見直したいとき、市販薬を使ってよいか相談したいときなどに活用できます。

呼吸が苦しい、ぐったりして反応が弱い、緑色の嘔吐があるといった場合は、対面診療や救急受診が優先です。

迷ったときは小児救急電話相談(#8000)に相談してください。

医師の判断により、対面診療をおすすめする場合や、処方ができない場合があります。

赤ちゃんの便秘に関するよくある質問

何日うんちが出なかったら便秘ですか?

日数だけで判断はできません。

3〜4日出なくても、機嫌がよく哺乳量も普段通りで、お腹の張りや嘔吐がなければ様子を見て大丈夫なことが多いと考えられます。

一方、毎日出ていても硬くて出すのがつらそうな場合は、便秘の可能性があります。

綿棒浣腸は毎日やっても大丈夫ですか?

毎日のように繰り返すと、自力でいきむ力が育ちにくくなる可能性があるとされています。

苦しそうなときの応急的な対応として、頻度を控えめに使うようにしましょう。

不安な場合は小児科医に相談してください。

砂糖水を飲ませると便秘が治ると聞きました。本当ですか?

砂糖水を勧める情報を見かけることがありますが、赤ちゃんに自己判断で甘い水を与えるのはおすすめできません。

特に1歳未満のはちみつは、乳児ボツリヌス症のリスクがあるため与えないよう、公的機関からも繰り返し注意喚起されています。

便秘が気になる場合は、白湯や麦茶などで水分を補い、改善が乏しければ医師に相談しましょう。

母乳だけだとうんちが出にくいです。ミルクに変えたほうがいいですか?

母乳栄養の赤ちゃんでは、便のもとが少なくなって排便回数が減ることがあり、母乳性便秘と呼ばれることがあります。

機嫌がよく体重も順調に増えていれば、無理にミルクに切り替える必要はないと考えられます。

体重の増え方や哺乳量に不安があるときは、小児科で相談してください。

赤ちゃんの便秘に大人用の便秘薬や浣腸を使ってもいいですか?

大人用の便秘薬や浣腸は、赤ちゃんの体に対して成分や量が合わないため、自己判断で使うのは避けてください。

赤ちゃんに使える薬は、月齢や体重に応じて医師が処方します。

市販薬を使いたい場合も、まずは小児科や薬剤師に相談しましょう。

何科を受診すればよいですか?

基本的には、まずかかりつけの小児科で相談するのが安心です。

繰り返す重い便秘や、ヒルシュスプルング病などが疑われる場合は、小児外科のある医療機関を紹介されることがあります。

【まとめ】赤ちゃんの便秘は月齢別の目安と4つのサインで判断しよう

赤ちゃんの便秘は、日数だけでなく、月齢別の排便回数の目安と4つのサインを合わせて見ることが大切です。

この記事のまとめ
  • 排便回数・うんちの硬さ・いきみ方・機嫌の4つのサインで便秘を見分ける
  • 0〜3か月の排便回数は1日平均2〜3回、3歳以降は1日1回が目安とされる
  • 離乳食開始期は便秘になりやすく、水分と食物繊維の補給がポイント
  • 緑色の嘔吐・血便・ぐったりした様子があれば自己判断せずすぐに受診する
  • 綿棒浣腸や市販薬は応急的に使い、迷ったら小児科医に相談する

夜間や休日など病院に行く時間がないときは、小児科オンライン診療「あんよ」を活用して相談するのも選択肢の一つですよ。

最終的な判断は医師に相談してください。

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