子どもの熱中症の症状は?軽症から重症までの見分け方と受診の目安をわかりやすく解説

子どもの熱中症の症状は?軽症から重症までの見分け方と受診の目安をわかりやすく解説 (1)

暑い日に外から帰ってきたお子さんの顔が真っ赤になっていたり、急にぐったりしてしまったりすると、思わずドキッとしてしまいますよね。

「これって熱中症かな?」「ただの夏バテとどう違うの?」「すぐ病院に連れて行ったほうがいいのかしら」と、不安に感じる親御さんも多いのではないでしょうか。

この記事では、子どもの熱中症の症状を軽症・中等症・重症の3段階に分けて見分ける方法、年齢別に気をつけたいサイン、そして救急車を呼ぶべきタイミングまでをわかりやすく解説します。

家庭でできる応急処置や予防のポイントもまとめましたので、慌てずにお子さんの様子を確認するための一助としてくださいね。

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目次

子どもが熱中症になりやすい3つの理由

こども家庭庁によると、子どもは大人と比べて熱中症になりやすく重症化しやすいとされています。

子どもが熱中症になりやすい3つの理由

その背景には、体の発達段階や行動の特徴が関係しています。まずは「なぜ起こりやすいのか」を知っておくと、早めの気づきにつながります。

体温調節機能が未熟だから

子どもは汗をかく機能(汗腺)や血管を広げて熱を逃がす機能がまだ十分に発達していません。

そのため大人よりも体に熱がこもりやすく、短い時間で深部体温が上がってしまうことがあります。

国立成育医療研究センターでも、乳幼児は熱中症のリスクが高いと注意喚起されています。

地面からの照り返しを強く受けるから

身長が低い子どもやベビーカーに乗った赤ちゃんは、大人よりも地面に近い高さで過ごしています。

日本気象協会の熱中症ゼロへによると、大人の顔の高さで32℃のとき、子どもの顔の高さでは35℃前後になることもあるとされています。

夏の路面温度は60℃近くまで上がることもあるため、照り返しによる影響は親が想像する以上に大きいと考えられています。

体調の変化を自分で伝えにくいから

「のどが渇いた」「気分が悪い」といった訴えを、小さな子どもは上手に言葉にできません。

遊びに夢中になると体調の変化に自分で気づかないこともあるため、周囲の大人がこまめに様子を確認してあげることが大切です。

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子どもの熱中症の症状を重症度3段階で見分ける

熱中症は、症状の重さによってI度(軽症)・II度(中等症)・III度(重症)の3段階に分類されます。

日本救急医学会の熱中症診療ガイドライン2024では、さらに最重症のIV度も新たに追加されましたが、ご家庭で見極める段階としては3段階を押さえておくと判断しやすくなります。

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重症度主な症状対応の目安
I度(軽症)めまい・立ちくらみ・大量の発汗・こむら返り・生あくび・顔のほてり涼しい場所で休ませて水分補給。意識がはっきりしていれば家庭で経過観察可
II度(中等症)頭痛・吐き気・嘔吐・倦怠感・集中力の低下・体に力が入らない自力で水分が摂れない場合は医療機関を受診
III度(重症)意識障害・けいれん・呼びかけに反応しない・まっすぐ歩けない・体温40℃以上・汗が出ないためらわず救急車(119)を呼ぶ

I度(軽症)のサイン|涼しい場所で休ませて経過観察

I度では、めまい・立ちくらみ・大量の発汗・手足のこむら返りなどが見られますが、意識はしっかりしている状態です。

子どもの場合は「顔が赤くほてっている」「いつもよりぼーっとしている」「機嫌が悪い」といった様子から気づくことが多いとされています。

すぐに涼しい場所へ移動し、衣服をゆるめて経口補水液やスポーツドリンクなどで水分・塩分を補給してください。

II度(中等症)のサイン|医療機関の受診を検討

II度になると、頭痛・吐き気・嘔吐・倦怠感などが現れ、ぐったりして体に力が入らない状態になります。

自分で水分を飲めない、嘔吐を繰り返す、顔色が悪いといったサインがあれば、I度のケアを続けても改善しないため医療機関の受診を検討してください。

環境省の熱中症境保健マニュアルでも、II度以上は医療機関での輸液治療が必要になる場合があるとされています。

III度(重症)のサイン|ためらわず救急車を

III度は命に関わる重症の状態です。次のような症状が一つでもあれば、迷わず救急車(119)を呼んでください。

  • 呼びかけに反応がない、反応がおかしい
  • 全身がけいれんしている
  • まっすぐ歩けない、立っていられない
  • 体温が40℃以上ある
  • 汗が出ていないのに皮膚が熱い

救急車を待つ間も、後述する応急処置で体を冷やし続けることが救命につながります。

年齢別に注意したい子どもの熱中症の症状

子どもの熱中症のサインは、年齢によって現れ方が異なります。

特に乳児は症状を言葉で伝えられないため、保護者の方が気づける小さなサインを年齢別に押さえておくと早期発見につながります。

年齢の目安特に注意したいサイン
新生児・乳児(0歳)顔がほてって体が熱い/泣き声が弱い・泣かない/おっぱいやミルクを飲まない/おしっこの量や回数が少ない/ぐったりしている
幼児(1〜5歳)動きたがらない・元気がない/「気持ち悪い」「お腹が痛い」と訴える/嘔吐/顔が赤くほてる/汗をかきすぎている
学童期(6〜12歳)頭痛・めまい/集中力が続かない/こむら返り/運動後のだるさが長引く/吐き気

新生児・乳児で気づきたい小さな変化

0歳の赤ちゃんは熱中症かどうかを自分で訴えることができません。

こども家庭庁も、乳幼児の体調変化に気づくためには「いつもとの違い」を観察することが重要だとしています。

授乳の回数が極端に減ったり、おしっこの量が普段の半分以下になっていたりする場合は、脱水のサインの可能性があります。

幼児で見落としやすいポイント

1〜5歳ごろの幼児は、遊びに夢中になると自分の体調の変化に気づきません。

「お腹が痛い」「気持ち悪い」と訴えるときは、熱中症の初期症状である吐き気の表現であることもあります。

外遊びのあとに普段より静かだったり、好きな遊びへの反応が薄かったりするときは、いったん涼しい場所で休ませて様子を見てくださいね。

学童期で気をつけたい運動後の症状

小学生になると、体育や部活動など運動中の熱中症が増えてきます。

運動後に頭痛・めまい・吐き気が続く場合や、「足がつった」と訴える場合はI度の熱中症の可能性があります。

そのまま運動を続けると重症化することがあるため、必ず運動を中止して水分・塩分を補給してください。

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子どもの熱中症で受診すべきタイミングと救急車を呼ぶ目安

「すぐ救急車?」「明日の朝まで様子を見ていい?」と判断に迷う場面は多いと思います。

緊急度を3段階で整理しましたので、お子さんの様子と照らし合わせてみてくださいね。

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緊急度症状の例取るべき行動
すぐ119番意識がない・呼びかけに反応しない/全身けいれん/体温40℃以上/汗が出ず皮膚が熱い救急車を呼び、待つ間は体を冷やし続ける
当日中に受診嘔吐を繰り返す/自力で水分が摂れない/ぐったりして元気がない/II度の症状早めに小児科を受診。夜間・休日は救急外来や#7119へ相談
経過観察可涼しい場所で休んで改善した/水分が摂れて機嫌が戻った/I度の症状のみ涼しい部屋で安静。当日中は無理をさせず体調の変化に注意

救急車を呼ぶべき5つの症状

環境省の熱中症環境保健マニュアルでは、次のような症状があれば重症と判断し救急要請するとされています。

  • 意識がない、または呼びかけへの反応がおかしい
  • 全身のけいれんがある
  • まっすぐ歩けない、立っていられない
  • 体温が40℃を超えている
  • 自力で水分を摂れない

これらの症状が一つでもある場合は、夜間や休日でもためらわずに119番に通報してください。

判断に迷ったときの相談窓口

「救急車を呼ぶべきか迷う」「夜間で病院が開いていない」というときは、救急車を呼ぶか迷ったときの大人・子ども共通の窓口である救急安心センター事業(#7119)や、厚生労働省が推進する子ども専用の電話相談窓口である小児救急電話相談(#8000)に相談できます。

子どもが熱中症になったときの応急処置4ステップ

熱中症に気づいたら、医療機関を受診する前でも家庭でできる応急処置があります。

子どもが熱中症になったときの応急処置4ステップ

環境省の熱中症環境保健マニュアルで推奨されている方法を、家庭で実践しやすい4つのステップにまとめました。

ステップ1|涼しい場所へ移動する

まずはエアコンの効いた室内や、風通しのよい日陰へお子さんを移動させましょう。

外出先で近くに屋内がない場合は、車内のエアコンを使うことも一時的な避難として有効です。

ステップ2|衣服をゆるめて体を冷やす

衣服のボタンを外し、ベルトやおむつのテープなど締めつけているものをゆるめます。

首の両側・脇の下・足の付け根といった太い血管が皮膚の近くを通る場所を、保冷剤をタオルで包んだもので冷やしてください。

濡らしたタオルで体を拭いたり、うちわや扇風機で風を送ったりするのも体温を下げる助けになります。

ステップ3|水分と塩分を補給する

意識がしっかりしていて自分で飲めるようであれば、経口補水液(OS-1など)やスポーツドリンクを少しずつ飲ませます。

水やお茶だけでは塩分が補えないため、汗をかいたあとは電解質を含む飲み物を選ぶことが大切です。

ただし、ぐったりしている、嘔吐がある、意識がはっきりしないといった場合は無理に飲ませず、医療機関を受診してください。

ステップ4|症状が改善しない場合は医療機関へ

応急処置をしても症状が改善しない、または悪化する場合は早めに医療機関を受診しましょう。

特に乳幼児は重症化が早いとされているため、「いつもと違う」と感じたら様子見にせず受診の判断を早めることをおすすめします。

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子どもの熱中症を予防する5つのポイント

熱中症は予防できる症状とされています。日常生活で実践しやすい5つのポイントを押さえておきましょう。

  • のどが渇く前にこまめに水分補給をする
  • 通気性のよい服装と帽子を選ぶ
  • 暑さ指数(WBGT)や熱中症警戒アラートを確認する
  • 室温は28℃前後を目安にエアコンを活用する
  • 短時間でも車内に子どもだけを残さない

のどが渇く前のこまめな水分補給

のどの渇きを感じたときには、すでに体内の水分が失われ始めています。

外出時は30〜40分に一度の休憩と水分補給を心がけてくださいね。

暑さ指数(WBGT)と熱中症警戒アラートを確認する

環境省の熱中症予防情報サイトでは、その日の暑さ指数(WBGT)が地域別に公表されています。

「危険」レベルや熱中症警戒アラートが発表されている日は、屋外での運動や長時間の外出を控える判断材料になります。

短時間でも車内に子どもだけを残さない

こども家庭庁も繰り返し注意喚起していますが、エアコンが切れた車内は短時間で50℃以上に達することがあります。

「すぐ戻るから」と思っても、絶対に子どもだけを車内に残さないでください。

夜間・休日に判断に迷ったら小児科オンライン診療を活用する

「熱中症かもしれないけど病院は閉まっている」「救急車を呼ぶほどではないが心配」というときは、自宅からスマートフォンで医師に相談できる小児科オンライン診療も選択肢になります。

オンライン診療で相談できる症状の目安

「涼しい場所で休んだがまだぐったりしている」「水分は摂れているがいつもと様子が違う」「受診すべきか様子を見るべきか判断したい」「夜間や休日で近くの小児科が開いていない」といったお悩みは、オンライン診療で相談しやすいケースです。

ただし、意識がもうろうとしている、けいれんがある、呼吸が苦しそうといった重症のサインがある場合は、オンライン診療ではなく対面診療や救急要請が優先となります。

相談する際に伝えたい情報

医師がより的確に判断できるよう、相談時には「いつから症状が出ているか」「体温(できれば測ったうえで)」「水分摂取の状況や嘔吐の有無」「過ごしていた環境(外気温・室温・運動の有無)」を整理しておくとスムーズです。

※医師の判断により、対面診療をおすすめする場合や、処方ができない場合もあります。

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子どもの熱中症でよくある質問

子どもの熱中症は体温何℃から要注意ですか?

38℃を超えてくると中等症以上の可能性があり、40℃を超える場合は重症のサインです。

ただし、体温が低めでも意識障害や嘔吐があれば重症のことがあるため、体温だけで判断せず全体の様子を見てください。

冷房の効いた室内でも熱中症になりますか?

はい、なる可能性があります。

こども家庭庁も室内での熱中症に注意を呼びかけており、特に湿度が高い・水分補給が不足している・寝室の温度管理ができていない場合はリスクがあります。

水だけ飲ませていれば大丈夫ですか?

大量に汗をかいたあとは、水だけでは塩分が補えません。

経口補水液やスポーツドリンク、子ども用のイオン飲料など、電解質を含む飲み物を選ぶことが大切です。

授乳中の赤ちゃんは、母乳やミルクで水分が補えます。

翌日になってから症状が出ることはありますか?

あります。

暑い環境で過ごしたあと、夜間や翌日になって高熱や倦怠感、頭痛が出てくることがあります。

「日中に長時間屋外にいた」「室温が高い寝室で眠った」あとに体調の変化があれば、熱中症の遅れた症状を疑って早めに受診を検討してください。

子どもの熱中症は何科を受診すればいいですか?

まずは小児科を受診してください。

夜間や休日で小児科が開いていない場合は、救急外来や#7119#8000に相談してから受診先を決めると安心です。

熱中症と風邪の発熱はどう見分けますか?

熱中症は暑い環境にいたあと、体温調節がうまくいかず体温が上がる状態です。

一方、風邪などの発熱は炎症によって体温の設定そのものが上がる仕組みです。

暑い場所にいたあとに発熱した、汗が止まっている、皮膚が乾燥しているといったサインがあれば熱中症の可能性が高いと考えられます。

【まとめ】子どもの熱中症は重症度と年齢別サインで早めの判断を

子どもの熱中症は、症状の重さによってI度(軽症)・II度(中等症)・III度(重症)の3段階に分けられます。

年齢によって現れるサインが異なるため、年齢別の特徴と緊急度を知っておくことが早期発見につながります

この記事のまとめ
  • 子どもは体温調節機能が未熟で照り返しの影響も受けやすいため、大人より熱中症になりやすい
  • 重症度はI度(涼しい場所で経過観察)・II度(受診検討)・III度(救急車)の3段階で判断する
  • 年齢別に現れるサインが異なり、乳児は授乳量やおしっこの減少も重要な目安になる
  • 意識障害・けいれん・体温40℃以上などの症状があれば迷わず119番に通報する
  • 応急処置は「涼しい場所へ移動」「体を冷やす」「水分・塩分補給」「改善しなければ受診」の4ステップ

「熱中症かもしれないけど判断に迷う」「夜間や休日で病院が開いていない」というときは、ご自宅からスマートフォンで医師に相談できる小児科オンライン診療「あんよ」もぜひご活用ください。

意識障害やけいれんなど重症のサインがあるときは、ためらわずに救急車を呼んでください。最終的な判断は医師に相談してくださいね。

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